マシンガントークをかまし、興奮で眠れない
久しぶりに同年代の女性と話す機会があって嬉しかったのだ。
子どもの眼科検診の帰り、電車で付き添ってくれた管理人さんにマシンガントークをかましてしまった。
後見人の弁護士の不満から、意地悪な女性の見分け方まで熱弁していた。
私「たくさん辛い経験をしてきたから、最近では顔を見ただけで判別できるようになったんですよ」
管理人「どんな顔ですか?」
私「アイメイクが濃い人。
二重テープで糊かで上まぶたがガチガチに固まってる。
アイラインで目の周り真っ黒にぐるっと囲んで、つけまつ毛を何重にも着けている。
でっかいカラコンも入れている。」
管理人さん爆笑。
私「そういう人に限ってマスク外すとここまで歯茎があるんだよ!」
興奮した私はマスクを顎まで引っ張り下げて、自分の上前歯の下を人差し指を横にして見せつけた。
その顔がよほど滑稽だったのだろう。
車内がどよめいた。
私たちの前の吊り革につかまっていたサラリーマンが、堪えきれず吹き出してしまった。
それに呼応するように、声が聞こえていた範囲の人達の肩も震えている。
ぎゃあああああああ!またやらかしてしまった!
私は興奮すると我を忘れて、こうした失態を犯す。
管理人さんも子どもも、顔から火が出るほど恥ずかしかっただろう。
本当に申し訳ない。
ここで謝っても「そんなことないです。大丈夫ですよ」と気を遣わせてしまう。
私はうなだれて、最寄り駅まで早く着くことだけを祈った。
もうダメだ。管理人さんに嫌われた!軽蔑されてしまった!
どうしていつも私はこんな過ちを繰り返してしまうのだろう。
帰宅後、自分がどれだけマシンガントークをかましたかを一つ一つ思い出しては、恥ずかしくてもんどりをうっていた。
薬を飲んでも酒を飲んでも、一睡もできなかった。
深夜から悪寒がして、ガタガタと震え出した。
翌朝から発熱し、数日起き上がれなかった。
その後だが、管理人さんは友達のように優しくなり、自分の秘密も打ち明けてくれた。
見捨てないでくれて、本当にありがとうございます。
今後は出来る限り気をつけます。
私はとても変わった人間だ。
自分でも嫌になる。
それでも見捨てないでいて下さる方々のおかげで、こうやって生きていられます。
心から感謝しています。
こんな人間ですが、どうかこれからもよろしくお願いします。