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天使の黒い戯言

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白衣の天使がお役立ち情報と毒舌をプレゼントします♪
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#医療

一度は知ってもらいたい看護師の休養について

☆最後まで無料で読める有料記事になっています。読み終わって「面白かった」と思って頂けたら購入をお願いします☆  9/08は「休養の日」。休養の大切さを再認識してもらうために日本リカバリー協会が制定  看護師のお仕事は身体的疲労と精神的疲労、そして魂の疲労があるそうです。  命を守る仕事で魂を疲弊するというのも矛盾した感じですが、それだけ自己犠牲の側面が強い仕事なのかもしれません  もちろん患者様や御家族のお声掛けや笑顔だけでも回復することもあります  けど、それだけで足り

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看護師兼医療ライター 水葉とは

 おはこんにちわ、看護師兼医療ライターの水葉です。いつもは看護師目線での医療情報やお役立ち情報を発信しています。  今回は趣を変えて、そもそも私は何者かをお伝えしたいと思います。 1.水葉の現状 療養病棟で看護師をしています。オムツ交換や食事介助、検温や医師とのゴタゴタetc……と盛りだくさんな充実の日々を過ごしています。  最近はもっと面白い職場にしたくて「私は世界を変える」と宣言していますが、白い目で見られています。でも気にしません。  また医療ライターとしてnoteで

看護師兼医療ライターの野望

 こんにちわ・こんばんわ。現役看護師兼医療ライターの水葉です。生活に役立つ医療情報を看護師の実体験を元にお伝えしています。今回は趣を変えて私の看護師兼医療ライターとして野望について書いていきたいと思いますます。 1.看護師兼医療ライターの野望とは 「医療による『余計な悲しみ・苦しみ』を防ぎたい、消したい」  これが私の野望です。大事なのは『余計な』という点。医療現場には悲しいとこやつらいことが溢れています。家族との死別や自らの死への恐怖が最たるものでしょうか。病気やケガに

黒い戯言17 病院は24時間営業中  看護師は5分だけ休憩中

「救急車くるんだもん、しょうがないよね」  先日、病院の救急担当の看護師A子さんが夜勤で勤務したときのこと。  A子さんの病院は地域密着型病院で二次救急(そこそこ重症な患者様も運ばれてくる)まで対応。夜勤は16:30~翌9:00。そして休憩は30分の食事休憩と1時間半は仮眠の時間となっています。  その日の夜勤はA子さんと直属の上司Sさんとの勤務だった。勤務開始から救急車がひっきりなしにくる。病院の経営方針はどんな患者様でも受け入れる……というものなので救急受け入れを断るこ

黒い戯言14 命の還るところ

「赤ちゃんのオムツを替えるのは簡単なんだけどね……」  赤ちゃんの寝相可愛いですね。なぜかゆるく手と足を曲げて、指をおしゃぶりしたりして。癒されます。体重も軽いから、おむつ交換もヒョイッとできちゃう。  人は加齢や病気で寝たきりになったときに手足を動かさないままでいると腕や足、首の関節が固まってしまう『拘縮(こうしゅく)』という現象が起きます。伸ばしたままの状態で曲がらない、もしくは逆に曲がってままで伸びなくなります。曲げ伸ばしをしようとすると棒のように硬く、また当人に強

黒い戯言11『てんてき』から身を守る

 天敵でなく点滴です  今、巷を賑わせている『白衣の天使』が起こした事件に関連して点滴についてお話。タイトルほど仰々しいものではないのですが……。生きている限り、病気・怪我を治そうとする限りいつかは点滴をすると思います。そもそも点滴というのは血管に専用の針を刺して、そこから薬液を入れることです。飲み薬よりも速攻性があり、1分もたたないうちに効果が現れる薬剤もあります。なので点滴ってけっこう怖いものなんですよ。そしてその点滴を処方する医師も、実施する看護師も人間。故意じゃなくて

黒い戯言10 お医者様は給料○○

「その骨折は別の先生にお願いして」  骨折の患者様の診察を看護師がお願いしたところ、当直の『整形外科』医師はそう言いました。あれ、骨折って整形外科の仕事じゃなかったっけ?  他にも別の病院では救急受け入れの問い合わせがあったとき「それ面倒なことになりそうだし、適当に断って。これから俺シャワー浴びるし」。  経験してきた病院の中で時々聞かれる言葉、『寝当直』。そのまんまの意味で医師が当直としてはいるが、仕事をしない(仕事がない)まま朝まで寝るだけ……というもの。聞く話による

