千葉 恵太 Keita Chiba

岩手県で生まれ、 東京で俳優をしています。 小劇場をメインに、映像にもいっぱい出たい。 千の葉っぱに恵まれて太く。 背は155cmと小ぶりですが、おっきな人間目指してます。あ、人間性の話です。 自由を愛する魚座のAB型です。 よければ仲良くしてください。 宜しくお願い致す!!

千葉 恵太 Keita Chiba

岩手県で生まれ、 東京で俳優をしています。 小劇場をメインに、映像にもいっぱい出たい。 千の葉っぱに恵まれて太く。 背は155cmと小ぶりですが、おっきな人間目指してます。あ、人間性の話です。 自由を愛する魚座のAB型です。 よければ仲良くしてください。 宜しくお願い致す!!

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mori

先日、山に登りました。 紅葉が見たかったのです。 思い立って、電車に乗り、ゆらゆら揺られ、都内の山へ行きました。 昼過ぎでした。 紅葉に人は恋焦がれるもので、その日もたくさん人がおりました。駅を降りてからほぼずっと。山登り上級者の装いの方から、厚底の軽装ギャルから。ほとんどが下山でした。 すれ違う人たちの疲れた顔々が右に流れていく。 僕はひたすらに左側の草花や朽ちた樹木、立派に伸びた根を見ながら坂を上っていきました。 いつからかヒンヤリと、肌に当たる空気が色を変え

    • kennja

      育てているコーヒーの木が久しぶりの新芽を出した。 新入りのクレソンは恐ろしいほどに白い根を張り巡らし、 引き出しの奥に潜んでいた貰い物のゴーヤの種は埋めてから2か月ほどして一つだけひっそりと芽を出していた。 エバーフレッシュは相変わらず太陽に体を傾け、ブルーバードとヒメカズラはゆっくりと自分の時間を過ごしている。 落ち葉が舞う季節がやってきた。 寒さが先行していて「急に秋が来た」とか「秋を越して冬がやってきた」とか街中では言葉が宙を舞っていましたが、 僕にとっては黄色赤

      • ご挨拶と詳細「河川敷アウトサイダー」

        Arigato! このページに来て下さり、ありがとうございます! 嬉しいです😊 今作、エンターテインメントに溢れた爽やかな恋物語です。 さながらマンガです。 シリアスな、少し大人な物語が好みの方は肌に合わないかもしれませんが、 大真面目に爽やかしてます! 年の瀬間近の忙しい頃かと思います。 まだまだウイルスも漂っております。 自分の生活を第一に、とにかくそこを第一に、 ご検討いただけますと幸いです。 よろしくお願いいたします😊 どうかあなた様の今日明日これからがお

        • 結婚しなさいよというおばあちゃん

          実家に帰りました。3年振りでした。 もともと廃れていた地元は、最寄り駅が無人になり、シャッター商店街に拍車がかかっていました。 1泊2日の短い帰省です。 元は、母の誕生日を忘れていた僕への母からの悲しみラインに 「全然帰ってこないから、こっちから東京に行こうかと思ってるよ」 と書いてあって、3年は流石に帰らなすぎると反省したことだった。 しかも、夏休み前ということかバスも安い。 来月から稽古が始まってしまう、その後の予定はわからないからいつ帰られるかわからない、とい

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          種をまく人

          なんだか一歩も前に進めていないような気がしています。 時間も進んで、きっと成長もして、次々と進んでいる中で、 とても奥の方にある、あった、死ぬほど大事にしていた、一緒に戦ってきた宝物が、まだ後ろで光っています。 その光を忘れられなくて、ついつい後ろを向いてしまいます。 向いてしまわなくても、意識は宙を舞います。 弱いですね、弱いですよ。 またこれが共有できてしまう仲間がいるから、難しい。 そりゃあ「あの頃は、」とか言っちゃいます。 だって、その時、命を懸けて闘

          ものがたりの種

          『サイコロの夜』 「なんでこんなところにいるの?」 3年前に別れた彼女は、他に誰もいないこの星で、宇宙服越しにあの笑い声を響かせた。 『サンマの季節』 少し青みがかった幅広のグラスから水をこぼれた。 その瞬間だ。逃げるように、私はしあわせを感じているんだと気づいた。 『カーボン氏』 気の毒だけどクリスは戻ってこないよ。彼は空気の正体に気付いてしまったから。 そんなことを言いかけたが、彼女はもう走り出していた。 『たぶん、さよなら』 砂の一粒一粒が絵になっていると昔、母が

          Yoi noda yo

          テセウスの船 という言葉がある。 男子が大好きそうな“パラドックス”のひとつ。 まず“パラドックス”がぴんとこない人もいると思うのだけど、 よく「親殺しのパラドックス」とか聞いたことあるかもしれない。 これは簡単に言うと、 Aさんがタイムマシンで過去に行って自分の親を殺したら Aさんは生まれてないことになるけど、じゃあここにいるAさんはなんなの? みたいなね。 不思議だねってはなし。が、パラドックス。 で話は最初に戻るけど、 “テセウスの船”っていうパラドック

