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天使の黒い戯言

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白衣の天使がお役立ち情報と毒舌をプレゼントします♪
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#天使

看護師兼医療ライター 水葉とは

 おはこんにちわ、看護師兼医療ライターの水葉です。いつもは看護師目線での医療情報やお役立ち情報を発信しています。  今回は趣を変えて、そもそも私は何者かをお伝えしたいと思います。 1.水葉の現状 療養病棟で看護師をしています。オムツ交換や食事介助、検温や医師とのゴタゴタetc……と盛りだくさんな充実の日々を過ごしています。  最近はもっと面白い職場にしたくて「私は世界を変える」と宣言していますが、白い目で見られています。でも気にしません。  また医療ライターとしてnoteで

そうだ、循環器に行こう

1.はじめに もしあなたが恋をしたり、運動をした覚えがないのに胸がドキドキして苦しくなるとしたら。そして足に消えないむくみがでるようになったとしたら、それはひょっとしたら心臓が悪いのかもしれません。  今日はそんな方に循環器内科の受診をすすめるお話。少しでも心臓に不安がある方はぜひぜひ読んで参考にしてください。 2.生命の中『心』、心臓 そもそも心臓はどんなものだろう……というところですが、単純に言うと血液を全身に送る臓器です。それ故にここが障害されると、全身に血液(栄養や

白衣に吐かないようにするために         ~熱中症対策について~

 今日の話題は、油断するとあなたもこの夏に看護師に嘔吐してしまうことになる……というお話。  私自身はまだ幸い患者さんにかけられたことはないのですが、同僚が悲惨な目に合いました。その原因は熱中症とアルコールの飲みすぎ。同僚の話を元に、白衣に吐かないようにするため熱中症や飲みすぎに注意して欲しいことを書いていきます。 Ⅰ-1 ケース1 熱中症で嘔吐、体力自慢も程々に Aさんは体力自慢の40才代男性。土日のランニングを習慣としていました。真夏の暑い日中にも欠かさずに行っていま

賢人ヒポクラテスが泣いている?   ~看護師がみたダメな医者1~

 医学の父と呼ばれる古代ギリシア人、ヒポクラテスはご存知でしょうか?かの大先生が遺した『ヒポクラテスの誓い』の一節がこちら。 「私は能力と判断の限り患者に利益すると思う養生法をとり、悪くて有害と知る方法を決してとらない」 「純粋と神聖をもってわが生涯を貫き、わが術を行う」  今から3000年近く前の言葉、しかし現代の医者にもよく読んでもらいたいと感じた今回のエピソード。療養病棟であった2つのケース。  こういう医者が、みなさんの周りにもいるかもしれません。 1 死ぬま

看護師が教えるインフルエンザの予防法

「風邪を診てもらいに行ったら、インフルエンザになりました」  これは良くある話です。皆様がインフルエンザに負けない(かからないとは言いません)ためのお話をします。 1 看護師が見たインフルエンザの現状  インフルエンザ注意報を見ているとここ最近、加速度的にインフルエンザの罹患する人が増えてきています。一看護師が聞いた話でも「今日一日で外来に来たインフルエンザの患者さんは50人を超えた」とか「病院の中でインフルエンザが蔓延してしまって、ついに死者が出た」というのがあります。

医者が言わないこと、看護師が伝えたいこと

「手術は無事に終わりました。傷を調子をみて、良ければ明日からリハビリをしましょう。早ければ2週間で退院です」  現役看護師天童水葉です。天使の黒い戯言20回目は「お医者様の言うことは信じるな」です。と言っても医者が嘘をついているわけではないです。ついてはいないけども、釣られるな……というお話。 Ⅰ 医者は多くは語らない、語れない 私の看護師人生の中で、患者様への説明がうまいと思う医者は数人しかいません。おそらく研修医を含めて100人以上の医者とお仕事をしてきたのですが、そ

戯言18 フルーツ摂りすぎ注意!? カリウムの甘い罠!

