邪馬台国九州説・大和説・東遷説:根拠と弱点(中級編)
邪馬台国問題の入門書としては、僕は『邪馬台国100問勝負』(杉並良太郎+歴史文化100問委員会、出窓社、1999年)がお勧めだと思います。
筆者の杉並さんは作家ですので、特に第2章「魏志倭人伝の読み方」、第3章「邪馬台国の所在地」、第4章「女王卑弥呼の正体」は邪馬台国問題の知識がなくても、わかりやすいです。ただ、この本はやや古く、箸墓古墳の実年代といったテーマは取り上げられていません(歴博の発表は2009年)。第5章「それからの邪馬台国」になると、東遷説に偏った説明になって