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Ching-Oの「あなたと音楽を」

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こんにちわ。ミシガン州川口市在住。あなたの隣人の親愛なるキチガイ、Ching-Oです。深夜のラジオが大好きで、静かに音楽と向き合うような時間が好きです。音楽についてあれやこれやと…
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#ロック

【過去記事発掘】テリー・ボジオ:ドラムで宇宙を表現する真摯な音楽家の姿を見た!@ビルボードライブ東京

【過去記事発掘】テリー・ボジオ:ドラムで宇宙を表現する真摯な音楽家の姿を見た!@ビルボードライブ東京

以下の文章は2016年1月に某サイトに掲載するために書いた記事です。そのサイトにはまだ載っているようですが、筆者が退職した後もシレっとSEO対策で載せっぱなしになっている死んだ記事になっているのが許せないのでここにサルベージいたします。暇つぶしにどうぞ。

 ドラム界、三賢人の一人、テリー・ボジオ。
(ほかの2人はあなたの好きなドラマーの名前を適当にぶっこんでください。)

 1975年、フランク

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鬼畜と伝道師/映画「ドアーズ」公開までの茨の道。

鬼畜と伝道師/映画「ドアーズ」公開までの茨の道。

なぜいまドアーズかって?
俺が好きだからさ。
他に理由はないぜ。

 1960年代後半、ロックが反体制の旗印だった時代に現れ、大きな足跡を残したバンド、ドアーズ。いまなお多くの人々を惹きつけてやまない危険な魅力に溢れている。後年、フロントマンのジム・モリソンを主役にした伝記映画が製作された。その製作の過程においては、監督と元メンバーとの間に大きな軋轢が生まれていた。

〇時代の寵児、ドアーズ
 ド

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【音楽雑記】夏だからグランドファンクだぜって話。

【音楽雑記】夏だからグランドファンクだぜって話。

ここんとこ暑かったせいもあるけど、ガサツでゴリッとした音楽ばかり聴いていた。夏だからレゲエ?夏だからEDM?どれとトゥーマッチだぜ。俺が言っているのはアメリカン・ハードロック、バンド名で言うとグランド・ファンク・レイルロード…。

暑いけどとてもイイ。凄くイイッ!!!!

マーク・ファーナーのギターのファズはビィイイイイイッという音がする。メル・サッチャーのベースはまさに暴走機関車の心臓部。ドン・

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【音楽雑記】ティン・マシーンを忘れないで。

【音楽雑記】ティン・マシーンを忘れないで。

 昨年の話。

 昔のバンド友達と飲んだとき、俺はデヴィッド・ボウイならどの時期も好きだ、アルバムは揃えてると豪語した。しかし、その友達から痛い、かつ的確なツッコミを喰らった。

ティン・マシーンもかっ!?

揃えてなかった!
ティン・マシーンは揃えてなかった!

 ボウイが1989年に結成したバンド、ティン・マシーン。かつてなぜかボウイに関してティン・マシーンのみ推しの知り合いから妙に高圧的にC

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【音楽雑記】"Jerusalem" Sleep/もう一度爆音を。

【音楽雑記】"Jerusalem" Sleep/もう一度爆音を。

 今年に入って活動休止してしまったSleep。公式のアカウントは「必要な休息であって解散ではない」としているものの、再来日の可能性がグッと低くなってしまい残念無念(2024年現在、バンドは再度活動中)。

 2018年、年明け早々に目撃したリキッドルーム、下北沢ガーデンでの二日間。その2音下げチューニングによる聖なる重低音によって、私の視床下部神経及び大脳新皮質に「ストーナー」とはなんであるかを実

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【音楽雑記】初期のデヴィッド・ボウイを丹念に綴ったドキュメンタリーを見た。

【音楽雑記】初期のデヴィッド・ボウイを丹念に綴ったドキュメンタリーを見た。

 BBCが昨年公開したドキュメンタリー、「デヴィッド・ボウイ 最初の5年間」を拝見。

 時期的に今度公開される映画「スターダスト」とどれほどの重複があるかは不明だが、十代の終わり頃からアルバムでいうと「世界を売った男」あたりまでのボウイを、当時のバンドメンバー、友人、元恋人、スタッフ、そしてボウイ本人の証言によって丹念に浮き彫りにしていく。これがとんでもなく丁寧な作りで見ていて唸ることしきり。バ