「カリウムって不整脈の原因になり得るの知ってる?」  果物がおいしい季節になりました。柿やら梨が並び、みかんもスーパーでよくみかけるようになりました。私も体質改善のためにバナナなど果物を食べない日はない……というくらい食べています。  果物いいですね!良質な糖分、豊富なミネラル、そしてなによりおいしい! 果物に囲まれていると想像しただけで幸せな気分になります。  ですが……そんな果物もある人達にとっては危険性を帯びてくるのです。  私は新人の頃を心臓系の集中治療室で過ご

黒い戯言17 病院は24時間営業中  看護師は5分だけ休憩中

「救急車くるんだもん、しょうがないよね」  先日、病院の救急担当の看護師A子さんが夜勤で勤務したときのこと。  A子さんの病院は地域密着型病院で二次救急(そこそこ重症な患者様も運ばれてくる)まで対応。夜勤は16:30~翌9:00。そして休憩は30分の食事休憩と1時間半は仮眠の時間となっています。  その日の夜勤はA子さんと直属の上司Sさんとの勤務だった。勤務開始から救急車がひっきりなしにくる。病院の経営方針はどんな患者様でも受け入れる……というものなので救急受け入れを断るこ

黒い戯言番外編 届けばいいな、の言葉

「『死ぬ・殺す』以外のことならなんでもやっていいよ。 あ、どうしてもって言うなら死んでもいい。でも私はオススメはしない」 「この世にはみんな魂の修行のために生まれてきた……と私は思っている。それぞれの前世の行いだったり、今世の行いによって生きているうちに神様からの課題がくる。魂を磨くための課題だ。それは君の生まれについてのことかもしれないし、両親のことかもしれない。兄弟や友達、学校や先生のことかもしれない。課題となることは人それぞれなのだろうけど、きっとどの課題もつらい。逃

黒い戯言15 DON'T touch ……

「院内感染の媒体は看護師より医者なんだって」  先日感染対策のセミナーに参加した先輩が師長(婦長)に報告をしていました。看護師は一年に二回は半強制参加の感染対策の勉強会があったり、抜き打ちで手洗いチェックがあったりします。それでもやっていない人はいますし、ちゃんとやり過ぎて手が荒れている看護師もいます。でもこの5年~10年で看護師の間での感染対策の意識はどんどん高まっている気がします。院内感染の事例もテレビでよく放映されるようになってきていますしね。  それでも変わらないの

黒い戯言14 命の還るところ

「赤ちゃんのオムツを替えるのは簡単なんだけどね……」  赤ちゃんの寝相可愛いですね。なぜかゆるく手と足を曲げて、指をおしゃぶりしたりして。癒されます。体重も軽いから、おむつ交換もヒョイッとできちゃう。  人は加齢や病気で寝たきりになったときに手足を動かさないままでいると腕や足、首の関節が固まってしまう『拘縮(こうしゅく)』という現象が起きます。伸ばしたままの状態で曲がらない、もしくは逆に曲がってままで伸びなくなります。曲げ伸ばしをしようとすると棒のように硬く、また当人に強

黒い戯言13 大口病院事件で思うこと

「同じことが起こる」  以前『てんてきから身を守る』でも記しましたが、同じ事件は起こると思います。医療従事者である限り空しさや憤り、絶望・疲労にさらされます。それに耐え切れず、体を壊したり辞めていく看護師を何人も見てきました。その負の感情の発露の形のひとつが大口病院の事件だったのだと私は感じます。容疑者の元看護師が特殊、大口病院だけが特別……という方もいるかもしれません。ただ、看護師は約166万人(2016年)いて、病院は約178000箇所(2017年)あります。私にはこの

黒い戯言11『てんてき』から身を守る

 天敵でなく点滴です  今、巷を賑わせている『白衣の天使』が起こした事件に関連して点滴についてお話。タイトルほど仰々しいものではないのですが……。生きている限り、病気・怪我を治そうとする限りいつかは点滴をすると思います。そもそも点滴というのは血管に専用の針を刺して、そこから薬液を入れることです。飲み薬よりも速攻性があり、1分もたたないうちに効果が現れる薬剤もあります。なので点滴ってけっこう怖いものなんですよ。そしてその点滴を処方する医師も、実施する看護師も人間。故意じゃなくて

黒い戯言10 お医者様は給料○○

「その骨折は別の先生にお願いして」  骨折の患者様の診察を看護師がお願いしたところ、当直の『整形外科』医師はそう言いました。あれ、骨折って整形外科の仕事じゃなかったっけ?  他にも別の病院では救急受け入れの問い合わせがあったとき「それ面倒なことになりそうだし、適当に断って。これから俺シャワー浴びるし」。  経験してきた病院の中で時々聞かれる言葉、『寝当直』。そのまんまの意味で医師が当直としてはいるが、仕事をしない(仕事がない)まま朝まで寝るだけ……というもの。聞く話による