日本とベトナムの公式な外交関係は1973年9月21日に確立(日越外交関係成立50周年の記念日:前編)
はじめに
日本とベトナムの公式な外交関係は、1973年9月21日に確立されました。そのため、2023年9月21日が、今日、正確に、50周年にあたるということになります。そして、古代から続く、深い絆に、基づいています。
今日は、その歴史的背景から現代に至るまでの関係を書いていきます。
外交関係の確立以来、両国は経済、政治、文化の面での交流を大いに深めてきました。
1.古くからの交流
ベトナムと日本の交流は古代に遡ります。9世紀にはすでに、ベトナムから日本への使節が存在していたとされています。この時期、日本は、平安時代を迎え、文化や芸術が栄えていました。一方でベトナムは、中国の影響を受けつつも、独自の文化を形成していました。
両国は主に仏教や道教を通じて、文化や哲学の交流が行われました。特に、仏教の影響は両国の美術や建築にも見られ、この時期から相互の影響が始まったとされています。
2.中世・近世の交流
中世に入ると、ベトナムはフランスの植民地化、日本は鎖国政策により、一時的に外交関係が途絶えました。しかし、近世になると両国の交流は再び活発化します。
特に、江戸時代後期には多くの日本人がベトナムに渡り、商業や文化交流が行われました。この時期、ベトナムはフランスからの独立を果たし、日本は明治維新を経て、近代国家へと変貌を遂げました。両国は新たな国際秩序の中で、共通の価値観や利益を見出し、関係を深化させました。
3.20世紀から21世紀の関係
20世紀に入ると、ベトナムと日本はそれぞれ困難な時期を経験します。ベトナムはベトナム戦争、日本は第二次世界大戦といった歴史的な出来事がありました。この時期、日本は、ベトナムに対しても大きな影響を与えました。
第二次世界大戦中、日本はベトナムを占領しましたが、これはベトナムにとっては植民地支配からの解放とも、受け取られました。日本の占領下で、ベトナムの独立運動が、活発化し、後のベトナム独立戦争へと繋がりました。
この独立戦争には、日本人も参加しており、特にベトミン(ベトナム独立同盟)に協力して、犠牲となられた方々が、報道されています。
しかし、日本の占領は、食糧難や経済の混乱をもたらし、多くのベトナム人に苦しみを与えとも、報道されています。このように、日本の影響は、光と影をもたらし、また、今日も、遺族に与える大きな影響が、残り続けています。様々な困難を乗り越えて、新しい時代に向かうための、歴史的に大きな節目が、1973年でした。
1973年に公式な外交関係が確立された後、両国の関係は新たな局面を迎えました。日本はベトナムのインフラ整備に多大な貢献をしており、道路、橋、電力供給など多くのプロジェクトで協力しています。また、日本はベトナムの教育と医療の向上にも力を入れています。
21世紀に入ってからは、両国は環境保全、テクノロジー、教育など多様な分野で協力を強化しています。特に、気候変動対策や持続可能な開発において、日本の先進技術がベトナムで活用されています。また、両国の大学や研究機関が連携し、科学技術の共同研究が行われています。
このように、20世紀から21世紀にかけてのベトナムと日本の関係は、困難な時期を乗り越え、多様な分野で協力関係を深めています。
4.日本と北ベトナムとの間で外交関係の樹立の歴史
1973年、ベトナム戦争が終結に向かう中、日本とベトナムは外交関係を樹立しました。
1973年の初めに、ベトナム戦争(1955年-1975年)は、パリ和平協定の締結により、一時的ながら終結へ、と向かっていました。
この協定により、アメリカ軍は、ベトナムからの撤退を開始しました。
その結果、北ベトナム(現在のベトナム社会主義共和国)と、南ベトナム(現在は存在せず、戦後に北ベトナムに吸収された)の間の直接的な戦闘は、一時的に終息しました。
この時期には、日本政府が、戦後のベトナム復興に対する援助の意志を表明しました。
また、日本の多くの企業は、戦後のベトナムの経済復興プロセスにおいて、ビジネスチャンスを見ていました。
そのため、1973年9月21日、日本と北ベトナムとの間で外交関係が樹立されました。これにより、日本はベトナム戦争終結後の北ベトナムとの交流を深めることが可能となり、両国間の経済的、文化的、政治的関係が強化されました。
この関係の確立は、日本がアジア地域における平和と安定を維持しようとする意志を示すものであり、またベトナムにおける日本の経済的利益を保護・拡大するための一環でもありました。
なお、南ベトナムとの外交関係は、ベトナム戦争が終結した1975年に、全国が統一され、現在のベトナム社会主義共和国が成立した後に、確立されました。
以上のように、日越関係は様々な面で深まってきており、その50周年は両国の友好関係をさらに強化する重要な激動の時代を刻むこととなると思います。長くなりましたが、後編として、この後、書いていきます。
お読みいただいて、本当にありがとうございます。
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