たとえ無謀だと他人が笑ってもいいや ~「深海」 Mr.Children
コンセプトアルバム
コンセプトアルバムと呼ばれる種類のアルバムがあります。
あるストーリー、コンセプトがまずあり、この全体像に基づいて楽曲が制作され、その順番までも考慮され、かつジャケットもそのコンセプトやストーリーに合わせたデザインになっているというものです。
つまり、すべてがコンセプチュアルに構成されているアルバム。これをコンセプトアルバムと呼びます。簡単に言うと、単なる楽曲の寄せ集めでは無いもの。
こういった、アルバムには、
・全体を貫くストーリーが存在している
・自己の内面を深く見つめたものである
・キーとなる楽曲が存在し、全体コンセプトはこの曲を主軸として成り立っている
といった特徴があります。
ミスチルの「深海」も、ある意味コンセプチュアルなアルバムといえます。
「深海」について
このアルバムから伝わってくるのは、「深く暗い海の底を漂う漂流者」のイメージであり、「自分の秘匿ごとを明らかにしたうえでのどうでもいいやというあきらめ・倦怠感」。
それは桜井さんが、当時、倫理的な問題を抱えていたからでしょう。
「花 -Mémento-Mori」
この印象を強くしているのが「花 -Mémento-Mori」という楽曲。歌詞を見ると、「負けないように 枯れないように笑って咲く花になろう」と、当時のほの暗い感情が伝わります。
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