三輪車とマラッカの夕日 - 3
ジョンカーストリートの熱に浮かされた夜が明け、僕は朝からマラッカの町を散策していた。どこへ行くでもなく町をぶらつき、適当に入った土産物店でポストカードを買う。昼には名物のニョニャラクサを食べた。思っていたよりも辛くて汗をかいた。歩き疲れたらゲストハウスに戻って、本を読みながらのんびりと過ごす。しばらくしてまたブラブラと町を歩く。僕はすっかりこの町を気に入っていた。
ただこの居心地の良いマラッカにも一つだけ、どうしても好きになれない物があった。
僕は旅先で出会うローカルな乗