偵察に出ていたヤスケが、クーロン城砦に帰ると。 「ホンコンの様子は?」 「ブリテンの連中、108の豪傑の噂を警戒してたぜ」 昨夜の夢渡りで助けた難民は、期限付きで氷の都へ。 こっちは、ここから。 「次にお出まし願うは関帝聖君か、斉天大聖か」 物語は、現実の軍隊に勝てるか?
飛び出したエルルが、黒人を撃とうとしたブリテン兵を背後から殴って気絶させる。フライパンの一撃は強烈だ。 「ああもう、ケセラセラでち!」 成り行き任せで、シャルロッテも氷の魔銃で援護射撃。 「エルルか!?」 賊のリーダーが、気付いて手招き。考える余裕もなく、誘導に従った。
「クーロンって、どんなとこですかぁ?」 「ブリテンに滅ぼされたミンミンの人々が籠城する、古い城砦だ」 ヨミコが復讐を誓った大陸の国は、すでに滅びていた。 それで民衆の精神的な支柱、ダルマ神殿への侵攻に切り替えたらしい。 「最初は怪しまれたが、今じゃ俺も108人の豪傑の仲間さ」
「やっぱり、ヤスケさぁんだ!」 「まさかとは思ったけど」 エルルとヤスケは、ウルルの大岩以来1年ぶりの再会。 「ヒノモト仕込みの銃の腕で、サムライの義侠心でちゅね」 ヒデヨシも奴隷制に怒ってたと、シャルロッテも語る。 「あんたも、魂だけで実体あるのか?」 「修行したでち」