天使の黒い戯言4 今再びのオムツ

「みなさんはオムツはいたことありますか?」

 おそらく子供の頃にはオムツをほとんどの方がはいたのではないでしょうか? そしてこの医療が発達しなかなか死ねなくなってしまったこの世の中、いずれはみなさん再びオムツをはくことになるのでしょう。おそらく。急な病や怪我で寝たきりになってしまうかもしれませんし、高齢になると足腰が立たなくなってトイレまで歩けなくなり、寝床の近くに置けるポータブルトイレを使うようになる。ポータブルトイレも座ることができなくなれば、いよいよオムツの出番です。もちろんオムツのお世話になるような身体能力ですと、自分で交換はなかなかできません。みなさんにはオムツを替えてくれる人はいますか? かなり親密な方じゃないとしてくれませんよ、きっと。もししてくれる方がいるとしたら、その方には十分に感謝をしてあげてください。オムツ交換、けっこう大変ですから。

 さて病院ではオムツをしている患者様はざらにいます。その病院の特性にもよるでしょうが、療養病棟と言われる寝たきりの方が多いところですと50人中40人がオムツを使っていたりします。ではみなさん、

 おむつは何時間おきに替えていると思いますか?

排尿や排便をしたらそのつど替えてくれるんじゃないの?……と思われる方もいるかもしれません。しかしながら、そのつど替えてくれる病院は少ないように思います。いくらオムツの中に排尿してナースコールで「オムツ交換してください」と伝えても、「もう少しでオムツ交換の時間だから待ってください」といわれるでしょう。そして排便をしたとしても同じことを言われるかもしれません。理由は簡単、患者様一人ひとり排泄するたびに交換できるほど人手はあまっていないのです。

 ではどれくらいにの頻度で替えているかと私の知っているところですと、6時、10時、13時、16時、20時、24時……といったところでしょうか。中には24時の交換をしない、というところもあります。なので夜20時に替えたら朝の6時まで交換しない、ということになります。もし夜21時に排尿したとしても朝の6時まで濡れたオムツのまま。どの病院も患者様に優しい看護を……なんてうたってますが、これが現状です。

 なかには排泄した時に替えてくれる病院もあります。私が最初に勤めた病院は患者様に不快な思いをさせないように徹底していたので、排泄のナースコールがあったらオムツ交換しないと先輩に怒られていました……。もしご自身やご家族が入院された時は看護師に聞いてみたください。「オムツ交換はとれくらいの頻度でしてくれますか?」と。もし「そのつど替えますのでご安心ください」と言ってもらえたら、そこは看護師の質がいい病院です。それ以外ですと……(以下略)。


 長くなりましたが、排尿したのに何時間もオムツを替えてもらえず我慢させられるなら、オムツをはくことにならないように日々健康には気をつけましょう! というお話。そしてオムツになったら色々諦めないといけないですよ、という黒い戯言。

いいなと思ったら応援しよう!

てんぺい@看護師兼宇宙一幸せな随筆家
幸せです! 奥様に大福を、愛娘ちゃんにはカワイイ洋服を購入させて頂きます🌟 さらに良い記事をお届けできるよう頑張ります♪