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図書館司書になってしまった⑪修理はセンス

こんばんは、ハシモト トショカンです。
本日も数ある記事の中からこの記事を閲覧していただき、ありがとうございます!

前回の記事で「この時期は書くネタがない」、「ネタが無かったら『図書館司書になってしまった』のシリーズを書きます」と書かせていただいたのですが、やっぱりネタがないので(笑)、『図書館司書になってしまった』のシリーズを書かせていただこうと思います。

まだこのシリーズをご覧になったことがないという方は、↓のリンクから読んでいただけると、とっても嬉しいです(^^♪

…ちなみに、これまで登場人物の名前について、イニシャルや、「リーダーさん」、「会社の人」といった形で表記していたのですが、これだと限界があるし、分かりにくいので、今回からは仮名ですが、ちゃんと名前を付けようと思います。

後ほど、登場人物の名前などをいったん整理して、まとめた記事も公開できればと思っています(●´ω`●)

…はい、それでは、前回の記事、「図書館司書になってしまった⑩休憩に行こう」(https://note.com/hashitosho/n/n73aeebaf163a)から約2ヵ月ほど経過してしまいましたが(笑)、続きを書いていきたいと思います。

入って2日目のくせに、リーダーさんと共に休憩時間を過ぎて職場に戻って来た、悪い意味で大物の(笑)私の次の仕事は、事務室にある作業机での「修理」という作業で、教えてくださるのは、身長が高くて眼光が鋭く、少し近づきがたいオーラを放っている、白髪交じりの初老の男性スタッフでした。

「ハシモトさん、次、修理ですよね?こっちの机に来て、ここに座ってください。あ、僕、鳥谷って言います。よろしくお願いします」

ニコリともせず、下を向いたままで目も合わせてくれない…

…怖い( ゚Д゚)


「あ、はいっ!よろしく願いします!」

「…あのー、修理って言うのはですね、もう、ほんとそのままの意味なんですけど、壊れた本を修理するんですよ」

「あ、はい」

「で、ちょっとこっちに来てもらっていいですか?」

…と言って、作業机の後ろの段ボールが積んである場所に案内されると、鳥谷さんは一番上の段ボールをポンポンと叩き、

「これ、これなんですけど、全部修理の本です

えー?!(´゚д゚`)

本って、こんなに壊れるの?!


…この時は知らなかったのですが、大学、公共に関わらず、どこの図書館でも修理本は山積みになっていて、スタッフみんなで手の空いている時間にせっせと直して配架できるようにしているのですが、実際問題、ただでさえ通常業務で手一杯な上に、人手不足なことも多いため、なかなか修理に手が回らず、修理本が山積みになってしまう事が多いのです。

「え、これって、全部壊れてる本なんですか?」

「そうですよ。これでも何箱か減らしたんですけど、すぐいっぱいになっちゃうんですよね。あと、これ、箱の列によってレベルごとに分かれているので、今日、ハシモトさんにやってもらおうと思うのは、一番左端の、レベル1の本です」

「レ、レベル1ですか…」

「そうですね。このレベル1は、幼稚園児でも直せるレベルの本なので、これくらいはすぐに覚えてもらって、早くレベル2以降の説明をしたいと思いますので、そのつもりでいてください」

…なんか嫌だな、この言い方(゚∀゚)


「ただ、僕が思うに、修理はセンスなので、センスがない人はレベル1でも無理ですし、そういう人には正直、修理やってほしくないので、その辺も見させてもらいますから」

…なんか嫌だな、この人(゚∀゚)


…と思ったら、ん?

鳥谷さん、笑ってる?

もしかして…冗談??

なーんだ、冗談か、良かった~…

って、いや、分かりにく!!!( ゚д゚ )


もう、本気で怖いよ、その見た目でこういう冗談やめてくれよ!!!(;´Д`)

なんか掴めない人だなぁ…と思いながら、まずはレベル1の本、「ノドが割れてしまった本にノリをつけて直す」を教わり、やってみると、

「うん、ハシモトさんは大丈夫ですね!センスあります!大合格です」

と、またも笑顔を見せてくれる鳥谷さん!

なーんだ、めちゃくちゃいい人だ!良かった~(^^♪

「いやー、これ、本当にセンスない人はセンスないんで、『修理本に二度と触るな』って言ったスタッフ何人かいたんですけど、ハシモトさんは大丈夫ですね!」

…さっきのあれ、冗談じゃなかったんか!!!(゚д゚)!


やっぱ怖いな、この人…要注意ですね(-_-;)

と、いうことで、今回はこの辺で。

本日も長文にお付き合いいただき、ありがとうございました!

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