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私とあなたのnote創作大賞

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note創作大賞の自分の作品やお仲間の作品をまとめてるるる〜
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2024年7月の記事一覧

日向猫猫の[re:pairs]シリーズ note創作大賞

日向猫猫の[re:pairs]シリーズ note創作大賞

▶︎note創作大賞 [re:pairs]シリーズ(過去作のリペア作品集)
・「ニシンのパイ〜彼女の憂鬱〜」
・モノローグの雨
・主婦の戯れ〜のろけ話、お熱いなれ初め編
・“HONEY-BUNCH” X’masの魔法
・行楽シーズンのバイト
・ペットと飼い主 -pet shop owners-
・注文の多い立ち食い蕎麦屋
・不可解な詐欺

note創作大賞にノミネートするために過去作をなんとなくリ

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【朗読】電脳虚構より夏休みの終わりに:作/ひなた猫々さん

【朗読】電脳虚構より夏休みの終わりに:作/ひなた猫々さん

あなたは本を読む時、頭の中で何が起こっていますか?

電子書籍であれペーパーバッグであれ、私にはまるで自分が朗読しているかのように頭の中で「声」が聞こえているのですが。。。

これって、沢山の人に聞いてみた所、驚いたことに同じような人もいれば、”無音”なんて方もいらっしゃるようです。

自分の声が聞こえるという方もいらっしゃれば、知らない誰かの声がひとり、もしくは複数と聞こえる人もいるようです。

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05 リトライ -simulator-[Re:電脳虚構](note創作大賞)

05 リトライ -simulator-[Re:電脳虚構](note創作大賞)

「死ね! 死ね! この裏切り者!!」
私は夫にまたがり、何度も包丁で刺した。

「うわぁぁぁぁ〜〜!! 死ね! はぁはぁ、死ね死ね!!!」
もう、とっくに絶命していたのだろう、それでも我を忘れて刺しづづけた。

「カラン」
私の血だらけの手、その血のりでぬるっとすっぽ抜け床に転がった包丁。
その冷たい金属音で、ようやく我に返った。
壁・床・冷蔵庫・シンク。あちこちに飛び散った血と肉片。
赤く染まっ

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電脳虚構 Act-1 『善意の都市』から
「リトライ-simulator-」の朗読作品です。

朗読はプロ声優のやなせなつみさんです。
note創作大賞、応募作品です。

本編、小説版も多数配信中。
朗読作品も他3作
・「善意の都市」
・「マッチング・アベニュー」
・「人生テトリス」もノミネート中。

こちらの書籍はKindleでもリリース中です。
「電脳虚構」で」検索!

詳しくはnoteの通常

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朗読:やなせなつみ〜「ホンモノ」は静寂さえ語る〜

朗読:やなせなつみ〜「ホンモノ」は静寂さえ語る〜

「マッチング・アベニュー」はSFをテーマにした少し未来の日常。でもテクノジーはほのかに薫るほどで、主題は人と性と運命の物語。

ドラマ的な大きな起伏はなく、淡々と穏やかに優しく語られる物語。ささやかで当たり前にそこにある誰かの奇跡の物語。
本編のコトバには語られず、著者だけに内包していたそのイメージの欠片たち。やなせさんはそれを全てわかった上で、声にして魂を込めてくれた。いやそのイメージさえ超えて

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「胸を張って走れ」第1話 (note創作大賞2024 お仕事小説部門)

「胸を張って走れ」第1話 (note創作大賞2024 お仕事小説部門)

第1話

「見えない家事ってまさにこういうことだよな…」
 徳田真帆はリビングのゴミ箱に無造作に放り込まれたいくつものペットボトルをよりわけ、ラベルをはがしていく。
「ねえ! ペットボトルはこっちのペットボトル入れに入れてよね」
 真帆はリビングのソファに寝ころんでスマホゲームに夢中になってる夫の修一とリビングのテレビを占拠してゲームに夢中になっている息子の悠馬に声をかけた。
「うーい」
 小学6

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チャオプラヤー川にパスポートを投げ入れないで(note創作大賞に応募中)

チャオプラヤー川にパスポートを投げ入れないで(note創作大賞に応募中)

