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私がうつ克服のために実践したこと

この記事を開いてくれた方はうつで悩まれている方なのではないかと思います。私も、転職きっかけで適応障害→うつ状態を発症し、6ヶ月間の休職を経験しました。私の経験が少しでも役に立てばと思い、個人的に「うつ・適応障害克服のために実践したこと」を書いていきたいと思います。


うつ・適応障害を発症した状況

転職きっかけで心身の体調を崩し休職へ至りました。休職直後は抑うつ状態がひどく、頭が働かず呂律がろくに回らない状況で、不眠もありました。
当時は休職に至る経緯や休職している状態・また将来に対する不安が強く、休職に至った自分に対して、恥ずかしい・やるせないといった自己嫌悪の気持ちが強くありました。

うつ・適応障害を克服するために実践したこと

それでは、うつ・適応障害を克服するために実践したことを時系列順で記載していきます。人によって合う合わないあると思いますが、参考になれば幸いです。※症状改善に感じた個人的な効果を★〜★★★で示します。

(1)精神科への通院・抗うつ剤の服用 ★★

精神科へ通院し、抗うつ剤・睡眠薬を処方してもらいました。
私は、薬物療法は、正直対症療法的なイメージが強く、「本当にこれで良くなるのか?」という疑いの気持ちが大きかったですが、気分が上がるとは言えずとも落ちた時の底が浅めになる、という感覚で効果がありました。

(2)認知行動療法・カウンセリング ★★

上述したように、当初薬物療法に対する多少の不信感と不安があったこともあり、認知行動療法・カウンセリングにも着手しました。通院していた精神科には心理士の方がいなかったので私はオンラインで認知行動療法の専門家を探しました。

認知行動療法 ★
認知行動療法とは、自分の辛かった経験を振り返り、その経験について事実と認識(考え方)を分けて、認識し直し、ネガティブな考え方を修正していくようなアプローチです。
心の中の「歪んだメガネ」(認知)をかけていることに気づいて、少しずつメガネを曇りのないものに磨き直していくような感じでしょうか。
ただ、その経験を思い出すことが辛い状態だと逆に辛い思いに拍車をかけてしまい不眠も悪化したため、私は途中で辞めることにしました。
※私は合いませんでしたが、もちろん合うケースもあると思いますので、気になる方はまずはやってみてもいいと思います。

行動・気分記録表 ★★
その後に始めたのが、行動・気分記録表をつけるというものです。
1日の行動記録を毎日つけて、各時間帯の活動内容と、その時の気分を1〜5(点数が高いほど気分が良い)をつけて、何が自分の気分を上げる・下げるのかを認識するというものです。
感情は直接コントロールするのが難しいですが、感情に紐づく行動は意識的に実施できます。自分にとって気分が上がる行動を強制的に増やし、気分が下がる行動を減らすことで、自分の気分の底上げを図る、というアプローチです。(例えば散歩をすると気分が少し上がるときは、散歩を日課に強制的に組み込み、気分が多少乗らない時も散歩をすることで気分の底上げを図る)

これは、個人は結構効果がありました。
瞑想や散歩、水泳、ジャーナリングあたりが、気分の維持・向上に効果があったので、日課に組み込みました。この習慣づけによって気分の底上げ(上がるというよりは下に落ちにくくなる感覚です)が多少進んだ気がします。

(3)ChatGPTのFBによる思考整理 ★★★

私は、うつ症状の一つとして、不安感が頭の中を占め、ぐるぐるとネガティブな思考がループしてしまい頭が全く働かない(ひどい時には呂律がまわらない)という症状がありました。これが非常に苦しかったので思考の整理をしたいと思い、Chat GPTを使うことにしました。
ChatGPTに対して、自分のぐちゃぐちゃの頭の中を整理するために休職に至った経緯や自分の感情を吐き出し、整理させることで、自分の頭の中の整理をするようになりました。人相手ではないので、心理士相手よりも自分の感情やその鬱に至るまでの状況の詳細を打ち明けることができたことも大きかったと思います。
ChatGPTに細かく書き込むことで、自分だけが悪いと感じていた状況について、環境要因・問題もかなり影響していたということについて、AI視点で客観的にフィードバックを受けることができ、その結果、自責感情の大きな軽減につながりました。少しずつ気持ちの整理がつき、自分だけを責めすぎる必要はないという気持ちになれました。

(4)ジャーナリング ★★★

ChatGPTを使って思考整理する中で、ある程度頭が整理できるようになってきた頃に始めました。
スマホアプリを使って、毎日好きなタイミングで自分の感情・思考を吐き出し、自分の頭の中の漠然とした不安を言語化することができました。
その結果、「今自分はこのように考えていて実際にこうしたいのだ」という一定の結論づけを行うことができ、①ネガティブな反芻思考を止めることと、②自分の思考を明確化することの2点で役に立ちました。
自分の頭の中を毎日言語化することが、それがその後を考える上での羅針盤になった感覚がありました。具体的には「じっくり人に向き合う仕事をしたい」ということが明確になり、士業への転換の意思決定に繋がりました。ここで初めて休職の先のことまで考えられるようになりました。
※ジャーナリングについて記事を書きましたのでよければ参照ください。

(5)新たなチャレンジ:コーチング学習・行政書士試験 ★★

コーチング学習
「じっくり人に向き合う仕事をしたい」という目標に向けて、あとは社会復帰に向けて人との繋がりを持つ意味でもコーチングの学習を開始しました。
講座内で自己開示の機会が頻繁にあったことで、自分が休職していることを話すことができ、負い目というものが少しずつなくなっていきました。

行政書士試験
士業転換への糸口を見つけるために行政書士試験の勉強を始め、合格したことでキャリア転換のチャンスを掴む。

(6)うつ休職経験の開示 ★★★

「鬱になった自分が当時知っておきたかったこと」についてのブログ記事の執筆・公開、友人へのカミングアウトを行いました。
ブログに書くことで、自分の振り返りを行うだけではなく、苦労した経験が単なる苦労ではなく人の役に立つ経験へと昇華されたように感じました。
それとともに、どこか受け入れきれていなかった自分のうつ・休職経験を受け入れることができるようになったようにも思います。
※もしよければ、以下の記事も参照ください。

終わりに

私は、休職という経験をしたことで、もちろん苦しかったのですが、自分の人生のあり方を見つめ直す転機にもなったように感じました。
この経験から、個人的には以下の学びを得られたように感じます。

◉人生において正解はなく、自分がその時に納得できる選択をするしかないということ。そして、それは自分の頭の中にしかないということ。
◉困難な状況は時間が解決する側面もあり、前に進めない時は焦らずその場に留まることも重要だということ。追い込まれたと感じても、そこを起点としてやり直す方法は見つけることができるということ。

この記事が誰かの役に立てば嬉しいです。読んでいただきありがとうございました。

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