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ストレスとうまく付き合う方法。とてもわかりやすい、医師の配信を紹介。

 TVにも出演されている、耳鼻科医である石井正則先生。ヨガや瞑想も長年実践されておられる。今回は医師の視点で「ストレス」を語っておられ、とてもわかりやすいと感じたので、紹介したい。

一般的に「ストレスに強い・弱い」と言われるが、それはそもそも誤り。10年以上前に医師の研究発表の中でも発表されていることは、レジリエンスという概念らしい。

ストレスの耐性とは?


 健康な心の状態とは、風船のイメージ。凹んでも、戻す力がある状態のことを言う。トラブルがあっても、回復する力のこと。ストレス耐性、と言い換えることもできる。

 人は、度重なるストレスにより、「戻る力」がなくなり、ゴム風船が、粘土みたいになる。「うつ病」は、この戻す力がなくなり、凹んだ状態になってしまうこと。

ストレスの正体とは?


 先生のおっしゃることの中で、すごく腑に落ちたこと。それはストレスの分類だ。なんと、この3つだけ。

①イヤなやつ(!)

②イヤな出来事(!)

③イヤな自分(!!!)

 確かに、浮かぶストレスはいづれかに当てはまる。私はこれだけを聞いただけで、ちょっとスッキリした。
 これは私個人の感覚だけど、鬱の時は③しか出てこない。性格的な面が大きいと思う。だけど元気だった時はどうだろう。振り返ってみると、①②もあったように思う。つまり、自分ではないものに「転嫁」するだけのエネルギーがない、とも言えるのではと感じてる。総エネルギーが枯渇しているので、跳ね返す力どころか、ものごとの捉え方の「展開力」が、非常に乏しい。脳と言う臓器が、全く働いていないのだから。そのため、とにかく③を繰り返すことになる。そうしてさらに、自分を削っていくことになる。

ストレスマネジメントのポイント3つ

 では、ストレスにどう対処していくべきか、を説いてくださっており、これもシンプルに3つ。

  1. ストレスの「気づく力」を高める

  2. ストレスを「手放す」

  3. 呼吸を調整する

 生きている限り、「ストレスが全然ありません」と言う人が一番危ないと言う。ストレスがない人はいないわけで、言い換えれば、気づきが足りない人といえる。

 瞑想している時、雑念として3つが出てくる。それをつかみ取る。掴み取ることができると、気づきが鋭くなる。その時こそ、手放すことができる。

「呼吸」で気付く!

 呼吸の種類にも分類されていた。

  「腹式呼吸」:健康な人の呼吸。
  「胸腹式呼吸」:健康な女性の呼吸。お腹と胸が同時に膨らむ。

 この辺りはご存知な方も多いと思う。一方で、危険なサインは以下の呼吸らしい。

  「肩式呼吸」:ストレスが溜まっている人の呼吸。肩が上下する。戦闘モード。可能な限り緩める呼吸に努める必要がある。

 呼吸を観察することで、ストレス状態をチェックできる。呼吸状態に触れてみる。肩式呼吸の人は、腹式呼吸ができていない。

「言動」で気づく!

 性格ももちろんあるけど、ストレスで溜まりやすい人は、 「でも・だめ思考」何かにつけて否定しやすい人、らしい。
 何提案しても、でも・だめと言って、自分や相手を否定する。
 ストレスをどんどん自分の中に溜め込んでいく。すると、ストレスを跳ねつける力が弱まっていく。
 確かに、鬱で動けなくなる手前の私は、こんな状態だったとように思う。何を言われても、抵抗したいくなっていた。これは、自己防衛の1つだったように感じている。人間に虐められた野良猫が、一切人に近寄らなくなってってしまった状態に近い。本人も辛いけれど、周りも辛い。ここまでいくと、溜まっている、と言うより溢れかえってしまっている状態。なので、その手前で、自分や周りの言動を手掛かりにすると良いと言うことだった。

「ヨガ」「瞑想」で整える


 ヨガはこの3要素が含まれているので、有効な手段の1つといえるそうだ。
 また、もう1つは瞑想が紹介されていた。なぜなら、ストレスマネジメントの3つのうち、2つが含まれているからだ。1ストレスに気づく、2ストレスを手放す、という2点だ。瞑想中は、必ずストレス3つの要素が炙り出されてくるらしい。そして、気づくことは、手放すことにつながるのだと言うことだ。なお3つ目の呼吸に関しては、瞑想時は呼吸を緩める必要があり、結果的に3のポイントにも対処することになる、ということだった。つまり、瞑想もヨガと同等に3要素が必然的に含まれるメソッドだということ。瞑想はいいらしい、と聞くようになって久しいけれど、ストレスマネジメントにも有効な理由が、今回の配信でとてもわかりやすいと感じた。

「ジャマイカ思考」も良い


 石井先生の造語!(笑)。これは「じゃ、まあいいか」と言うこと。覚えやすい!
 諦めるわけではなく、今の現状を一旦受け入れて、手放すこと。でも・ダメ症候群は、これができないらしい。受け入れると、ストレスを跳ね除ける力がつき、これを繰り返すとストレス耐性が高まる。
 

 ストレスが溜まりすぎると、必ず自律神経が破綻し、身体症状として出てくる。ストレスマネジメント3つと、ストレス要因3つをいつも頭の中に入れておくと良いとことでした。要因がわかると、ストレスレベルが下がってくる。とにかく、1つ目の「気づく」ことが何よりも大切。

性格は変えられないが、思考や言動を変えることはできる。

 上記は、この配信の中で一番響く言葉だった。

 意識的に、思考や行動を変え、そうすることでレジリエンスが高まっていき、良い循環につながっていく。
 頭ではわかっていても、本当の意味で自分のものにするには、時間をかけ、丁寧に取り組む必要がある。
 3つのポイントを、2025年の手帳の、一番目立つところに書き留め、いつも見直したいと思う。