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摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~元摂食障害当事者からのメッセージ~128


ある意味偶然や運のようなものに乗っかることも必要なことですが、今までのご自分を振り返って、客観的に因果関係などを見つめ直すことは、後々自分を見失うような状況に陥ってしまった時などに、ご自分を支える、ご自分を保つことにも繋がりますので、大切なことだと思いますよ。

「そういうものなんですね・・・」

それともう一つ、重要なポイントがあったのですが、

「自分でも一番酷い時、極端な考え方しか出来なかった頃から比べれば、随分と自分を許せるようにはなってきたんじゃないかなぁ・・・って感じはします」

とおっしゃっていましたが、覚えていますか?

「はい、改めて言われると自信ないですけど・・・」

今までは、自分を許すことが出来れば・・・でも、なかなか出来ない、ということをおっしゃっていたと思います。ところが、ご自身で意識していないかもしれませんが、ほんの少しずつでも自分を許せることって、案外出来ている。そう思いませんか?

「そうですね、そう言われると、そうかもしれません」

ご自分で意識していなくても、状態が酷い時に比べれば、結構出来ていることもあると思いますよ。ですから、余りご自分のことを出来ない、ダメだ、などと否定なさらずに、出来たことやうまくいっていることに目を向けて、自分を認める、自分を否定しない、ということも大切なことだと思います。

「自分ではよくわからないこともありますが、そうかもしれませんね」

とにかく、今のあなたは、おっしゃる通り状態がいい方向に向かっていますので、この流れに乗っかりたい、流れを掴んで、進んでいきたい、ということもいいかもしれませんね。ただ、脅す訳ではありませんが、摂食障害という病気は行きつ戻りつ、一進一退を繰り返すこともありますので、出来なかったりうまくいかなかったりした時にも、そんなご自分を否定することなく、受け入れることが出来れば必ず克服に向けて進んでいけるのではないかと思います。

「そうですね・・・私もそうありたいし、そうなりたいと思います」

そう思い続けていれば、いつか必ずなりたい自分になれると思いますよ。それでは、次回お会いするまでに、またちょっと考えていただきたい、というか思いつくままを紙に書いてお持ちいただきたいと思います。それは、出来たことやうまくいっていること、どんな些細なことでも構いません。あるいは自分を許せたこと、自分を認められたこと、自分を否定しなかったこと、でもいいです。ちょっと試してみてください。

「わかりました。出来たことや自分を許せたことですね」


今日もありがとうございます。

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