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あいつは魂に大空を飼っているのさ! 01 歩み 02 ふたえの針のさす方へ 03 魔法使いの休…
目次 次 >> 幼い頃、母に自分の名の由来を尋ねたことがある。どのような過程を経てそ…
<< 前 目次 次 >> ある朝のこと。絶滅都市ゼーブルからほど近い、とある切り…
<< 前 目次 次 >> 魔法使いに会った、という話を、信じる者はどれだけか。 …
<< 前 目次 次 >> 「あれ」 翌朝、セルバートの宿の一室で銃の手入れをして…
<< 前 目次 次 >> 結局織物屋が再開にこぎつけたのは、事件からしばらく経ち…
<< 前 目次 次 >> 目が覚めた時、ハイクは一瞬自分がどこにいるのか分からなかった。数度、瞬きをする。ぼやけた視線が、葡萄酒が半分ほど入ったマグでようやく止まり、焦点を結ぶ。 俯きがちだった体を起こし軽く頭を振ると、こめかみの奥が鈍く痛んだ。鼓膜の裏にはまだ、轟く鐘の音がこびりついている。そこからやってくる痛みだった。 奇妙な夢だった。なぜあんな夢を見たのだろう。ボルボロッサから鐘の話を聞いたせいだろうか。その話から、丘の協会や時計塔の鐘の音を思い出してしまった
<< 前 目次 次 >> 海、というものを初めて教わった時、ハイクが思い描いたの…
<< 前 目次 次 >> また同じ夢だった。目に焼き付くような群青の空と海、真っ…
<< 前 目次 次 >> 景気の良い掛け声と共にテーブルに運ばれてきたのは、湯気…
<< 前 目次 次 >> 蟻の巣に戻って蔵書を調べた結果、赤目のハンターが言った…
<< 前 目次 次 >> 「おまえって、あの像のこと?」 きょとんとしたギタの声…
<< 前 目次 次 >> 上昇も下降もすることなく、雲の上を飛び続けている。茶色…
<< 前 目次 次 >> 重たい雨の降る夜。酒場に会したトレジャーハンター達は、一様に無言だった。 扉は閉め切られ、王都の騒めきは届かない。屋根を打つ雨音の膜が、余計にその場を閉ざされたものにしていた。灯りはすべて落とされ、皆の視線は、カウンターに立つ四本の蝋燭に集まっている。各々の手に握られた小さなグラスには、澄んだ酒が注がれていた。 「みんな、今日はありがとう」 輪の中央に、レオが立った。その隣には、同じハンターギルドのメンバーが数人並んでいる。 「五日前、同胞