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失敗について考えるマガジン

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たくさん挑戦する人ほど、うまくいかないことや失敗も多い。失敗から何を持ち帰るかを大事にしたい。失敗について考えるためのマガジンを作ってみました。
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記事一覧

クライシスマネジメントの本質 本質行動学による3.11 大川小学校事故の研究

東日本大震災が起きた2011年3月11日。 帰宅手段をなくした僕は、学校の教室で一晩過ごしました。余震の度に目を覚ましながら、夜を明かした記憶があります。 翌日帰宅してニュースを見ると、自分の想像をはるかに超えた被害に、言葉を失いました。 「復興するのに10年、20年では済まないかもしれないな...」 一緒にニュースを見ていた父親は静かにそう呟いていました。 あれから10年。 多くの児童が逃げ遅れて犠牲になった宮城県石巻市大川小学校の事故に関して、一冊の本が出版さ

大企業でしか働いたことのない40歳オッさんがスタートアップへ行った話

スタートアップには興味あるけど、今さらなぁ…とか 自分はもう若くないので、スタートアップなんて無理だよな…とか そんな環境で自分がやっていけるか不安だ…とか そんな風に思っている方、きっと多いんじゃないだろうか。 最近はずいぶん市民権を得てきたものの、なんだかんだ言ってもスタートアップへ転職する人ってまだまだ少ない。 そこで転職経験はあったものの大企業でしか働いたことのなかったオッさんが、スタートアップ的な環境へ行っても何とかなったよ、という話を書いてみようと思う。 結

新入社員に贈る図解:戦略は何をやるかではなく、何を先に潰しておくか。

今年もありがたいことに、3名の若者が新卒で入社してくれた。 入社してくれた3名の新入社員に、贈る言葉ならぬ、仕事のあれこれをアップグレードするための「新入社員に贈る図解」をとどけます。 いやー、俺はほんまうれしいよ。 こんなちっさい会社を選んでくれて、ほんまにありがとう。 俺、がんばるからな。 キミらも大いに失敗して強くなってくれ。 でもさ、失敗していいよって言うけど、 いざ失敗したら評価下がるんじゃないですか? とか思ってないか? 安心してくれ。 俺は会

カルチャー崩壊と再構築。 Goodpatchが取り組んだ組織デザインの2年間 - 前編

会社組織を運営していく上で企業文化の重要性は多くの経営者が理解している事かと思います。僕ももちろん起業前から企業文化が一番の差別化ポイントになると理解し、会社運営をしておりました。 創業期から毎日の朝礼、朝礼ではLTと英語でのカンバセーション、毎週月曜日のプロジェクトレビュー、オープンでフラットなコミュニケーション、グローバルコミュニケーション、チームでデザインする、デザインに対してのディスカッションなど、多くのカルチャー醸成のために多くの取り組みを行ってきました。 しか

経営が苦しい時に助けられた3つの教え

前回のnoteで駆け足で直近の4年間を振り返りましたが、まだ書きたいテーマがいくつかあるので、マイペースに書いてこうと思います。感想もらえたり、スキ!してもらえるとモチベーション上がるので、良かったら是非。 今回は、経営が苦しい時に役に立った教えについて書いていきたいと思います。(先輩経営者達に教えてもらったことが多いですが、自分なりに解釈したこと、アレンジを含めて。)とはいえ、苦しい時以外も重要なことだなと思っています。 「問題」と「課題」を切り分ける負のフェーズに入っ

アクティブラーニングの失敗学:授業の失敗は誰のせい?

文部科学省の平成26年度「産業界ニーズに対応した教育改善・充実体制整備事業」の成果物として「アクティブラーニング失敗事例 ハンドブック」という資料が公開されていました。 アクティブラーニング型の授業を実施するにあたって起こりがちな問題ケースと、それに対する原因と対策がまとめられ、それが「アクティブラーニング失敗結果/原因マンダラ」というかたちで一枚絵にまとめられています。 失敗の原因はどこにあるのか?アクティブラーニングの「難しさ」に焦点を当てて、失敗学的に原因と対策を曼

