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摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~「痩せたい」と「食べたい」のその先へ~128


「あぁ、そうそう。それでね、話はそっちの方じゃなくて、ワインのことなんだけど。みんなが言うほどおいしいもの?って思いながら付き合いで飲んでたの」

「そうなんですね」

「そしたらある時、モデル仲間の一人に『ちょっといいお店があるから、行かない?』って誘われたの」

「それが……」

「そうなの、それがここだったの!」

「そうだったんですね!」

新山さんの話を肴に、ワインがすすむ。

「ここはね、シェフのこだわりでカリフォルニアワインを取り揃えているの。フランスとかのヨーロッパのワインとちょっと違ってて、フルーティーでコクがあって、甘みが感じられるようなワインが多いの。それが、私の口にピタッとハマったの」

「新山さん、私の口にも『ピタッとハマった』かもしれません」

「それは嬉しいわ!もう少し飲める?」

また、先に新山さんがワインを注いでくれた。すかさず、新山さんのグラスにもワインを注ぐ。

「はい!新山さんのお話を肴にどんどん飲めちゃう感じです」

そんな話をしていたら、タイミング良く次の料理が運ばれてきた。

「お待たせいたしました。イベリコ豚の香草焼き、でございます」


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kei
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