故・板橋興宗老師は私に言われた。今どれだけの人が精神を病み、苦しんでいるかわからない、あなたはそのような人々を助けなさい、と。お若い頃ご自身がノイローゼに陥り、そこから生還した経験をお持ちの老師ならではのお言葉であった。私もまた同類であることを老師は見抜いておられたのだった。
板橋興宗老師は言われる 「もう私には、仏法というものはまったくありませんね」 曹洞宗のトップまで務められた方の言葉としてはおかしな感じもする しかし、これこそが仏法というものなのだ 何ものにも染まらない無形の命の働き それを仏法という枠に嵌めようとすると、変な硬直したものになる