せん

関東で子ども2人育児中。 母であり、妻であり、仕事をする人でもあるけれど、自分はあくまでも自分だということを大事にしたいと思っています。

せん

関東で子ども2人育児中。 母であり、妻であり、仕事をする人でもあるけれど、自分はあくまでも自分だということを大事にしたいと思っています。

最近の記事

あんず仕事

1年でもほんの短かな期間のお楽しみ、あんず。 今年はいつもとは違うレシピを試してみました。 季節の手仕事が好き 梅仕事、っていいますが毎年この時期を楽しみにしています。 毎年、梅雨がくる頃になるとそわそわのぞくスーパーの青果コーナー。 出始めは高くて手が出ないけれど、遅くなると暑い時期に間に合わない。 そんな気持ちで、心の中は百面相しながら青梅を物色。 わたしの梅仕事はもっぱら梅シロップ。 一人暮らしの頃から、1キロの梅を漬けて一夏楽しんでいました。 今は子どもたちか

    • 【抗がん剤】治療経過と今【家族の記録③】

      今更だけれど、2021年がどんな年だったか思い返すと、もう訳のわからないままに時間が流れた一年だった。 とにもかくにも子どもたちを健やかに育てること。 夫の体調に注意して、感染症など起こさせないこと。 自分のことは二の次だけれど、わたしの身に何かが起きれば一家崩壊なので、無理をしすぎないこと。 治療は、ほぼ5ヶ月で終了した。 これは同じ治療をする人の中では、ずいぶん早いようだ。 その要因は主に2つ。 ひとつ目に、夫の血液データの回復がスムーズだったこと。 これは夫から聞い

      • パンとスープとねこ日和

        大人になってから見つけた趣味の一つに、映画鑑賞がある。 とは言っても、映画館に行くのは年に1〜2回でどうしてもみたいものがある時だけ。 そもそもわたし、「新しいもの」にあまり興味が強い方ではなくて、しみじみ好みのものを探すのが好きなタイプ。何事にも。 そんなこともあって、普段は根っから家で動画配信サイトを見ている。 というか、Amazonプライムビデオばかり見ている。理由は簡単。夫がアマゾンのヘビーユーザーだから。 いつでもトイレへ行ける気軽さで、コーヒーをたずさえ、クッ

        • 通ってきたのに、未知の道

          「だって、うごくんだもん」 もともと娘の指しゃぶりがなかなか収まらず、気になっていた。 だから、娘が手を口元に運んでいるのを見て「やめなよ」といつもどおり声をかけると、彼女は「ちがうよ」と言った。 歯がうごく? 同じクラスのお友達でも抜けている子がちらほらいるので、そろそろ来るのかなとは思っていたけれど、まさかこんなに突然! 「ほら」 と口の中を見せてもらうと、確かに。舌で押すと前歯がほんのり前後にうごく。とは言っても、まだ抜けるのはもう少し先になりそうだ。 「硬いも

          【抗がん剤】絶対に髪は抜けるらしい【家族の記録②】

          夫の治療が1クール終わった。 Da-EPOCH療法という治療法で、要するに抗がん剤治療を受けている。 骨髄抑制といわれるいわゆる免疫力の低下などがあるので、基本病棟には家族も入ることができず、荷物を届けに行ってもガラス越しの対面。 幸にも夫は副作用があまり強くでなかったので、ひとまず1クール目は滞りなく済んでくれた。 LINEで電話をしていても顔色もいいし、倦怠感や吐き気などもないようで、これは家族にとってもとても嬉しい。 どうせ何もしてやれないとしても、顔色が悪いよりは

          【抗がん剤】絶対に髪は抜けるらしい【家族の記録②】

          未来のわたしたちのために記録する

          *病気に関する記載があります。 わたしたち夫婦は出会って15年、付き合って10年、結婚して7年。 付き合う前から、この子は生き別れの兄弟なのじゃないかしらと思うほど気安く、大きな危機もなくこの日を迎えている。 けんかすることはもちろんあるけれど、この人のいない人生なんて考えられない。 そんなわたしたちにとっては、まさに晴天の霹靂だった。 ある日、仕事の勤務調整について相談したわたしに、真面目な顔で夫が話があると言った。 「絶対にいい話じゃない」 と直感して心が拒否したけ

          未来のわたしたちのために記録する

          エディプスコンプレックス大爆発

          「○○ちゃんの!」 2歳を迎えた息子は、所有することを主張するようになった。 パジャマ、おむつ、おもちゃ、それに母であるわたし。なんでもかんでも、 「○○ちゃんの!」 とぎゅっと握りしめる様は可愛らしい。 二人目の子どもだから当然だけれど、息子は生まれた時から姉がいた。 両親を独り占めした経験はないし、「ぼくの」と言い切れるものは少なくて、姉やいとこのお下がりや共有がほとんどだ。 これまではそれに甘んじていた彼に、所有意識が芽生えたと言うのはなんだかとても大きな成長に感

          エディプスコンプレックス大爆発

          家族の秘訣

          むかーしむかし、わたしがまだこの仕事を始めて間もない頃。 あるひとりの高齢の女性を担当した。 当時の病棟は回復期リハビリテーション病棟で、彼女は脳卒中の患者。そして、入院以前からの認知症患者でもあった。 彼女は認知症に起因するものか脳卒中に起因するものか、高次脳機能障害があり、リハビリが捗りにくい状態。麻痺のため歩く時ふらついたりするけれど、杖の使用を覚えることができず、我々セラピストは何を目標にどう支援するか、悩んでいた。 しかし本人はからりとしたもので、冗談なのか本

