見出し画像

【読書感想文】落合陽一「これからの世界をつくる仲間たちへ」

こんばんは!
新しい世界で新しい世界の狭間を楽しむ男、小栗義樹です!

本日は読書感想文を書かせて頂きます!僕が読んだ本、好きな本を題材に感想文を書く試みです。感想文をきっかけに題材となった本に興味を持っていただけたら嬉しいなと思います。

本日の題材はコチラ!

落合陽一「これからの世界をつくる仲間たちへ」

です。

2016年4月に小学館から発表された落合陽一さんの教則本です。2016年からみた近未来の歩き方がまとまっています。中高生に向けて書いた本のため、非常に分かりやすい言葉を用いて書かれている印象です。

今読み返すと、2024年現在を上手に歩くためのガイドラインかなと思います。時代は落合さんが予想した方向に進んでいますし、落合さんが必要だと記した能力を満たした人から順に、幸福を手に入れているように思います。

2024年現在の日本社会を言葉に表すと「成功と幸福が必ずしも=ではないことに気付き始めた世界」になると思います。多くの人が成功すれば幸せになれると感じていたその幻想が、少しずつ打ち砕かれてきたなという世界戦です。

成功して名声を浴びる・沢山のお金を手にする・ほしいものがなんでも買えると言った成功幸福幻想は、2024年を境に少しずつ崩れていっているように感じます。

現に、人々は無料コンテンツを浴びるように楽しめる環境に身を置くことが出来るようになりました。もう少し踏み込んだ言い方をすれば、ひょっとしたらそれは、受動的にコンテンツの影響を受け続けるだけでも、十分に楽しいなと感じれる社会になったのかもしれないということです。

このひょっとすれば受動的に・・・という部分が落合さんがこの本で記している魔法にあたると思います。

何故かはわからないけれど、無料で楽しめるコンテンツが沢山あるから、人と一緒にいなくても十分に楽しい生活が送れている。

こんな感じで「何故かはわからないけれど」という現象が社会のあちこちで起こり始めている。そして、それを起こしているのは間違いなく「コンピュータ」や「インターネット」です。コンピュータは、人類を理屈抜きで便利な生活に誘ってくれます。ざっくりと言ってしまえば、それは「人が働かなくても良い世界を目指す」ということです。そして、その途中段階である現代を、多くの人々は「コンピュータに仕事を奪われる」と評しています。

人間が理屈や意味を理解できない「魔法」をコンピュータが次々に発見・展開していく社会が来る(2024年時点ではもうバッチリ来ている)。あなたはどっちを選ぶ?「シンプルに魔法を楽しむ側」か「魔法を上手に使う側」か。

これが、これからの世界をつくる仲間たちへが提示している問いです。

魔法を楽しむ側の人は、今のまま楽しく生きていれば問題ありません(実際、こういう考えの人が増えてきた事で、現社会にはちょっとした歪も生まれてきているように感じますが・・・まぁ、それも歴史の1つです)。難しいのは魔法を上手に使う側に回ることです。

原則として、選択肢が増えた方が幸福の形を選びやすくなります。他者とは違う幸福の形を追求する場合、これからの時代はコンピュータが起こす魔法をうまく味方につける必要があるというのが、この本の主張です。

では、魔法を使いこなす人が持ち合わせていなければいけない要素は何か?

必要な力は何なのか?

そんなことがガッツリ書いてあります。この感想文の冒頭にも書きましたが、落合さんが2016年に言った通り、この力を身に着けた者から順に、幸福を手に入れているように思います。

この本は、お子様がいらっしゃる親御さんにぜひ読んでもらいたいなと思っています。理由はシンプルに、親御さん世代が受けてきた教育と新しい世界が要求するものが全然違うからです。

教育を簡単に表すと「常識」です。常識とは、適応するための力です。ということは、時代が要求するものが大きく変われば、今まで培ってきた常識はあまり意味を成さないことになります。常識とは厄介です。常識ですから、それが当たり前になってしまうことが多い。

人は当たり前が絶対と信じやすい生き物ですから、自分の子供や周囲の人に「その当たり前を押し付けてしまう」ことがあります。でも、その当たり前が世の中的に当たり前じゃなくなってしまうことって、結構あるんですよね。

親御さん世代が教育を受けたその数十年後の時代をメインに生きるお子様は、当然、当時とは全然違う時代を生きることになると思います。となると、その時代を生きるためにはその時代に適した新しい指針・教科書が必要です。

僕からすれば、その教科書がこの本です。

お子様にとって一番大きな影響を与えることが出来るのは親御さんです。だからこそ、親御さんには新しい教育の指針の一端を感じ取ってほしいなと思います。

この本は、これから先の時代をメインとして生きるための有益な情報・方法が沢山詰まっているなと思います。だからこそ、うまく伝える役割を担う人間が必要で、その役割は親御さんが担うべきだと思うのです。

今から8年前の本になりますが、今でも十分通用します。この感覚・この価値観は今まさに頭に入れておいた方がいい。ぜひ、お近くの古本屋さんで探してみてほしいです。

というわけで、本日はこの辺で失礼いたします。
ここまで読んで下さりありがとうございました。
また明日の記事でお会いしましょう!


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集