【読書感想文】前田裕二「人生の勝算」
こんばんは!
マッチョな世界の向こう側を探している男、小栗義樹です。
今日は読書感想文です!
過去に読んだ本、最近読んだ本などの感想をまとめていきます。最近は、本を無料でプレゼントしています。良ければ最後まで読んでみてください。
本日の題材はコチラです!
人生の勝算
SHOWROOM株式会社代表取締役社長:前田裕二さんの初の著書作品。
前田さんの壮絶な人生やSHOWROOMの未来、ファンを作るための分かりやすい事例、努力が報われる世界、ライブストリーミングの今後など、色々なお話が前田さんの紡ぐ優しくて熱い言葉で紹介されています。
発表されたのは2017年。今から約7年前の作品です。当時流行していた、マッチョに頑張れな世界観における、ある種の「代表的な作品」という位置づけなのだと思います。前田さんといえば「日本はもっと頑張らなきゃいけない、若手だってこんなに頑張っているという当時」の若手代表的なポジションを獲った人だと思います。多くの新卒や20代は、前田さんや箕輪さんの姿を見て、よし!自分も頑張るぞ!と思ったのではないでしょうか?
ちなみに僕もその一人です。それなりに頑張って、会社の中でポジションを獲得したと自分でも思っています。
当然ですがこの本も、2017年に購入しました。前田さんの境遇と自分の境遇を重ねたり比較したりしながら、自分は前田さんよりも境遇的には軽い、だからもっと頑張らなきゃと思ったし、とはいえ似た経験をしていることに嬉しさを覚えたりしたことを覚えています。
人生の勝算は長い間に何度も読んだ本です。この読書感想文企画においては初めて、過去に一度読書感想文を書いたことがある作品でもあります。
思い入れが深い作品ではあるのですが、今回、読書感想文を書くにあたり再度読み直してみたところ、今までとは明確に違う感情を持ちました。
これはもしかしたら、この本に書かれている未来予測的な部分との答え合わせが出来る時間軸でこの本を読んでいるから生まれた感情なのかもしれません。
正直なところ今の日本は、当時の前田さんが語っている世界にはなっていないと思います。これは先週の日本再興戦略とは大きく違う点です。ファンビジネスにおける代表的な仕組みである「オンラインサロン」は廃れたし、ライブストリーミングが日本を席巻している時代も来ているようには思えません。
もちろんこの本は、前田さんの視点から見た描き方になっていて、日本再興戦略のように日本をグランドデザインするという体裁ではないと思うので、そこが合っているかどうかは大きな問題ではないのかもしれません。また、もしかしたらまだその未来が来ていないだけかもしれないという可能性も拭えません。ただ現時点で、そういう素敵な未来が来ていないのは事実です。
可能性はありそうなのに、未だにこの予測が爆発していないのはなぜか?
今僕の中にはそういう疑問が浮かんでいます。
自分の努力が足りていないのか?
誰かの努力が足りていないのか?
日本の風土の問題なのか?
僕にはよく分からないです。
マッチョに努力すれば世界が開けるという世界観も、残念ながら現代からは感じません。当時の衝動だけを頼りに、今もなお空回りしている人は見かけますが、前田さんに続く後続が出てきていない以上、無いと言わざるを得ない。
僕は当時の、希望に燃えて熱く生きる感覚が好きでした。夢を追いかけていいと大人が言ってくれるのは、未来に対して希望しかないと思えたから。本来は僕も、もっと大きな結果を出して、それを後続へ伝えられれば良かったのかもしれません。でも残念ながら、僕にはそういう特別な能力がなかったわけです。
もうお分かりかと思いますが、人生の勝算は僕にとって、少しだけ残念な本に変わっていました。あの時代は終わってしまったし、この本に書かれていた明るい未来は来ていない。その上で僕は、前田さんの意志を受け継ぐこともできていないと再確認してしまったわけですから。
前田さんの人生はとても素敵だなと思います。努力で世界が変わる。公平な世界を創る。そんな大きな夢を逆境から掴もうとしているわけで、今もなおそれを継続しているわけですから。弾き語りで稼いだ話も、ファンの作り方も、同じような経験をした僕からすると、すごく共感できます。
これは以前、別のところで書いた読書感想文の内容で、今もその気持ちは変わりません。この本は、自分の人生を振り返るという意味で、素晴らしい本なのです。
でも、僕自身がその状態を迎えられていないことも、誰かにそれを共有し、その熱を伝播させることが出来ていないことも含めて、やっぱり悔しいし残念に思います。
すみません。全体的にネガティブな雰囲気になっちゃってますね(笑)
色々書きましたが、僕自身は全然ネガティブに思っていません!
僕はですね、残念だった・そんな未来は自分には訪れなかった、で終わらせる気はないのです。あくまで読んだ感想なので、そう思ったという率直な気持ちを書いています。
僕自身は「当時抱いた未来が来なかったのなら新しく探せばいい」と思っています。マッチョで熱い世界観も、自分がそうなれていないという現状も、僕の人生は終わっていないわけで、今も継続中なわけですから、ここから今一度仕切り直せばいい。
この本が絶対に揺らがないのは「社会を良くするための自分なりの方法・手法は努力でしか普及しない」という部分だと思います。これは紛れもないド正論で、それ以外に方法はないのです。
僕はこのマッチョな世界観を1つの選択肢だと捉えています。そう生きる人もいれば、そうじゃない人もいるし、そうなりたいけどなれていない人もいれば、実際にそれで成功した人もいるのでしょう。
最終的に、自分の生き方は自分で決めるしかなくて、当時盛り上がったこういうタイプの本が提示する生き方は、1つの新たな道だったのだと思うのです。
何かを実現したいのなら、人生の勝算のように生きればいい。そうじゃないなら1%の努力のように生きればいい。普通に生きたいならば、自分なりの普通を探して、それに沿った生き方を見つければいいのです。
この本にもありますが、大切なのは決めることです。
ただ生き道が多様化しただけで、そこから一番良い方法を決めるのは自分なのだと思う。
もしも人生の勝算のように、前田裕二のように生きたいと思っても、そうなれないのなら、まずは自分が今抱えている沢山の物事の中で、これだけは絶対に努力するぞと決めてみたらいいのではないかと思っています。
どんな小さなことでも構わないでしょう。例えば僕は、越谷雑談がやてっくの記事更新だけは、毎日欠かさずやっています。この2年半、これだけは欠かしたことがありません。
これを続けてきたことで、アクセス数があがりました。街に出ても、多くの人が「がやてっく見てるよ~」と言ってくれるようになりました。
小さな事が積み重なって、気づいたら嬉しい声を沢山もらえるようになりました。
前田さんのように、全部のことを同時に努力することが出来なくても、1つの小さなことを全力でやって、それだけに狂うことはできます。
スモールマッチョは大きな力を生むはずです。
革新はつけなくても、ただ大きなものは作れると思うのです。
僕は人生の勝算を「それが全て」から「1つの選択肢」にしました。そうしたらやる事が明確になって、曇っていた世界が晴れてきました。
もし今、自分がどのように生きるのか?に悩んでいるのなら、人生の勝算を1つの選択肢にしてみませんか?
この本には、それだけの価値があると思います。
もし僕が持っている人生の勝算が欲しいという方がいれば、ぜひコメント欄に「ほしい」と書いてください。
僕からその方へプレゼントしたいと思います。