不思議なご縁現在、私は40歳。

大学時代、外国語学部ドイツ語学科に所属していたの私は、タイに留学しようか迷っていた。

ドイツ語学科でタイ?なぜ?
その理由はたった1つ。

私は、昔からタイという国に不思議なご縁があるからだ。

ご縁:1回目

1回目のご縁は、2001年、高校時代にAFSの留学派遣プログラム。
日本から約50名がASEAN諸国に派遣され、私はそのうちの1人だった。

インドネシ

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油まみれでビカビカ光る人間から逃げる夢を見た

油まみれでビカビカ光る人間から逃げる夢を見た

チャンスの女神

チャンスの女神を知っているだろうか。
女神の髪の毛は前髪しかなく、他はつるっぱげ。
現れたと思ったら、あっという間に目の前を通り過ぎてしまい、つかみたくても頭がつるつる滑って女神を捕まえられないという。
しかも女神は高速移動をするし、神出鬼没なため、次にいつやってくるかわからない。

これはチャンスが来たと思った瞬間にしっかり掴まないと、チャンスを逃してしまうという例えだ。

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04 秘密の花園 -Lady Player One-[Re:電脳虚構](note創作大賞)

04 秘密の花園 -Lady Player One-[Re:電脳虚構](note創作大賞)

午後の教室。
ちらちらと校庭の木々の隙間からもれる光、薫る風が窓から入ってくる。

「あぁ……もう春なんだなぁ」と、その穏やかさについウトウトしてしまう。今は古文の授業中、この先生の話は強烈な子守唄の効果がある。

ほら、右斜め前のヨッチャンもかなり寝むそうだ。
というか、あれはガッツリ寝てるわ。

さすがにまずいな、起こしてあげないと。

「ヨッチャン……ヨッチャン、ねぇ起きて」

と、鉛筆の先

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03 マッチング・アベニュー -encounter-[Re:電脳虚構](note創作大賞)

03 マッチング・アベニュー -encounter-[Re:電脳虚構](note創作大賞)

こちらの作品は<やなせなつみ>さんが朗読してくれています。
合わせてお楽しみくださいませ。

マッチング・アベニュー -encounter-
ダイニングテーブルを分かつ、ふたつのカップ。
口も付けず、その熱と珈琲の香りだけが天井へと逃げていく。
長い沈黙を破ったのは、夫の方だった。

「ごめん……」
ふたりを隔てる乾いた空気。その声はポツンと虚しく響いた。

「あやまらないで。実は私も……」
どっ

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02 人生テトリス -identity-[Re:電脳虚構](note創作大賞)

02 人生テトリス -identity-[Re:電脳虚構](note創作大賞)

こちらの作品は<やなせなつみ>さんが朗読してくれています。
合わせてお楽しみくださいませ。

人生テトリス -identity-

この世の中、みんなそれぞれテトリスのブロックになり、自分の場所へとはまっていく。
向きを変え、スキマをさがし、上手に積み上がったブロックの中に溶け込んでいく。
時にスキマが生まれても、すぐ次のブロックがフォローして隙間を埋めてくれる。
そういうチームワーク、助け合いが

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01 善意の都市  -bad? intentions-[Re:電脳虚構](note創作大賞)

01 善意の都市 -bad? intentions-[Re:電脳虚構](note創作大賞)

こちらの作品は<水乃しずく>さんが朗読してくれています。
合わせてお楽しみくださいませ。

善意の都市 -bad? intentions-
気配

残業で遅くなり、早足で駅からマンションまで帰る。
今日もまた、背中に視線を感じる。きっと、誰かにつけられているのだ。
家のドアの前。コンビニの袋がぶら下がっている。

まただ……。
袋の中は野菜ジュースとサラダ、解凍されてびしゃびしゃになった冷凍フルー

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電脳虚構 Act-1 『善意の都市』から
「人生テトリス -identity-」の朗読作品です。

朗読はプロ声優のやなせなつみさんです。
note創作大賞、応募作品です。

本編、小説版も多数配信中。
朗読作品も他3作
・「善意の都市」
・「マッチング・アベニュー」
・「リトライ」もノミネート中。
こちらの書籍はKindleでもリリース中です。
「電脳虚構」で」検索!

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電脳虚構 Act-1 『善意の都市』から
「マッチング・アベニュー -encounter-」の朗読作品です。

朗読はプロ声優のやなせなつみさんです。
note創作大賞、応募作品です。

本編、小説版など多数配信中。
朗読作品も他3作
・「善意の都市」
・「人生テトリス」
・「リトライ」もノミネート中。

こちらの書籍はKindleでもリリース中です。
「電脳虚構」で」検索!

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