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月刊SSマガジン

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ショートショートを書きたい人と、ショートショートを読みたい人をつなぐためのマガジンです。noteに投稿された面白いショートショートを収集していきます! 月刊と名を打ってはいますが…
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#ショートストーリー

【ショートショート】死神

「おい、目を覚ませ」 その声で目を覚まして辺りを見回すと、そこには信じられない光景が広が…

びわっこ
2か月前
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雨の日の水鉄砲の使い方 全編【ショートショート#44】

 雨の日、透明のビニール傘を差して街を歩いていた。僕は右手に持ったピストル型の水鉄砲で前…

【ショートショート】歩きスマホ

「あー、また歩きスマホだ」 雑踏の中、僕は歩きスマホを見つけた。インターネットの普及や発…

びわっこ
2か月前
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【ショートショート】律儀な強盗

「えーと、A1ですか。ちょっとその大きさは扱ってないですねぇ」レジの女性店員は答えた。 …

吉田図工
3か月前
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【ショートショート】飽きっぽい神様

むかしむかし、飽きっぽい神様がいました。何をしても次第に飽きてしまう神様は、初めてパズル…

びわっこ
3か月前
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【ショートショート】あるところ

やっとのことたどり着いた村で、これまたやっとのこと出会えた第一村人は気さくなおじいさんだ…

吉田図工
3か月前
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私は一億円です【ショートショート#43】

『私は一億円です』、とA4くらいのダンボールに黒色のマジックで描かれたプラカードを首からぶら下げたオッサンが、目の前にいる。真っ黒なデカいサングラスをかけ、白地に薄い水色の太いストライプ柄のパジャマを着ているオッサンがうんこ座りをして私を見上げていた。  このオッサンの自己評価額が一億円なのか、それとも他の誰かがつけた値段なのか、とにかくオッサンは納得はしているのだろう。その値段が高いのか安いのかは私には分からないが、私は買わない。  私は電気工事士の見習いで、ベテランの

父の楽譜【ショートショート】

 父は偉大なミュージシャンだった。幼い僕は、よく父にギターを教えてもらった。父が歌うステ…

左藤 謙吾
3か月前
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【ショートショート】料理に入れたのは

夕食後、妻のさゆりが嬉しそうに話しかけてきた。 「ねえ、たける。今からさっき食べた夕食の…

びわっこ
3か月前
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【ショートショート】遭難

周りを見渡せば、真っ白な世界。下を向けば、海か湖か分からないが、大きな水たまりのようなも…

びわっこ
3か月前
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名前を忘れた男【ショートショート】

 俺はたった今、会社に着いた。会社に着くと、部長が言った。 「君、この書類にサインしてく…

左藤 謙吾
3か月前
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蜘蛛の糸【ショートショート#40】

 頭が痛くて目が覚めた。  後頭部がずきずきする。ここはどこ? アスファルトの上にうつ伏…

庭にて【ショートショート】

 俺は一人暮らしを謳歌している。事業で成功し、金は充分にある。世間で言うところの富裕層だ…

左藤 謙吾
3か月前
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レンタル幽霊【ショートショート】

「次の方どうぞー」  そう呼ばれて、僕は椅子に座った。 「当サービスについては、ご存知ですか?」 「まあ、なんとなく」 「それでは、詳しく説明いたしますね」  そう言って、その人は説明を始めた。 「当サービスは、レンタル幽霊と言いまして、お客様に幽霊のレンタルをするサービスとなっています。具体的に言いますと、偉人などの霊をお客様に憑依させて、ビジネスなどに活用していただけるものとなっております」 「はい。分かりました」 「ちなみに、霊が憑依している間は、意識を失いますのでご注