随筆(2023/6/26):問題解決のために問題未解決や問題解決不能と果てしなく向き合う_4-FIN.どうすれば満足か、何が必要か、その都度よく吟味する
10.どうすれば満足か、何が必要か、その都度よく吟味する
その都度その都度の安心や爽快感や快楽が大事な時と、そういうのに左右されない揺るぎない幸福が大事な時は、違います。
そして、別段前者が常に善いという話も、後者が常に善いという話も、成り立たないでしょう。
今痛みや苦しみでシリアスに困り果てている人に、痛み止めを処方しないとスパルタンでオーガニックであり偉い。という他人事めいた話、聞き入れられる可能性はほぼないでしょうし。
だから、「今ここで自分が」どちらをより大事に感じるかは、その都度冷静に見極めておくべきです。
違うものが得られて、欲求不満になっても、そんなもん当然ながら困るからです。
そして、その都度、必要な手段や工程は違う。
もちろん必要なことをやるべきですし、違うことをやっていたらうまく行かないことでしょう。
やってしっくりこないなら、「本当にそれが必要か」振り返ることは常に大事です。
11.短期的にも中長期的にも効くなら、それに越したことはない(が、それに頼ってもいられない)
なお、やって一過性の安心や爽快感だけでなく、中長期の満足がもたらされることがよくあります。
そうであるなら、それはもちろん、短期的にも、中長期的にも、やって正解だったのです。たいへんラッキーでしたね。
ただ、そんな都合のいいことは、稀です。あれば嬉しいが、いつもいつもそうなる、とは思わないようにしましょう。
12.「やるしかない」などという思考停止の言葉を、軽々しく吐くな。今諦める人は、何なら「やるしかない」人たちより、よっぽど考えてるし、我慢強い
また、問題解決の難易度と、体力気力に鑑みて、「やらないで耐えて、いつか好機が巡ってから、蓄積しておいたリソースをブッこんで何とかした方がまだ筋が良い」という話も、かなり多々あります。
もちろんそれは、問題未解決や問題解決不能の不快感に耐えねばならない。ということでもあります。
また、リソースが時間とともに蓄積するどころか摩耗する可能性も、ふつうにあるものです。
それでも、己の判断で、耐えることにした。
だから、「ぐずぐずするなよ。やるしかないだろう」などと軽々しくは言えないのです。
それは、発言に責任が生じるものである。という覚悟を当然に決めて、重々しく言うことです。
13.結局、保留も含めたTODOの回路を回すことに慣れたら、何とかなる
ひどく乱暴なことを言えば、「そのうち」ほぼ誰もが、TODOの回路を回すことで、問題解決や問題未解決や問題解決不能に立ち向かうことになるはずです。
状況を見る。
手札を見る。
優先順位や重要度の重み付けをする。
どうすればうまくいくか考える。
とにかく「これをやり、これ以外ほっとく」と決める。
その通り構える。
実際にやってみる。
成功と失敗を振り返る。
後始末する。
得られた知見で次の計画や対策を立てる。
得られたリソースで備える。
また、大事な話ですが、判断や意思決定の肝は、「これをやり、これ以外ほっとく」ということです。
つまり?
要らんことはやらない。ということが、たいてい含まれている。ということです。
計画や対策を立てるなら、この「要らんことはやらない」ということばかりでしょう。
それをやらないのは勇無きためではなく、大業を成すためです。
やらないと恥をかく? 泥に塗れてみっともない?
で?
最後まで立っていた者の勝ちだ。
成し遂げたかどうかは述語の話だが、最後まで立っていることは主語の、つまりは「あなた」の話でしょう。
ちゃんと最後まで立っていて、そして見届けましょう。果実を味わったり背負ったりする人が、ちゃんと「いる」ようにしましょう。
***
人生、長丁場です。
やることはたくさんあり、問題解決だけでは、やることとしてはごく限られたものにすぎません。
そんなイージーモードでどうにかなる話ばかりではない。
問題未解決や、問題解決不能とも、どっしりと腰を据えて、付き合っていきましょう。
(いじょうです)
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