点滴

黒い戯言11『てんてき』から身を守る

 天敵でなく点滴です
 今、巷を賑わせている『白衣の天使』が起こした事件に関連して点滴についてお話。タイトルほど仰々しいものではないのですが……。生きている限り、病気・怪我を治そうとする限りいつかは点滴をすると思います。そもそも点滴というのは血管に専用の針を刺して、そこから薬液を入れることです。飲み薬よりも速攻性があり、1分もたたないうちに効果が現れる薬剤もあります。なので点滴ってけっこう怖いものなんですよ。そしてその点滴を処方する医師も、実施する看護師も人間。故意じゃなくてもミスをすることもあります。点滴をされる時も受身ではなくて、次にあげるポイントをもとにもう少し能動的にうけてみましょう。

①点滴が自分のものか確認する
 勤務するとたまに遭遇するミスが『患者間違い』です。Aさんにするはずの点滴をBさんにしてしまう……というもの。点滴をしてもらう時にその薬剤に自分の名前が書いてあるか確認しましょう!

②なんの点滴かきいてみる
 点滴をされる前に看護師か医師からどんな薬剤を使うか説明があると思います。しかし万が一説明がなかった場合は聞いてみましょう。薬剤名までは教えてはくれないでしょうが「抗生剤ですよ」とか「栄養補給ですよ」とか教えてくれると思います。さらに万が一にその説明と自分の症状があわない場合にはなぜその点滴をするかを聞いて見ましょう。患者間違い・薬剤間違いを防げるかもしれません。さらに言えば薬剤が入るのは他でもないご自身の体ですから、どんな薬剤が使われるか知るのは大事だと思います。

③点滴をされて痛かったら我慢しない
 点滴は痛いもんだと思って我慢される方もいますが、痛かったら看護師に伝えてください。もちろん点滴の針を刺すときは痛いですよ。ただ一回点滴の針がしっかり入っていれば、薬液を入れる時は痛くないことが多いです(感じ方に個人差はあります)。それなのに痛みがあるということは点滴の針が血管のそとに入っていて、薬液が血管外に『もれている』ことが考えられます。もれていると薬液が血管に入らないので薬の効果はでませんし、それどころか針周囲の皮膚を傷めてしまいます。そして痛いです。なのでどんどん痛くなってくる(腫れてくる)場合は、看護師に一声かけてください。薬液によっては刺激があるものもあり、ちゃんと血管内に針が入っていても痛みがある場合もありますが……。どちらにしても看護師に声をかけておけば「針の調子が悪いので入れ替えをさせてください」「ちゃんと血管内に入ってますのでもう少しの辛抱です」とか言ってもらえると思います。

 今回の点滴混入事件は思うことは多くあります。まじめに働いている看護師がこれから疑いの目でみられるのは嫌だな、とも。でも「病院という場所と医療従事者という存在がある限り、同じ事件はいつか起きる」という今日の黒い予想でした。

いいなと思ったら応援しよう!

てんぺい@看護師兼宇宙一幸せな随筆家
幸せです! 奥様に大福を、愛娘ちゃんにはカワイイ洋服を購入させて頂きます🌟 さらに良い記事をお届けできるよう頑張ります♪