インドネシア伝統料理 Lontong (ロントン) ジャワ島
はじめに
今日は、インドネシアの中心の島、ジャワ島の伝統料理Lontongロントンについて、書いていきたいと思います。
とても、地味な存在に見えるLontongロントンは、バナナの葉で包んだ円柱形の圧縮された米のケーキのようです。ベトナムのバインテットを小さくしたように、私は、初めてのときに、感じました。
食感は、別の伝統的な米の料理であるketupat (ケトゥパット)に似ていますが、包む素材が異なります。
Lontongロントンの外側は、バナナの葉から緑色をしています。
その味は、その地味さゆえに、素朴な淡白さで、他の食材やソースと一緒に食べることが多いです。
シンドネシア料理の楽しさは、辛さや香辛料のパンチの効いたお料理とLontongロントンのような素朴な素材の良さを素直に味わうお料理を食べ合わせながら、、、楽しむものなのだと感じています。
1. ロントンの特徴
ロントンは、バナナの葉(バナナ・リーフ)で密閉し圧縮された米のケーキのことを指します。この形状は円柱形で、特有の食感があります。
食感はketupat(ケトゥパット)というもう一つの伝統的なインドネシアの米の料理に似ていますが、ケトゥパットはジャヌール(young coconut leaf、若いココナッツの葉)で編まれた容器で作られるのに対し、ロントンはバナナの葉を使用します。
①色合い
ロントンの外側の部分は、バナナの葉で、緑色を帯びています。これはバナナの葉が米のケーキの表面に擦れて残るクロロフィルによるものだそうです。
②味
ロントン自体の味は淡白で中立的ですが、それは他の食材やスパイス、ソースと組み合わせることで、多彩な味わいを楽しめるように、なっていますね。
2. 歴史・地域性・神話
①起源
ロントンは、ケトゥパットとともに、インドネシア特有の伝統的な米料理として長い歴史を持っています。
両方とも、蒸し米を主成分としており、保存食としての役割を果たしていたと考えられています。
アジアの多くの地域で、米は、主食としての重要性を持ち、様々な調理法や保存法が古代から続いてきました。
ところが、ロントンのようにバナナの葉やココナッツの葉で包む方法は、ジャワ地域の気候や文化の影響を強く受けています。
②古代ジャワの王朝
ロントンやケトゥパットが生まれた時期についての正確な記録はありませんが、古代ジャワの王朝の時代、特に、Majapahit(マジャパヒト)王朝時代には、すでにこのような料理が存在していたと推測されます。
この時代、インドネシアの料理は、独自の発展を遂げ、様々な技法や食材の使用が進化していきました。
③イスラム教の影響
15世紀以降、ジャワ地域にはイスラム教が広まってきました。
Sunan Kalijaga(スナン・カリジャガ)は、この時代のジャワの九人の聖人「Wali Songo」の一人として知られています。
彼らは、地域の伝統や文化を尊重しながらイスラム教を広めるための独自の方法を取り入れました。
ロントンやケトゥパットがイスラムの祝祭や行事、特にEid al-Fitr(イドゥル・フィトリ、断食明けの祭り)で、重要な役割を果たすようになったのも、この時期です。
これはスナン・カリジャガや他のWali Songoによる影響とされています。
彼らは地域の食文化を通じて、イスラム教を広めるという、独自の方法を採用し、これにより、ジャワの人々は、彼らの教えにより、身近に、密接に生活の中に溶け込みやすくなったようです。
このように、ロントンの歴史や背景は、ジャワの文化、宗教、そして伝統に深く根ざしています。
各時代や文化の交差点で、この独特な米料理は新しい意味や価値を持ち続け、現代においても、インドネシアの多くの人々に愛されています。
3. 作り方
ロントンの伝統的な調理法は、米を部分的に調理してからバナナの葉にしっかりと詰め込むことから始まります。
その後、バナナの葉をlidi semat(リディ・セマット、ココナッツの葉の中心部から作られた木製の針)で固定し、約90分間煮沸します。
完成したロントンは冷ましてから食べやすいサイズに切り分けられます。
4. 食べ方
ロントンは、多様な伝統的なインドネシア料理とともにサーブされることが一般的です。
ピーナッツソースをベースにしたgado-gado(ガドガド)、karedok(カレドック)、ketoprak(ケトプラック)、他の伝統的なサラダ、satay(サテ)などとともに提供されることがよくあります。
5. 人気度
ロントンはジャワ島だけでなく、インドネシア全体で非常に人気があります。
特に、ジャカルタやBetawi(ベタウィ)地域での人気が高く、朝食メニューとしてロントンを使った様々な料理が楽しまれています。
これが、ジャワ島の伝統料理であるロントンについて、私から出来るお話しです。
さっぱりとした味覚と触感でとても好きになりました。特に、お店ではなく、ご家庭におじゃまして、ご馳走になる伝統料理の数々の中で、ロントンは、メイン伝統料理を引き立てる、とても素敵なお料理です。
他の伝統料理の素晴らしさも書いていければなぁと、インドネシアの伝統料理を身近に感じていただけたならなぁと思います。
みなさま、お読みいただいて、本当にありがとうございます。
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