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【登山行動食】スポーツ栄養士おすすめは?ダメなおやつは?

登山家の皆様の経験から自分のあった食事を考える!

それも大事ですが、スポーツ栄養学的に何がベストか?
というのも科学的根拠があり、一応考慮しても良いのでは?

と思ったので、わかりやすくまとめてみます!
登山前の食事や水分補給法については、また違う機会にご希望があればまとめます。
普段、スポーツ栄養を教える管理栄養士をしている身として、どうしてもお伝えしておきたいのです。

今回のテーマ:行動食について(登山中に補給する補食・おやつ)


自然の中にいると良い気分~🎵

50代になって、登山を始めることにしたので登山についていろいろ学んでいます。
登山中の行動食や昼ご飯に経験豊かな登山家の皆様が食べているものを紹介する動画や記事をたくさん見ました。

👉スポーツ栄養に詳しい管理栄養士が書いた登山食についての本やサイトは、もしやあまり無いのね??
と気づきました。
登山家の人の経験から語られる内容ばかりが見つかります。

「スポーツ栄養学」の基本は、試合で勝てる体にすること!

登山に勝ち負けは無いので、数も少ないスポーツ栄養士たちは、登山食を仕事として指導する場があまり無いのでしょう。。。

ということで、行動食について今回は解説します!


★運動中に補充すべき栄養素は❓


👉糖質
なぜなら、筋肉中のエネルギー貯蔵糖質であるグリコーゲン(ブドウ糖がたくさんつながっている)が枯渇すると、いわゆるシャリバテと言われている疲労困憊状態になってしまう!それを防ぐためには、糖質を補給する必要があるのです。

肝臓にもグリコーゲンが貯蔵されており、こちらは血糖値の維持に使われます。肝臓のグリコーゲンが枯渇すると、血糖値がやや下がり気味になるので、血糖:ブドウ糖をエネルギー源としている脳の機能が落ちます。
どこに足を置くか?など、瞬時の判断をしている脳がとろくなるのは、避けないと危ないですよね。

脂質も登山中にエネルギーとして使われていますが、体脂肪が枯渇することは無いので補給しなくても大丈夫です!(体脂肪って、1㎏あたり7000キロカロリー程度のエネルギーを保持しているんです)

★糖質の種類は?


👉糖質ならどれでも効果があります
・でんぷん(多糖類)
・砂糖(二糖類)
・ブドウ糖(単糖類)

のどれでも良いです。

吸収の早い砂糖ブドウ糖飴、塩分チャージラムネなどで取りながら、砂糖を味付けとして含んだでんぷん食品パン、ゼリー飲料、シリアルバー、せんべい等で取ると良いでしょう。

軽いことも登山の際には重要です!
そこで見つけた北海道の人なら知らない人はいないビタミンカステーラ!
コンビニでも売っている商品で、軽くて糖質中心で脂質が少ない!
糖質をエネルギーに変えるためのビタミンも添加してある‼

<栄養表示>1本あたり
エネルギー 168kcal
たんぱく質 3.5g
脂質 1.6g    👉少ないので◎
炭水化物 34.8g  👉多い🥰
食塩相当量 0.2g
ビタミンB1 0.11mg
ビタミンB2 0.14mg

製造日から3か月も室温で保存できる!
塩分も0.2g!
⇒水100mlに対して0.2gの塩は、発汗している時に摂ると良い量の塩分濃度になります。

水分補給を兼ねて、ゼリー飲料を持って行くという選択肢もあります。
ポーチやポケットに入れるというわけにはいかないですが、摂取しやすいと思う人も多いでしょう。
吸収がとても速いので、動いていない時にとると血糖値は急上昇!血糖値が気になる中高年の人は、登山の最中にだけ使うように気を付けてくださいね。


★避けた方が良いのは?


👉消化吸収が遅い脂質の多いもの

多くの市販の菓子類はいまいちなんです。
100kcalあたり、3.3g以上の脂質を含んでいるものは高脂質食品と考えて、避けるようにしましょう。
加工食品は必ず栄養表示があるので、チェックしてから買ってください。

ほとんどの洋菓子はダメということですね。
クッキーやビスケットは、高脂質です。チョコレートも高脂質です。カフェインの効果もあり、疲労を感じにくくなるので、チョコレートを食べる人も多いようですが、栄養的にはチョコばかり食べるのはお勧めしません。

カロリーメイトも登山時の食事代わりに高カロリー食として食べる分には軽いので良いと思いますが、登山真っ最中の行動食としては不向きだと思います。

100キロカロリーあたり5.6gの脂質を含む高脂質食品💦
参考:大塚製薬HP

小さい羊羹などは栄養的には、登山の行動食には向いています。軽くコンパクトで、糖質が多い!脂質は少ない!

ちょっと甘いものが苦手な人もいると思います。そういう人は、揚げていないせんべいも良いでしょう。

★寒い時は?


👉たんぱく質も少し食べる

たんぱく質は、食べるとその後、身体が温まりやすいのです。たんぱく質から摂れるエネルギーの30%は食事誘発性熱産生に使われ、(糖質や脂質は3~4%)熱を産むのです。

ソイジョイやプロテインバーも良い選択となります。
黒豆(大豆なので高蛋白質)入りのせんべいも良いですね。

最後までお読みいただきありがとうございました。
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はつみ|管理栄養士|プラントベースの栄養と料理@ベジ広間の縁側


【追記】

コチラの記事の中でも行動食について触れています⤵⤵


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はつみ|管理栄養士|プラントベース食の栄養と料理@ベジ広間の縁側 Hatsumi Matsui RD
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