とあるダメな新米コピーライターの昔話。

先日、博報堂の先輩と飲みながら「昔話」をした。とある「コピーのかけないコピーライターの話」だ。 そのコピーライターは、本当にダメなコピーライターだった。広告のイロハもわからず、きちんとした文章を書く訓練もされていない。出身が理系だったからか「間違ってはいないが、おもしろくもない」そういうやつだ。 そんな中、新規プロジェクトが始まった。上司のCDが言った。「この仕事はお前がメインのコピーライターをやれ」まだ入社2年目のそのコピーライターにとって、始めてメインをつとめる仕事だ

やりなおせる失敗は、失敗ではない

CXOとしてよく言うフレーズに「やりなおせる失敗は、失敗ではない。どんどんやれ」があります。 企業が成長するにつれ、意思決定は遅くなり、失敗を許さない文化が少しづつ生まれてきます。 ところが、この世に存在する大半の問題は、実はそれほど重要ではありません。なぜかというと、ほとんどは失敗しても、やり直しがきく問題だからです。そういった問題について、全体会議で延々と議論するのは、あきらかにリソースの無駄です。 では、なぜ企業の意思決定がどんどん遅れてしまうのか… それは2つの

エフェクチュエーション:誰もが「起業家」たりうる時代の、道の切り開きかたについて

「小中学生の女の子のための「将来」講座―これからの仕事や働き方を考えよう!」というイベントを企画したら、思った以上に反響がありました。多様な働き方をする3人の女性の仕事についての話を聴きながら、一緒に将来を考えようというイベントです。 今の時代の女の子が将来どんな働き方を志していけば良いのか、気にしている親御さんが多いということなのでしょう。 その反響を見た友人が「今ほどロールモデルが必要な時代もないかもしれないね」と言ったとき、ふと考えました。 働き方改革、価値の多様

新卒フリーランス、なめてました。

さっきから5分おきに何度もアプリで銀行の残高を確認している。が、全く増える気配はない。当たり前だ、今日報酬を振り込んでくれるはずだった相手は一週間前からぱたりと連絡が途絶えている。何度メッセージを送っても、電話をかけても、つながらない。なんとなく気が付いてはいたけれど、いざこの状況になってみると凹まないわけにはいかない。この仕事のために一ヶ月大学の授業もそこそこに、寝る間も惜しんでデザインの勉強をしながら、やっと完成したパンフレット、すごく喜んでもらえたと思ったのに、まさかの

問題が起きることを前提とした組織づくり

少し前、こんな記事が話題になってました。すごく共感できる記事です。 タイトルにある「全員泳げる理由」云々よりも、「人は失敗をする生き物である」という前提の社会制度設計というところがこの記事の主題ですね。 つまり「人は失敗する生き物である」ということを前提として、社会制度を設計する発想は、何も水泳に限った話ではありません。オランダでは、基本的に「人は失敗する生き物である」という前提で全ての社会設計がなされている気がします。 だから、オランダは「チャレンジしやすい社会制度」

問題やミスは起きるものだから。憎むのではなく、受け止める組織を。

手を尽くしても失敗することがある。悪気はないのにミスしてしまうことがある。ミスる→フォローでメンタル削られる→ミスる。そんな負のスパイラルに入ることもしばしば。 最近、こんな記事を読みました。 組織を問題が起きないように、失敗しないように、失敗しないことが前提として運営するのか、問題が起きるのは当たり前、失敗も付きもの、という前提で運営するのかでは、組織の在り方は大きく変わるなぁと。 もちろん職業や職種によっては、ミスや失敗が絶対に許されない仕事もあります。「失敗やミス

楽観的であいまいな空気と間柄。名著「失敗の本質」から学ぶ。

お疲れさまです。 感染リスクやコミュニケーションのストレス、先行きが見えない不安。いろいろネガティブな気持ちになりやすい時期かと思います。 こういう時は「なんで~ぐらいできないんだ?」「~はダメだ」「こんな時期に~するな」といった批判的な意見が拡散されがちです。 東日本大震災のときもそうでした。 今回、コロナウイルスに対する国際的な軽視はもちろん、組織レベルから個人レベルまで多くの失敗やミスがありました。これからも予期せぬ事態がおきるでしょうし、それに伴う失敗やミスが