          Y o h a 9

          バイトの暇な時間に 絵を描くようになった。 ボールペンを使い、 白と黒の絵を描くようになった。 メモの残骸(用無しとなった言葉を塗りつぶした雑な黒カタマリ)から あれこれ足して、何かを生みだしていく。 気づくと思わぬものが生まれたり、 意図しすぎてどうしようもないものが生まれたりもした。 僕はたくさんの線を描く。 たくさんの線が繋がったりして輪郭を表していく。 のだけど、 最近、“ ヨハク ”について考えるようになった。 線と線の間。 点と点の間。 こ

          イルカとゴリラのたび

          空洞が響く。 風の音が洞窟の壁をかすめては耳触りの良い優しい音を細長い空間いっぱいに拡げていく。 水の音。 僕らの歩みに合わせて、足元からピアノのような民族楽器のようなピチャピチャが加わる。 視界が真っ黒になってどのくらいになるだろう。 聴覚と触覚に頼り始めてどのくらいになるだろう。 悪くはない、水と土の深い匂いが続いた。 肌寒い、といっても清められているような、マイナスイオンに包まれているような洞窟だった。 僕らはお互いの片側の手のひらだけに温もりを感じて、ひ

          イルカとゴリラのたび

          途方もなく大きな白が、それはもう雄大で勇ましい絶対的な白が隣で光っている。 絶対的な白。 少しでもたじろげば自分の手足、そして心臓までもが砂になってしまいそうなほど絶対的な白。 一周回って見ても、黒いところはない。ましてや青や赤はない。 まるでブラックホールの逆のように、中心から広がっている。 決して発光している訳ではない。 ただ白。 クリーム色でもオフホワイトでもない白が、深く目の前にある。 苦しい。きっと汚れが背中にあるのだろう。 眩しい。きっと暗いとこ

          can't say good bye

          あの頃の僕は、 今よりも更に非力で、怯えながら生きていた。 「〇〇って覚えてます?その子の絵の個展、観に行きません?」 僕が大学4年の時の1年生の〇〇は、今、表参道で初めての絵の個展をしている。 僕が行っていた大学は迷ってしまう程の敷地を持った大きな大学で、その中で僕は芸術を学ぶ学部にいた。 演劇やダンスや裏方や劇作や狂言なんかも学べて、楽しそうな大学。 でも実際は、思い出すだけで震えるような理不尽と圧力がそこら中に転がっている学部だった。 そこで僕らはしこたま怒ら

          布団はふっとばないよ、

          夕日が目に滲むのを感じながら、 音楽を耳から入れて、 後頭部の少し上あたりに広げていくと、 よくわからない多幸感が広がってくる。 最近読んだ小説のなかで、 「幸せを感じると、かなしくなるんだ」 みたいな一言があった。 なんてことのない、どんな小説にも書かれてそうな一言だけど、 その本のその言葉でやっと自分の中での意味とは出会えた気がした。 おすすめで流れてきた動画には、 ブラック企業で働くペンギンとパンダがあれこれと生き方について面白おかしく教えてくれていた。 しっか

          布団はふっとばないよ、

          ひぃたぁ

          暖かくなったらなにをしよう。 くたくたになったコートを脱いで、 少し薄手の上着を着て、 外に飛び出すのだ。 洗濯ものは日光いっぱいポカポカの日差しの下に並べ、 窓もいっぱいに開けて部屋に深呼吸をさせる。 桜が咲きそうな雰囲気だけを感じて、 モゾモゾとする木々を横目に散歩をする。 新玉ねぎと新じゃがを直売所で買い、 春とは何かを考える。 暖かくなったらなにをしよう。 強張った身体を太陽の光で溶かしていき、 頭の中までゆるゆるとなったまま、布団へと飛び込む。 走るの

          アーノルド・ローベルの蛙

          とても久しぶりに年賀状を書いた。 上京してからもう二桁の年数が経つのだけど、年賀状は両手で、もしかしたら片手で数えるくらいしか書いたことがなかった。回数ではなく枚数である。 有難いことに遠くはるばる送ってくれる地元の友人だったり、律儀な友人が送ってくれるのだけど、 面倒くさがりで、忘れっぽい僕は、“送らない”“送り忘れる”という結果になる。 そうなると、もちろん送られてくる年賀状は減る。返ってこないやまびこが面白くないように、返ってこない挨拶に意味を感じなくなるように、年

          アーノルド・ローベルの蛙

          ふたご座流星群

          流れ星が本当にあるとわかったのはごく最近のこと。 それまでは、幽霊か、そこまでじゃないにしてもオーロラよりも少し身近な物くらいな、有って無いような曖昧な現象だと思っていた。 それが打ち砕かれたのが去年ぐらいだったか。 郊外の川沿いに住み始めて、星がよく見えるようになってからだ。 東京というものはやっぱり明るい。 夜道が安心であることは嬉しいが、少し寂しさを生む要因でもあると知った。 未だ田舎の実家に住んでいた頃は、明かりの有難さの方が大事であったから星なんてそっちの

          空のカップ

          自分はどうしようもないなと感じてしまう瞬間が、多々ある。 喫茶店でも居酒屋さんでもピンポン(正式名称はなんなのだろう?呼び鈴?)が無いと不安で仕方ない。 「すみませーん」と声を発することへの抵抗。 なんだか誰かの、もしくはこの空間全体の何かを切り裂いてしまうような恐怖がある。 だからせめて消極的に手を上げて、もしくは歩く店員さんに目線ビームを送って気付いてもらう。なんとも男らしくないことだ。 それに加えて、僕は店員さんの顔色とか行動を窺ってしまうのである。 「今、あの店