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【映画雑記】ストーンズの「ワン・プラス・ワン」/ゴダールが苦手です。

【映画雑記】ストーンズの「ワン・プラス・ワン」/ゴダールが苦手です。

ゴダールが苦手です。

 ゴダールの「勝手にしやがれ」は必ず最初の5分でギブアップしてしまう。具体的に言うと「海が嫌いなら云々」って独り言のとこまで。好きな人がたくさんいるのはよくわかるんだけど、どうしても入ってこないものってある。

 ゴダールの映画で最後まで観られたものはローリング・ストーンズを撮った映画「ワン・プラス・ワン」しかない。しかし、これが宇宙レベルの超絶的退屈さ加減。画面にはローリ

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【おすすめの本】「ジム・モリスン 知覚の扉の彼方へ」

【おすすめの本】「ジム・モリスン 知覚の扉の彼方へ」

 おすすめの本、2冊目。

「ジム・モリスン 知覚の扉の彼方へ」。

 中学2年生のとき、オリバー・ストーンの映画「ドアーズ」が公開された。当時まだまじめな映画少年で「スクリーン」や「ロードショー」、ジャンル映画は「宇宙船」と雑誌で情報を集めていた俺は、ジム・モリソンの恰好をしたヴァル・キルマーの写真を目にした。どえらいカッコ良さに脳みそが200万光年の彼方へ吹っ飛ばされたような気分になった。同じ

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【おすすめの本】「フランク・ザッパ自伝」

【おすすめの本】「フランク・ザッパ自伝」

ビックリするくらい更新してなかったので久しぶりに。しかも映画でも音楽でもなく…。本です。

「フランク・ザッパ自伝」!

 自伝とか言いつつ昔の話は半分程度。それもそのはず、原題は"The real Frank Zappa book"。自伝とは言ってない。残りの半分で音楽、家族、国家、宗教、エトセトラ、エトセトラ…その音楽同様にテーマをクロスオーバーしつつ「アメリカ」という国を冷徹に俯瞰してみせま

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夢見てちゃダメ。夢になりなさい。/よいこのための「ロッキー・ホラー・ショー」入門。

夢見てちゃダメ。夢になりなさい。/よいこのための「ロッキー・ホラー・ショー」入門。

 「ロッキー・ホラー・ショー」はもっとも有名な「カルト映画」だ。

 恩師のもとへ結婚の報告に向かうドライブの途中、車がエンストしてしまったカップルが、近くの屋敷に電話を借りに訪れる。その屋敷はパーティの最中で、2人は成り行きで参加することに。現れた主人、フランクン・フルター博士はビスチェにガーター、網タイツにハイヒール、オバサンパーマにドギツイ化粧というとんでもない姿のトランスヴェスタイト。しか

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悪魔とドライヴ/ロック史に潜む悪魔の影

悪魔とドライヴ/ロック史に潜む悪魔の影

【注】本記事は「悪魔/悪魔主義」がロックに及ぼした影響をいくつかの事例で紹介する内容であり、オカルト的に考察するものではありません。悪しからず。

 エルビス・プレスリーの登場以来、ロックは一部の良識的な人々から「悪魔の音楽」と批判され続けている。そして、「ロックは悪魔の音楽」と自称した人々もいた。自らの神秘性を高めるために称した者や、無邪気に悪魔的なイメージを演じた者が大半であったが、ある者は血

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彼は録音魔人/フランク・ザッパ入門

彼は録音魔人/フランク・ザッパ入門

フランク・ザッパ(1940~1993)をご存知ですか?

グシャグシャの長髪にヒゲ、鋭い猛禽類のような眼光というルックスは一度見たら忘れられないので、ツラだけは知っているという人も多いだろう。名前の響きのインパクトが強いので、「名前は知ってるけど肝心の音を聴いたことがないミュージシャン」の西の横綱でもある。東は知らない。
ザッパは作曲家にしてシンガーソングライター、優れたギタープレイヤーにしてコメ

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