『純粋でないフィクションの自由』2024-10-30
前回、「モーニング」誌の『社外取締役 島耕作』に対するクレームについて見ていった。
当然ながら同作はフィクションである。特に、次々と美女と関係を持ち、しかもその女性が偶然にも島耕作が直面した問題について有力な人物であり、彼女の好意で問題が解決する……という初期の作劇スタイルは、中年男性にとってのファンタジーと言ってもよい。ちなみにどこかで聞きかじったところによると、中高年男性が小説の新人賞に応募してくる作品にはけっこうな高確率でそのタイプの話が含まれるのだそうな。
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