天使の黒い戯言6 育てる言葉?
「あの人、全然仕事しない(できない)」「普通さぁ、こうやるよねぇ?」
看護師をしていると割と耳にする一言。ミスをした新人や同僚に対しての言葉。その言葉に私は違和感を覚えてしまう。
私が思う『全然仕事しない(できない)』とは仕事に来てるのに、ひたすら座ってテレビをみたりゲームをする人だ。そういう人は見たことがない。そして『全然仕事しない(できない)』と評価される人は頑張って仕事をしている場合もある。ミスをしたり、遅かったりするだけで。
直接当人に「全然できてないじゃん」と言う人がいる。でも本当に「全然」なのかを考えてほしい。できてないこともあるけど、きっとできている(やっている)こともあると思う。「全然できてない」と言われた当人にとってはやっていることが全否定される気分になるんだよ。それを言われてやる気になる人もいるかもしれないけど、傷つく人もいる。ミスした人を育てるつもりがあるなら、その言葉は言っちゃいけないと思う。できていないことがあるなら、ひとくくりに「全然」とするんじゃなくて、できていない部分を切り取って伝えたほうがいい。そのほうが言われた人は伸びると思う
そして「普通」という言葉も便利だけど危険な言葉だと思う。普通≒私だけの見方、となっていないか注意する必要じゃないかな。「普通」という見えない大群を率いて持論展開する看護師をけっこうみかける。そういう人を一緒に働くけっこう疲れるのです。
「普通」とか「全然」とか「しっかり」というのは便利かもですが、それは詳しく事象を表現するには向かない言葉。人を育てるには向かない言葉。でも悲しいかな、看護師の間ではよく聞く言葉。他の業種ではどうなんでしょう?
とりあえず私はそんな言葉は「普通」使わないし、そういうこと言う人は「全然仕事ができていない」し、もっと「しっかり」してほしいです。
なんて思う黒い戯言。