シェア
いっき82
2025年2月20日 05:53
【約1900字/5分で読めます】著者の岩城宏之は「日本を代表する指揮者」と紹介されるのが苦手だったそうです(笑)指揮者としてのデビュー(東京藝術大学在学中に NHK交響楽団の副指揮者となった)が'56年です。その後、世界中を飛び回って、主要なオーケストラで指揮をしたとのことですから、実際には、やはり「日本を代表する指揮者」の一人であるのは間違いありません。ただ、本人はクラシック音
2024年9月19日 05:40
在米日本人のコラムニストが書いた著者の町山智浩氏は、映画評論家、コラムニストの在米韓国系日本人です。(父が在日韓国人1世だった)そのキャリアは'80年代にマンガやアニメを扱った出版物を制作していたスタジオ・ハードにはじまり、宝島社の編集者を経て、洋泉社への出向、『映画秘宝』の創刊に至ります。『映画秘宝』に町山氏が連載していたコラムが、『〈映画の見方〉がわかる本』
2023年10月10日 05:48
鳥類学者が書いた恐竜エッセイ「恐竜は鳥の祖先である」こんな話を聴いたことはないでしょうか。本書の巻末にある解説を読むと、「恐竜はワニの祖先である」という説もあるそうです。(巻末の解説は、 恐竜学者・小林快次氏によるもの)タイトルのとおり、本書は鳥類学の視点から恐竜が語られた本です。タイトルには「無謀にも」とありますね。その名の通り、著者は恐竜学の分野に属す
2023年9月4日 05:54
ブルボンと私20代の頃から著者のエッセイを読んできました。しかし、「長嶋有」名義のそれがあることを知らず、私が読んできたのは、「ブルボン小林」名義の方でした。著者は「長嶋有」「ブルボン小林」の二つのペンネームを使い分けており、「長嶋有」としては、芥川賞、大江健三郎賞、谷崎潤一郎賞も受賞しています。「ブルボン小林」名義では、おもに、ゲームやマンガといったサブカ
2022年10月4日 06:15
宗教はすべてのはじまり世界でもっとも読まれ、引用された書物は、新約聖書です。言わずと知れたキリスト教の経典ですね。そんなに有名なのに、聖書を読んだことのある人は、限られるのではないでしょうか。私も以前、どこかでいただいたものを一冊持っていますが、未だに読んだことはありません。しかし、聖書のことは前々から気になっていました。なんせ、世界で一番引用されてきた書物
2022年4月2日 06:53
複数のクリエイターを起用舞台、テレビ、映画で幅広い作品に出演する女優、高畑充希の初フォトエッセイです。北海道の釧路から根室への旅の写真の他に、古着屋などさまざまな場面の写真が収められています。撮影は、フォトグラファーの五十嵐隆裕氏、タカコノエル氏が担当し、それぞれの持ち味を活かしつつ、彼女の自然な表情を映し出しています。読書で培った自然な文体エッセイは、2年をかけ
2021年7月31日 13:00
逃げても追いかけてくる「らも」「中島らも」という名前をはじめて見たのは、いろんな本を読むようになってからのことだったと思います。小説でいくつかの賞を受賞していたり、映像化している作品もあるようだったので、単に「有名な作家さんなのだな」という認識でした。『ガダラの豚』とか、タイトルがおもしろそうで、興味はありましたが、なんとなく躊躇していました。30代になってからの話で