【マーケ基礎】心を動かす表現テクニック。
「甘みたっぷり。朝採れ大根」
「サラダにすれば、果実のような甘さがお口いっぱいに。
太陽降り注ぐ山下さんちの農園で、
今朝収穫した、ピチピチ大根」
どちらが美味しそうでしょうか?
長ったらしい説明ですが、
後者の方が買いたくなりますよね。
健康に育てられた、
甘い新鮮な大根だということが伝わるからです。
このように、同じ「美味しい大根」でも、
売りの言葉によって、印象も違い、
売り上げを大きく左右します。
良い商品を扱っている自負があるなら、
もっと表現テクニックを磨くべきです。
“食べればわかる”“買えばわかる”では、
お客さまには伝わりません。
アピールしなければ、誰も振り向いてはくれません。
商品の本当の魅力・良さは、
それに見合った言葉を工夫して、
表現しなければ、伝わらないのです。
美辞麗句を並べろ、というのではありません。
「ポジティブな表現」とでも言えば良いのでしょうか。
「養殖の魚」ではなく、
「おやじさんが休みなく、丹念に育て上げた」という表現。
「ビニールハウス栽培」ではなく、
「最適な環境づくりにこだわって育てた」など。
こうした言葉の工夫が、お客さまの固定観念を拭い去り、
興味を抱かせることにつながります。
商品が作られている背景をポジティブに捉え、
それを言葉にするのです。
天然じゃないから、露地ものじゃないから……
という、ネガティブな捉え方ではなく、
養殖だから、ハウスだからこその良さをアピールする、
ということです。
「朝採れ大根」と言ったところで、
だから何なの? 普通じゃないの?
と思われるだけです。
そこで、「サラダにすれば、果実のような甘さ……」と、
具体的に表現することで、
お客さまに伝わりやすくなります。
想像しやすくなるのです。
店主であるあなたが、自信を持ってお奨めできる、
具体的なイメージを言葉にしてください。
きっと伝わるはずです。