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プロマイド店店員日誌

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トクサツファミリーがやって来た

トクサツファミリーがやって来た

こんにちは、じゅんぷうです。
忘れたころにお届けする店員日記。
日本唯一のプロマイドのお店でのあれこれです。

その日、アジア系の若いファミリーが入ってきて迷わず地下のプロマイドゾーンに降りて行かれました。店頭にプロマイド以外の商品も陳列しているので、通りすがりにここは何の店かと恐る恐る入ってくる海外勢のうち、一部でも「Cool…!」と迷宮に吸い込まれて行くと、心ではもう喝采&ハグ。

で、少しし

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これが世界のサカモトだった

これが世界のサカモトだった

ついに韓国語教室に通い始めたじゅんぷうです、こんにちは。

観光地・浅草でお仕事をしていると、お客様もそれはもう多種多様。日本人ももちろんだけど、ほぼ言葉の通じない異国のみなさんとの力任せコミュニケーションも楽しいものです。

コロナ前は昭和スターのプロマイドを探しにくるのはアメリカ、フランスあたりの映画好きのコアなお客様や日本のドラマや歌番組を見ていたアジアのお客様が多かった印象だけど、最近はグ

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カセットテープのダイアリーズ

カセットテープのダイアリーズ

こんにちは、じゅんぷうです。
忘れた頃にお届けする店員日記、
たまには忘れないうちにお届けします。
今日もお店のお客様とカセットテープのお話。

昭和スターのプロマイド店には
CDやカセットテープも販売しているもんだと
思い込まれてご来店する方も多数。

形ある音源、目に見える媒体を
頼りにしている高齢者が大半で
「うちは写真だけなんですよー」と
すぐ近くにある老舗の
ヨーロー堂さんか
宮田レコー

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YOUはエイティーズボーイ

YOUはエイティーズボーイ

こんにちは、じゅんぷうです。
自分でも忘れた頃にお届けする店員日記。
ふと思い出す、印象に残るお客さんの話。

最近外国人のお客様によく聞かれるのが
松原みき、竹内まりや、杏里など
いわゆるシティポップ勢。
ごめんだけど当店にはノー。

すごいですね、シティポップ人気。
音源だけじゃなく
写真ほしいというところまでくるんですね。

あれは先月のある日、
閉店して完全に業務終了して
シャッターのカギ

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なんでもレトロと言わないでっ!

なんでもレトロと言わないでっ!

お久しぶりの店員日記。じゅんぷうです、こんにちは。

日本唯一のプロマイドのお店で
BGMの有線放送以外でアツくなったり
しみじみしたことをつづるnoteです。

先日、いらっしゃったお客様は
93歳になるというご婦人。
シルバーカーっていうんですか?
荷物を入れるスペースの上に座れるタイプの
シニア向けショッピングカートを
ガラガラと押して
お店の入口の段差をおいしょっと
乗り越えて入店されまし

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100年は夢また夢|プロマイド店は毎日が恋する季節#04

100年は夢また夢|プロマイド店は毎日が恋する季節#04

 1000年は一瞬の光の矢…松本零士「1000年女王」のポスターをお部屋に貼っていた小学生だった、じゅんぷうです(将来なりたいもののひとつはクイーンエメラルダスでした)。

 フリーランス業もしつつのお勤め先「プロマイドのマルベル堂」が、本日5月5日に創業100周年を迎えました。4月23日から東京タワーで「マルベル堂100周年記念展」も幕を開けたところでの、3度目の緊急事態宣言。現在、記念展も浅草

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プロマイド店店員の偏愛私物コレクション|プロマイド店は毎日が恋する季節#3

プロマイド店店員の偏愛私物コレクション|プロマイド店は毎日が恋する季節#3

 夫と息子も収集癖、じゅんぷうです。

 日本で唯一のプロマイド店「マルベル堂」でアルバイトを始める前から、お客としてプロマイドを買っていました。でもそれは大人になって名画座やミニシアターで60~70年代の日本映画を漁り見始めてからの話で、買っていた千葉真一さん、宍戸錠さん、川地民夫さんなどのプロマイドは、そんな古い映画の時代に撮影されたもの。現在10代~20代の昭和とかけ離れたヤングたちが80年

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WhyとWhoから始まる昭和スターは海を越えて|プロマイド店は毎日が恋する季節#02

WhyとWhoから始まる昭和スターは海を越えて|プロマイド店は毎日が恋する季節#02

日本で唯一の昭和スターのプロマイド店店員のおぼえがき。プロマイドを通してスターに思ったこと、お客さんとの思い出など、したためていきます。

プロマイド店のお客様には外国人も多い。かさばらなくて日本のカルチャーを伝えられるいいお土産、プロマイド。買っていってくれるのは、

1 浅草観光中にたまたま「超ウケる」「日本ヤバい」プロマイドと出会ってしまった外国人

2 ここを目指して訪れた、スターのファン

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昭和スターときらめく三羽烏|プロマイド店は毎日が恋する季節#01

昭和スターときらめく三羽烏|プロマイド店は毎日が恋する季節#01

日本で唯一の昭和スターのプロマイド店店員のおぼえがき。プロマイドを通してスターに思ったこと、お客さんとの思い出など、したためていきます。

浅草「マルベル堂」でアルバイトを始めて7年たちました。初めてレジの前に立った日、歴代売上1位のスターたちのパネルに囲まれて感じた圧と胸のざわめきは忘れません。

ビューティー・ペアの試合に興奮しすぎて祖父の脳天をかち割りそうになり(しかもアゴで…)女子プロ禁止

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