          家族の秘訣

          自分の育児が正しいなんて到底思えない

          先日みたニュースが忘れられない。 過去6ヶ月以内に、しつけ目的で子どもに体罰を与えたことのある親が3割いた。 というもの。 2020年4月、親による体罰がそれがしつけであってもNoであると法律に明記された。 具体的な罰則はないにしても、ある程度の抑止力はあるもかもしれないし、「しつけです」という言い訳が通らなくなること自体は悪くないと思う。 このニュースは、その法律に対する調査の一部だ。 ただ、自分自身を振り返ると、これは見る人によっては虐待かもしれないと思うことがある

          自分の育児が正しいなんて到底思えない

          【料理】美味しいものはわたしの身体が知っている

          最近、めっきり加工肉を買わなくなった。 一人暮らしをしていたとき、ワンルームの社員寮についているおまけみたいに小さなキッチンで、ほとんど毎日お弁当を作っていた。 料理を作る人がいるとは想定されていないんじゃないかというほど、めちゃくちゃ狭いキッチン。 しかも、使い勝手のよくわからない電気コンロ。IHじゃないんですよ、電気。 まな板を置くスペースも、できた料理を仮置きするスペースもないものだから、何度も床に完成品をぶちまけたっけ。 あの頃、ウィンナーにはとてもお世話になっ

          【料理】美味しいものはわたしの身体が知っている

          キラキラヒカル オンナハナイタ

          子どもの頃、いつも母が絵本を読んでくれた。 母自身が本を読むのが好きな人で、自分も子どもに絵本を読んであげたいと思っていたらしい。 夜、布団に入る時間になると、母を挟んでわたしと2歳年下の妹が横になる。 母自身も仰向けになって、絵が子どもたちに見えるようまっすぐ腕を伸ばして絵本を持ち、読み聞かせてくれた。 ピーターラビットのお話、ぼくは王様、いやいやえん、白いうさぎ黒いうさぎ、ぐりとぐら・・・ 文字を読めるようになっても、寝る前に母が本を読んでくれる習慣は変わらなかった。

          キラキラヒカル オンナハナイタ

          【育児】「一番」「いまだけ」が結構しんどい

          「お子さんいらっしゃるの?」 仕事で高齢者、とくに女性と話しているとよく聞かれる。 会話の緒として聞かれるのだけど、なんとなくもやっとする。 そして、子どもがいることを伝えると、続く質問は必ず「おいくつ?」で、年齢を言うとその次は、 「一番可愛いときねえ〜」 上の子が5歳。 上の子を産んでから、産休育休をのぞいて2年強は仕事をしているけれど、最初の質問があればここまでほぼ1セットだ。 この、「一番可愛いとき」というフレーズがなんとも苦手だ。 娘が小さい頃、わたしは完

          【育児】「一番」「いまだけ」が結構しんどい

          頬の稜線に愛を込めて

          息子の言葉が爆発的に増えてきた。 ママ=わたし マンマ=ご飯 アッタ=かくれんぼ アッチ=あっち ババーイ=ばいばい ババ=バナナ こんな感じだったのが、急に色々話し始めた。 わたし以外の家族も、パパ、ネエネと呼ぶようになり、家族メロメロ。 寝室に入る前には、チューっと言って投げキッス。やっぱりメロメロ。 オムツが汚れれば、チッチとかンチとか言って、大小の別まで伝える。 痛い、熱いなども伝えられるようになった。 (ご飯を頬張ろうとしてチチ!と言いながらフーフーしている

          頬の稜線に愛を込めて

          【映画の話】しあわせのパン

          ちょっとダメな妻でいたい。 ちょっと手のかかる妻でいたい。 夫に、「ややこしい、けどしょうがないよなあ」って思っていてほしい。 そんな願望を、正直持っている。 仕事もして、家の中は片付いていて、料理も美味しくて、子どもたちを慈しんで、それでいて笑顔を絶やさない。 そんな「完璧」な妻になりたいと思ったこともあった気がする。 でも、それは画餅。 というか、それどころか本心では望んでいない。 つまり、完璧じゃなくて、夫の助けがないとダメな妻でいたい。 映画を見ると、ますま

          【映画の話】しあわせのパン

          得るものとすり切れるもの

          自分で言うのもなんだけれど、わたしは最近頑張りすぎている。 少し前から、頭痛が絶えなくなった。 その次は、夜になると胃が痛くて動けなくなった。 そのうち昼間も胃が痛かったり、お腹がくだるように。 そしてとうとう、呼吸の仕方が分からなくなってしまった。 ちゃんと吸っているはずなのに、胸が苦しい。 「イライラするとき、疲れた時は深呼吸」 そう言い聞かせて息を吸い込むけれど、肺がちっちゃくなったの?と言うくらい空気が入ってこない。 吸っても吸っても足りない、その最中に声をかけ

          得るものとすり切れるもの

          職業人なのか職病人なのか、自分のことがわからない

          意思表明のつもりで、書いてみる。 この春わたしは、断捨離をする。 なにせ引越しも決まっているから、引越しのために大量に物を捨てている。 押入れを開ければ、棚を覗いてみれば、捨てても大丈夫な物が溢れかえっている。 「要る」と思っていたけどよく見たら要らなかった物。 「要らない」と分かっていたのに、手をつけなかった物。 それらを、45リットルのゴミ袋に分別しながら放り込んでいく。 それから、手を出したいけれど出せずにきた物。 例えば、子どもたちの小さくなってしまった服や、

          職業人なのか職病人なのか、自分のことがわからない