Rain
自分はこうだと思っていても、隣の人もそうであるかは分からない。
例えば
カレーの付け合わせは福神漬けという人もいれば、らっきょうという人もいるだろう。
ラーメンと言えば味噌という人もいれば、醤油という人もいるだろう。
それらと同じように、何が正しいのかなんて簡単には言えない。
しかし、人は時として自分が正しいと思い込みがちである。
今回の映画に出てくる彼がそう見えた…それはトム・クルーズが演じる"チャーリー"である。
映画 「レインマン」
父が亡くなりその遺産が手に入ると思ったチャーリーだったが、チャーリーが存在すら知らなかった兄レイモンド(ダスティン・ホフマン)がそれを譲り受けることになっていた。
そんな兄レイモンドを施設から強引に連れ出して自分の住む地へ連れて行こうとする弟チャーリーだったが、レイモンドは色々とこだわりがあり、それにチャーリーはイライラする(トム・クルーズのキレる演技にご注目)。
「飛行機は危ないから乗りたくない」
「車で移動は良いがハイウェイも危険」
「雨の日は移動したくない」
「お気に入りのテレビ番組は必ずリアルタイムで観る」
これらレイモンドの希望を受け入れたくないが、受け入れないと前に進めないのでチャーリーは渋々OKしていく。
一見するとレイモンドの希望はわがままとも思えるが、冷静に考えると
的を射ているよう
にも思う。
なるべく速く移動したいが、それで事故に遭ったらたまったものではない。
確かに雨の日の移動は濡れるし運転の危険性も高まる。
お気に入り番組だからこそリアルタイムで観たいというのは、ファンの鏡である。
よし、私たちの周りを改めて見てみよう。
オムライスなら"昔ながら"にこだわるだけではなく、新しい"ふわとろ"にも美味しさがあるし、持ち家も賃貸もそれぞれ良さはある。
原発がなくても電力は足りることも分かったし、資本主義が自然を壊すことも見えてきた。
これまでの常識に囚われていると進むべき道を間違えるかもしれない。
レイモンドとチャーリーのやり取りから考えを見直してみたらどうだろうか。