『何もしないほうが得な日本 社会に広がる「消極的利己主義」の構造』
「何もしないほうが得!?」、とっても印象的なタイトル!
でも、よ~くふり返って考えると「たしかにそうかも」と思いませんか?
この8月から、「チャレンジ」を実践する部署に自分で手をあげて異動しました。
聞くところによると、私と同じように手をあげた人はほとんどいなかったのだとか。「え?楽しそうなのにどうして?」
日本は、どうしてこうなった?
本書では、その答え、そしてその先の提案が学べます。
一緒に学びましょう!💪
あなたの会社でも言葉だけがおどっていない?
「チャレンジ」
「イノベーション」
あなたの会社でも、これらの言葉が威勢のいいスローガンとしてかかげられていませんか?
でも、実態はどうでしょう?
実はこの二つ、私が勤めている会社でもかかげられています。
が、実態は「ハテナ?」です(笑)
残念ながら、本書を読むと「うちの会社だけではない」ようです。
「何もしないほうが得」はどこから?
本書の大半はこの説明をしています。
会社でいうと、「終身雇用」「評価制度」など、構造そのものがそうさせています。
これは、会社だけではなく、学校、地域、社会全体が「何もしないほうが得」な構造なのです。なんということでしょう!
詳しい説明は本書を参照いただきたいのですが、すこ~しだけ説明します。
社員はとっても冷静に見ている
↑ で、日本社会そのものが「何もしないほうが得」な構造になっていると説明しましたが、
「別にいいんじゃね?」
と思われた人が多いのではないでしょうか?
そうなんです。みなさん、とっても冷静に会社や世の中を見ています。
例えばこんなことが紹介されています。
私自身も、「組織がどうなろうが気にしない」というのは当てはまるので、「私はちがう」とは言えない部分もあります。
異物は迷惑である
とってもショッキングだったのがこの話です。
「突出」したり、「変化」を起こしたり、「挑戦」したりすることは、まわりにとっては迷惑なんだそうです。なんてこったい。
「あ~、私もみんなに迷惑かけてたのかぁ」と悲しくなってしまいました😿
40代以降は積極的にとどまる
年功制に関しては、こんなグラフが紹介されています。
・若いときは、会社に貢献しても報酬は少なく
・年をとれば、貢献を上回る報酬がもらえる
・報酬と貢献度の分岐点はおおむね45歳である
長く在籍すれば、退職金も多くなりますからね。そりゃ「積極的にとどまる」こともうなずけます。
本書でも「働かないおじさん」について言及がありますが、「仕組みがそうさせている」んですね。
じゃあ、どうする?
その答えが、
「するほうが得」な仕組みへ
これ、以前紹介した『とにかく仕組み化』の話ですよね。
責めるべきは「仕組み」
だから
「するほうが得」な仕組みに変えてしまえばいい
ということです。もちろん、具体的な改革の手についても本書に紹介があります。
ただ、
『とにかく仕組み化』でも感じたことですが、「私のような下っ端にできることはない」です。残念ながら。
もし、
「存在を認めざるをえない割合を占めるまで"仲間を集める"」ことができるのであれば、挑戦の価値はあると思います。
私は諦めました。
まとめ
突然ですが、アニメ(マンガ)の話をします(笑)。『呪術廻戦』で、|夏油傑《げとうすぐる》というキャラがこんなセリフを言います。
「生き方は決めた」
「あとは自分にできることを精一杯やるさ」
深いんですよ、このセリフが。ぜひ、アニメ1期→映画(ゼロ)→2期を見てください。
で、
ちょっと夏油と私が重なって見えてしまったんです。
「何もしないほうが得」という世の中の仕組みに疑問を抱きつつも、「正攻法で世の中(組織)を変える力はない」。
「だったら、組織を抜け出して、自分でつくってしまったほうがいい」と、以前出した結論がやっぱり腑に落ちる、と本書を読んで感じました。
みなさんは、本書を読んでどんな「生き方」を選びますか?
本日の学びはここまで。読んでいただき、ありがとうございます!
また来てください。👋
読書期間 2023/07/17-2023/07/23
初版発行 2022/11/29
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