#エッセイ
春よ遠ざけ、荒野を進め
○変わらないもの
春は死のにおいがする。
時は既に梅雨荒れ狂う初夏であるが、内を覗けば、そこはいつだって花が生茂る前の冬の終わりだ。
大気中に震える水滴は冷気に帯び、地中からは始まりの芽がにょきりと生える。厚手の衣から体温を否応なく毟り取る。隙間からひゅう、と紛れ込む。
微かな青臭さが鼻を抜けて脳へ、しかし触覚でわかるのはキリの無い冷たさだ。
いきものと、そうでないものがない混ぜになって、自身
死んで、サヨナラ2月
もう2月が終わるという。
つい少し前、一昨日に目を向ければ1月だった気がするのに、気がつけばもうひと月が終わる。
今月は特に多忙の極みで残業に残業を重ね、
そのくせ会社は残業するなと言ってくる。
それなら現場の仕事量を減らしてくれよ。
せめて人を入れるか対価を払え。
成果ばかり求める社会にストライキをかましたい。
尊き犠牲になるのはごめんだし、
なんであの人が、だなんてイイ風に話されるのもごめ
誠実になりたい人生だった
誠実になりたい人生だった。
こう書くと、書き手は偏屈な屁理屈屋でかつ皮肉屋なのだろうと予想される。
大方その通りである。
なんせ母と姉を反面教師として持ち、幼き頃より素直になれ、という圧力に反した人生を送ってきた。
素直ってなんだ。心に嘘ひとつつかず、真正直と言える愚直さで生きているのに、何故非難さればならない。
言葉は鎧だ、壁だ。自分を守るためのものだ。時には武器にもなりえる。だが、