黒い戯言9 歌丸師匠の凄さ

 好きな落語家さんである歌丸師匠がお亡くなりになった。好き……といっても落語をされている姿を見ることができず、円楽師匠(楽太郎師匠)との掛け合いが本当におもしろかったなぁ、というくらい。でもこの喪失感はなんだろう……。  さて落語をほとんど知らない私でも、師匠の凄さを伝えることができる。医療に携わる者だからできること、小さなことだけど私ができること。 ①「溺れる苦しさ」  ご存知の方は多いが師匠は肺を患っていた。それでも高座につとめていた。それが凄い。同様の病の患者様は喋る

天使の黒い戯言8 救急車は便利

今まであった救急車を読んだ理由↓ 「ひざが一瞬痛かった」→救急要請 「寂しくて苦しくなった」→救急要請 「野球をしたら突き指をした」→救急要請 「酒を飲みすぎたらから迎えに来てほしい」→救急要請  救急隊はどんな理由でも断れません。救急隊から受け入れ要請がある病院も、そこそこ大きく地域密着型なら断らないでしょう。その合間に心筋梗塞や交通外傷の重症者も運ばれてきます。全ての方の対応をしなくてはならない病院スタッフはてんてこまいなのです。  『#7119』を知っていますか?

天使の黒い戯言7 発熱の根源

「熱が出たから休みます」 そう気軽に休めたらどんなに楽なものか……。そんな思いをした方は少なくないのではないでしょうか。先日私が夜中に38.0度を出したときも休みたかったのですが、翌日には熱自体は下がってしまい「しんどい……」と思いつつ出勤しました。  さて今回は発熱に関する話をします。といっても専門書を読めば詳しく書いてありますのでかいつまんでお伝えします。  医学会では体温37.5度以上を発熱というようです。熱が出ること自体は感染症(ばい菌)では悪いことではなく、熱を上

天使の黒い戯言6 育てる言葉?

「あの人、全然仕事しない(できない)」「普通さぁ、こうやるよねぇ?」  看護師をしていると割と耳にする一言。ミスをした新人や同僚に対しての言葉。その言葉に私は違和感を覚えてしまう。  私が思う『全然仕事しない(できない)』とは仕事に来てるのに、ひたすら座ってテレビをみたりゲームをする人だ。そういう人は見たことがない。そして『全然仕事しない(できない)』と評価される人は頑張って仕事をしている場合もある。ミスをしたり、遅かったりするだけで。  直接当人に「全然できてないじゃん」

天使の黒い戯言5 医療ドラマの看護師

「看護師はそんなに暇じゃありません!」  医療ドラマを見ているとこういう場面ありませんか? ・看護師が中庭のベンチで座って患者様の相談を親身に聞く ・医者と看護師が屋上で内密の話をする ・看護師がカルテの整理をしていると思わぬ発見する  これらの場面を見ると、叫びたくなります。そう、 「看護師はそんなに暇じゃありません!!」 ・看護師が中庭のベンチで座って患者様の相談を親身に聞く →実際の看護師が勤務中に患者様の相談にじっくり乗るなんて時間はないです。日々の業務に終われて

天使の黒い戯言4 今再びのオムツ

「みなさんはオムツはいたことありますか?」  おそらく子供の頃にはオムツをほとんどの方がはいたのではないでしょうか? そしてこの医療が発達しなかなか死ねなくなってしまったこの世の中、いずれはみなさん再びオムツをはくことになるのでしょう。おそらく。急な病や怪我で寝たきりになってしまうかもしれませんし、高齢になると足腰が立たなくなってトイレまで歩けなくなり、寝床の近くに置けるポータブルトイレを使うようになる。ポータブルトイレも座ることができなくなれば、いよいよオムツの出番です。

天使の黒い戯言2

「あなたが入院したらお見舞いにきてくれる人はいますか?」  もし一人でもいたら、あなたは幸せだと思います。なかにはいるんです、誰も見舞いにこない患者様が。何ヶ月たっても、具合が悪くなったと病院から電話しても誰も来ない。そして死を迎えても誰も来ない。それはとても寂しいもの。  今までの経験ではそういった見舞いに誰も来ないという患者様は高圧的でわがままな方が多い。看護師からしても「あぁ、担当したくないなぁ」と思わせる人。元気だった頃からわがままだったとしら、そりゃ誰も寄り付か