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認知で悩みを消す方法

”この世界は認知で99%成立している”

「メタ認知」という言葉が注目され始めたのは、1970年代から1980年代にかけて、アメリカの心理学者ジョン・フラベル(John H. Flavell)がこの概念を提唱したことがきっかけです。彼は、メタ認知を「認知についての認知」と定義し、特に子供の学習や発達における役割を研究しました。

日本では、教育や自己啓発、心理学が一般に広まり始めた1990年代以降に徐々に知られるようになり、特に21世紀に入ってからは、学習法やビジネススキルの文脈で頻繁に使われるようになりました。近年では、AIや自己改善の文脈で再び注目され、SNSや書籍を通じて流行語として広がっています。

メタ認知とは、自分の思考や感情、行動を客観的に認識し、それを評価して調整する能力のことで、例えば、学習の進め方や問題解決の方法を意識的に選び、必要に応じて改善する力が含まれます。これは、自己理解や自己管理の基盤となり、「自分が何を知っているか」「何を知らないか」を把握しながら、状況に応じて柔軟に行動を変えることで、より効果的な意思決定や学習を可能にします。

メタ認知についての説明

メタ認知を日常で使うことにより、随分と気楽になった気がしますので、今回はその方法論と思考法について、私の考えを体系化させるために記事の制作にあたりました。

具体的な内容に触れていく前に、私の自己紹介について。
現在27歳男性で教育業に従事しており、趣味は読書とトレーニングです。ADHD(診断済み)で、衝動性が強めです。
趣味からしても分かる通り、自己探究や内省することに喜びを感じます。


メタ認知との出会い

私がメタ認知という概念を知ったのは、24歳の時です。
吉濱ツトムさんという発達障害者向けの教育に携わっている方のYouTube動画内で「メタ認知」という言葉を知りました。

吉濱ツトムさんは、発達障害カウンセラーやスピリチュアルヒーラーとして活動する専門家です。幼少期から自閉症やアスペルガー症候群(ASD)の特性を持ち、自身の経験を基に発達障害の改善法を研究し、症状の緩和に成功しました。その後、同じ悩みを持つ人々へのカウンセリングやアドバイスを提供し、教育、医療、企業、公的機関などからの相談にも応じています。また、スピリチュアルヒーラーとしての側面も持ち、特殊な能力を活かして精神面でのサポートも行っています。著書には『隠れアスペルガーという才能』や『2040年の世界とアセンション』などがあり、発達障害やスピリチュアルに関する情報を発信しています。

さらに、吉濱さんはYouTubeチャンネル「Yoshihama Tsutomu CHANNEL」を運営し、発達障害やスピリチュアルに関する情報を提供しています。また、オンラインサロン『STARSEED Y’s universe』を主宰し、メンバーとの交流や深い内容の情報提供を行っています。彼の活動は多岐にわたり、発達障害に関する知識の普及や、スピリチュアルな視点からの自己啓発支援など、多方面でのサポートを提供していま。

吉濱さんの取り組みは、発達障害を持つ人々やその家族、さらには自己理解や自己成長を求める多くの人々にとって、貴重な情報源となっています。彼の経験と知識に基づくアドバイスは、多くの人々の生活の質を向上させる手助けとなっています。

吉濱ツトムさんの紹介

直接的にではありませんが、この動画内でもメタ認知の考え方について触れられています。

当時、私は論語(儒学)に陶酔している時期でして、その教えの中で頻繁に出てくる『内省』という考え方を実践していく中で、自然にメタ認知そのものを知覚していましたが、概念を知ったのは彼のおかげです。
つまり、私のメタ認知のトリガーは論語であり儒教ですが、感覚的なものを概念化させてくれたのは吉濱ツトムさんの動画でした。

その後に出会ったのが、養老孟司さん。
養老さんの著書はかなり読み漁りましたが、本の中で私の関心が特に高かったのは、人の脳みその話。具体的には・・・

養老孟司さんは、日本を代表する解剖学者であり、自然や人間社会に対する深い洞察で知られる思想家でもあります。彼は1941年に神奈川県で生まれ、東京大学医学部を卒業後、解剖学の研究に従事しました。その中で特に人間の脳について研究し、数多くの著書を通じて、脳の役割や人間の生き方について独自の考えを発信しています。

人間の脳に対するユニークな視点を持ち、私たちの考え方や社会の仕組みについて深く問い直す意見を発信しています。その中心にあるのが、「脳は万能ではない」という考え方です。

彼は、現代社会が脳の論理や効率性を過剰に重視することで、自然や感覚的な経験を軽視しがちだと指摘します。この現象を「脳化社会」と呼び、脳だけで物事をコントロールしようとする生き方が、私たちを窮屈にしていると考えています。例えば、自然の中で子供が自由に遊ぶことで得られる感覚的な学びは、脳での論理的な学びだけでは決して補えないと強調しています。

また、脳には偏見や固定観念を作り出す特性があり、それが他者を理解することを妨げる「壁」を作っていると述べています。この「壁」を意識し、自然や他者と向き合うことで、より自由で豊かな人生が開けるというメッセージが、彼の著書『バカの壁』を通じて多くの人々の心を動かしました。

養老さんの持論は、「脳がすべてを支配する」という現代の風潮に疑問を投げかけ、私たちにもっと身体や自然、そして感覚を大切にするよう促します。複雑な現代社会に疲れた人にとって、彼の言葉は新しい視点を提供し、心に響くものとなっています。

等々、脳について脳を俯瞰して捉えるという、考えが斬新だったことを記憶しています。特に『脳には偏見や固定観念を作り出す特性があり、それが他者を理解することを妨げる「壁」を作っている』という脳の無意識的な働きを改変できないかと思考を巡らせたこともメタ認知への繋がりだったと考えています。

宗教や哲学もこれまでの人間が脳で考えて生み出したものですから、これらが幸福を追求するためのマインドセットだとするならば、幸福の本質は全て脳が握っているのではないかと仮説を立てました。

悩みは脳科学で解明できる

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