マガジンのカバー画像

奇想小説集

24
自作の奇想短編小説をまとめたものです。 多少のグロテスクもありますので。
運営しているクリエイター

#小説

ジャンププラス #連載部門 作品「ザナドゥおじさん」

【あらすじ】 地獄の扉が開き、日本にある鵜羽根島という小さな島と繋がった。 初めて見るあの…

gake
1年前
2

「ザナドゥおじさん①」

【0】  滾る溶岩が流れる地獄の底を、磨かれた革靴を履き真新しい燕尾服に身を包んだ男が鼻…

gake
1年前

小説「視聴者的配慮」

『この作品はフィクションです。作品内に出てくる人物・団体は実際の人物・団体と全く関係あり…

gake
1年前
2

小説「From 巌流島」

こんにちは佐々木小次郎です。 え~私はですね、剣豪です。かつては名のある剣豪でした。 剣豪…

gake
1年前
6

小説「575」

東京都 小伝馬町の マイホーム ここにいる 夫婦二人が 話すのは まだ行けぬ 新婚旅行 そ…

gake
2年前
4

小説「スターツアー」

皆さんはスターと聞いて一番最初に何を思い浮かべますか? 芸能人? 歌手? それとももっと…

gake
2年前
5

小説「ペナルティ」

サッカーの実況席。 アナウンサーと解説者がいる。 「アギーレジャパン、本日はライバル、オーストラリアとの1戦。解説はサッカーといえばこの方、山村一朗太さんです。宜しくお願いします」 「宜しくお願いします」 「さぁ、試合が開始されました! 先日のホンジュラス戦に6‐0で勝利したアギーレジャパン、今日はどんなプレーを見せてくれるのか、非常に期待されるところです」 観客のどよめきと、ホイッスルの音がする。 「おおっと……ここで? イエローカード! 開始30秒で、内馬、内馬にイ

小説「標識の人」

ある秋の日。 警察署の取調室に、ハットを被った紳士が一人入って来る。 どうも。初めまして…

gake
2年前
10

小説「動力、改め」

妻はここ最近、電動アシスト自転車が欲しいと言うようになった。 そんなに頻繁に自転車に乗る…

gake
3年前
4

小説「豊穣」

僕が初めて祖母を食べたのは、小学3年生の頃だ。 ある秋の晴れた日、学校から帰った僕はいつ…

gake
4年前
6

小説「おとうふさん」

父さん元気ですか? 僕は元気です。東京の冬は、そっちに比べたら暖かいけれど、でも暮らし始…

gake
5年前
13

小説「電気的心理分解」

「いつの頃からか、蝶が飛ぶようになりまして。部屋の中にいるんですよ、蝶が。窓を開けた記憶…

gake
5年前
4

乙女、下校、地獄変

夏休みが終わり休みボケした生徒達が、校門からたくさん出て来る。私、節田節子17歳は校門から…

gake
5年前
3

小説「煙突掃除のヒューイ」

オイラはヒューイ。ロンドンで煙突掃除をしているんだ。両親に捨てられて身寄りのなかったオイラを清掃業者をやってる親方が拾ってくれて、煙突掃除になったんだ。朝から晩まで働いて、今じゃ親方の一番弟子になったんだぜ。7歳で親方に仕事任されてるのなんて、オイラくらいなんだ。オイラの仕事は、毎日煙突に入って中をピカピカにする事。中に溜まった煤を綺麗に取らなきゃ、暖炉が使えなくなっちゃうからね。まず外から煙突に登って、そこから暗い煙突の中へ入って行くんだ。ゆっくりゆっくり降りてかなきゃ危な