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星と鳥と風たち

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#振り返りnote

星と鳥と風10~ウルトラマン

現在私は引っ越し作業中で
いらなくなった物を、リサイクルショップで買い取りしてもらっている。
これで2回目なのだが、レコードが一番の荷物で、今回は200枚程を手放した。
前回は500枚程を手放したので
合わせて700枚程を売った事になるが
これでもまだ三分の一程だと考えると
自分に(どんだけ音楽好きなんだよ!)
と突っ込みたくなる。
(レコードはとにかく重いのだ)
200枚を査定するのに2時間ほど

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星と鳥と風9~ナイトナース

前回
小学校卒業までのざっくりすぎる流れを書いたのだけれど、【おまけ】でもう少し
小学校時代を回想しようと思う。

あれは激しく暑い夏の日だった。
僕は朝から隼人と一緒に僕の実家にいて
庭でサッカーをして遊んでいた。

家には休みの親父が【トド】のように寝そべって、TVを見ていたのだが
急に親父のポケベルが、けたたましく鳴り響いた。
それと同時に飛び起きた親父は
僕らに

「おい!クソガキ共!海に

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星と鳥と風8~卒業発表会

【ジャーーーーーン】

落雷のようなヒロトのギターが教室に鳴り響いた。
たった一音で「おぉ」と周りを惹きつけた。
その音は決して、耳障りとかの類の音ではなかった。
ただただ、ヒロトの溢れんばかりの才能が
たったの一音で溢れ出た。
ただそれだけだった。
僕もベースとマイクがちゃんと自分に聴こえるようにボリュームを合わせた。

ドタドタドタ!
(何かが押し寄せてくる音)

さっきの一音で
気がついたら

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星と鳥と風~7 神様からのプレゼント

音楽を奏でる事は最高な気分にさせてくれる。
小さな僕にとって
【音楽】
は神様からのプレゼント
だと信じて疑わなかった。

小学校6年生の僕らは無我夢中で練習をした。

その少し前に僕は
3年程続けたサッカークラブを脱退していた。

【理由は隼人だ】

隼人は頭も良かったが
運動神経も抜群に良かった。
そして何よりサッカーセンスがずば抜けていて
毎年県の選抜にも選ばれていた。

僕はというと
足は

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星と鳥と風~6 スーパーキッズ

ある日僕は父が運転する車の助手席に座っていた。
父は当時黒塗の
(グロリアY30)という
いかにもな車に乗っていて
頭もリーゼントをポマードでかっちりロックして18金のゴツいネックレスが、虎柄のシャツの中からちらちら見え隠れするような
【The 昭和のや◯ざ】
な出立ちだったにも関わらず
意外にも車の中でかかっているカセットテープはメロウで男女がテーマな邦楽POPs が多かった。

【なんなんだそ

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星と鳥と風5~アレ

アレ とか ソレ とか
僕がたまに出していたワードについて触れていこうと思う。

初めて アレ を見たのは小学校3年生くらいだったと思う。
近所に地区の人達が集う体育館があった。

毎日学校の登下校でその体育館を横切るんだけど
ある日の帰り道
その場所が突然池になっていた。
緑色のバクテリア全開な水色の池。
池から湯気らしきモノも出ていた。

その中に得体の知れない アレ がいた。

いつもの見慣

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星と鳥と風4~100万円使い切りましょうミッション 2

腹を満たした私達は、ミッションを達成する為に駄菓子屋に向かった。
そこは、私達、地域の子供達ほぼ全員が御用達の駄菓子屋で、優しいおばちゃんが1人で切り盛りしていたのだが、後で聞く話によると、万引きも多かったらしく、おばちゃんは優しかったが、目の奥だけは、いつも鋭く子供達を観察していた。

ふと、おばちゃんが隼人を見てポカンと口を開けて、不思議そうな顔をしていた。

それもそのはずで
彼のポケットか

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星と鳥と風3~100万円使い切りましょうミッション 1

中には2000万はくだらない札束が綺麗に収納されていた。
ベッドの下に同じアタッシュケースが
もう3つ程あったから
一億近くのお金がベッドの下にあったと思うと、よくそれに一銭たりとも手を出さなかったなと、自分を褒めたくなる。
しかし私は、子供の時からお金という物にあまり興味が無かった。
それが大人になった今
大変さを産んでしまっているのだが、、、

小さい頃の私は
どちらかというと丸いものに興味が

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星と鳥と風2~義理母と悪友

家に来て何があったかは知らないが、じいちゃんがずっと話をしていた事。
帰る頃には僕におもちゃを沢山買ってくれた事。
◯◯ザの親分の短い小指のゴツい手と金ピカに光る指輪を覚えている。

父の「ネタ」は無限すぎるので、このくらいで。
と、言いながら避けては通れない父だが。。

そんな幼少期だったが、僕が3歳になる頃、父は再婚し、新しい母親ができた。
初めて会った瞬間に
(この人は僕の本当のお母さんでは

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