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メンヘラ冒険譚

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7月1週:『言えない秘密』

主人公は京本大我演じるピアノ一筋の音大生。そこそこ天才で留学までしていたが、厳しすぎる指導とレベルの差に挫折。心折れて帰国したところ、旧校舎で不思議な雰囲気の女の子・古川琴音と出会い恋に落ちる。しかし古川琴音にはある”言えない秘密”があったーーという話。 主題歌がSixTONESだったのと、京本大我目当てで観に行った。ヒロインに古川琴音をキャスティングしている時点でほぼネタバレみたいなもんで、「あ〜、〇〇オチね」と期待せずに見たわりには、トリックは意外としっかりしていたなと

    • 6月4週:『違国日記』

      いつも見てる占いに「7月5日から13日に思いついたアイデアは人生を豊かにする」と書いてあった。 そして思いついたのが、毎週末、必ず映画館で映画を一本見ようという試み。 最近ライターから編集になって書く頻度もめっきり減ったので、トレーニング代わりにでも感想を綴ってみようかな。 卒論で小川洋子の『薬指の標本』を扱って以降、フランス映画の作り方にすごく興味を持って、いつか大学院で研究してみたいとも思っているし。 話題の映画をチェックしておくことは、この仕事をするうえにおいて

      • 役所で絶望した24歳

        SixTONESの『フィギュア』を聴いたとき、腑に落ちたことがあった。今年8月、私が”私”とペアリングを作ったときのことだ。 新卒で入社した会社を辞め、フリーランスのライターになる決意をした。辞めようと思った理由は色々あったが、一言で表現するなら「許せないことが多すぎた」に尽きる。 上司の振る舞いが許せなかった。 その上司を認める会社も許せなかった。 仕事の進め方が許せなかった。 何より、それらを飲み込んで上手くやれない自分自身が一番許せなかった。 正直フリーランスにな

        • 自分の守護霊にバブみを感じた話

          「あぁ、理解されないなぁ。でも、理解されたいなぁ」 物心ついたときから、常に社会と自分の接地点を考えている。自分の考えはなぜ理解されないのか。どうやったら周りとうまく溶け込めるのか、必要とされる人になれるのか。 そんな爆発しそうな承認欲求を抱えつづけて、20数年。適応するにはやっぱり傾向と対策を練るしかなくて、傾向の部分、つまるところ内省の精度が成功を左右するといっても過言ではないことに気づいた。 個人的に、内省のポイントは、自分をあらゆる角度で刺してみたりスライスして

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        • 自分史
          4本

        記事

          昔からコピペが苦手なんだよな

          わたしはIQが130ある。 正式な機関で測ったわけではないけれど、ドイツのMENSAが出している100問くらいあるテストを何回か測定して出た結果だから、多少の妥当性はありそう。まぁ、実際そんなとこなんだろう。 一般人の平均が100、東大生の平均が120といわれているので、全体からみるとまぁまぁ高いほうらしい。ちなみに、アメリカのギフテッドの定義も130からだ。 IQとは具体的にどのような能力を指すかというと、脳の処理能力の速さを示す数値だそうだ。だから、よく言われることだ

          昔からコピペが苦手なんだよな

          自分を好きになる日なんて多分一生来ない

          最近メンヘラ診断というものをやった。 「あなたは自分の事を少し取り繕って、よく見せようとしている傾向があるわけですが、まずは自分の事をちょっぴり認める所からはじめてみましょう。」 「このタイプのメンヘラは、自分に対しての自信がないことから誰かに依存してしまう傾向があるため、うまく拠り所が見つかっていない時に心に不安を抱えがちです。」 「自分を良く見せることだけを考えるのではなく、ありのままでいる、自然体を心がけるということが、気持ちを楽にして恋愛を楽しむためには必要にな

          自分を好きになる日なんて多分一生来ない

          すみません。わたしはおしゃれな感性を持ち合わせている人間ではありませんでした

          いわゆる「文化的な人間(≒オタク)」には2種類いると思う。 おしゃれか、そうじゃないかだ。 簡潔に言いすぎたのでもうちょっと補足すると、その「推し」を好きなことでその人の株が上がればおしゃれな文化人だし、そうじゃなきゃただのオタク認定だ。 「好きなモン好きに推させろ」 ほんっとーにその純粋な気持ちだけでオタクやれる人は、これ以上読まないでください。 オタクのほとんどはマイノリティという、選ばれた存在でありたいという個性こじらしたみたいな承認欲求からきていると思ってい

          すみません。わたしはおしゃれな感性を持ち合わせている人間ではありませんでした

          僥倖

          あたたかい風に吹かれて桜の花びらが散る。地名の由来にもなった土手沿いに広がる桜の木の下で、多くの家族連れが花見をしている。楽しそうな笑い声や子どもたちがはしゃぐ姿を見て、自然と涙が浮かんだ。 大学2年の春まで、私はありふれた普通の人間だった。公務員の堅実な両親のもとに生まれ、普通に育てられた。特別お金持ちでも頭が良いわけでもなかったけど、なんとか大学に合格してひとり暮らしさせてもらえた。スポーツは苦手だったけど、大きな怪我や病気もなく今まで健康に過ごせた。 本当にどこにで

          首輪の中から見た景色

           新しいベルトが欲しい。  少しでも足を長く見せようとしてハイウエストなスラックスを買いがちの私にとって、ウエストマークにもなるベルトはもうご時世柄なくてはならないマスクのような存在だった。なのに、なかなかベルトは古くならない。正直、買い時が分からない。2年前に急場しのぎで買ったプチプラのベルトをずっと使っていた。 正直年齢のわりには、いろいろお金をかける方だと思う。欲しいものがあればすぐ買い、そしてお金がなくなったらまた稼げばいいと思っている。そしてすぐ飽きる。またすぐ欲

          首輪の中から見た景色

          DJ松永の清々しいクズがかっこいい話

          Creepy Nutsの武道館公演に行った。 一緒に行ったおねえさんと無茶苦茶話盛り上がったのと、帰りに拾った個人タクシーの人がすごい優しくて暇なので思ったことまとめる。 まず、MC聞かないとアーティストの本質は理解できないというのが前提として思った。ラジオでも雑誌媒体でもフィルターかかるからだめだな。 MC聞いたその上で、Rさんの歌詞の意図に勝手に思ったこと 「かつて天才だった俺たちへ」 これは西田幾多郎の『善の研究』の「純粋経験」の思想とRさんの発想はまったく一緒だな

          DJ松永の清々しいクズがかっこいい話