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【読書感想文】『チ。―地球の運動について―』
(このnoteは2分で読めます。約1,400文字)
『チ。―地球の運動について―』という漫画をご存じでしょうか。宝島社が発表する、各界の漫画好きが本音で選んだその年の"すごいマンガ"ランキング書籍『このマンガがすごい!』で2022年オトコ編第2位の漫画です。
第1巻が発売されたのは2020年で、2021年から徐々に話題に上がるようになった漫画です。
このnoteでは、『チ。―地球の運動について―』についての読書感想を書きます。内容の要約でなく、あくまで私の感想ですのでご了承ください。主観的な感想も多くございますので皆さまの広いお心で読んでいただけますと幸いです。
✅1、魅力①:舞台設定がアツい
『チ。―地球の運動について―』の舞台は15世紀のヨーロッパです。この時代、地球が宇宙の中心に静止し、他のすべての天体が地球の周りを回っているという『天動説』が信じられていました。
『天動説』に異論を唱えたものは『異端者』として処刑されてしまいました。『チ。―地球の運動について―』は、『天動説』に対して疑問を持ち、太陽は宇宙の中心に静止し、地球が自転しながら他の惑星とともに太陽の周りを回っているとする『地動説』が正しいのではないかと考えた者たちの物語です。
当然、弾圧を受けつつもなお、真理を解き明かすために研究に邁進する姿は胸を打ちます。世間一般が正しいと信じることに対して疑問を持ちながら、自分が信じる道を進もうとした15世紀当時の『地動説』研究者を中心に繰り広げられる物語はとてもアツいです。
✅2、魅力②:抽象度が高いテーマを描く
『チ。―地球の運動について―』はとても抽象度が高く、難しいテーマに挑戦していると思います。『真理とは何か。』『自分の信念のために死ねるか』という抽象度が高いうえに難しいテーマを見事に描いています。
それゆえに、漫画を読んだ後は『スッキリ』しません。むしろ、漫画内で描かれたテーマに対して『モンモン』とします。しかし、それ自体が心地いいのです。
『自分だったら、自分が信じているものを最後まで貫き通すことはできるだろうか。』『自分が同じ立場だったらどう考えるか。』『体制に逆らうことはできるだろうか。』など、漫画を読み終えた後はいろいろなことを考えることができると思います。
✅3、魅力③:短編で読みやすい
漫画で描かれているテーマが面白いということは前述の通りですが、漫画の構造にも魅力があります。『チ。―地球の運動について―』は複数の編によって区切られており、編によって主人公が異なります。
そのため、単行本1巻分の中で1つの物語が簡潔します。全体としても8巻(2022月5月21日時点で最終話まで連載されましたが、最終巻である第8巻は未発売)までしかないため、飽きずに読み進めることができます。
ワンピースのように100巻を超える漫画を読むとなるとそれなりに気合がいりますが、『チ。―地球の運動について―』は気軽に読み始めることができる漫画だと思います。
✅4、まとめ
世界史が好きな方にはとてもオススメの漫画です。そうでない方にもオススメできる漫画です。『チ。―地球の運動について―』ぜひ読んでみてください。
過去の読書感想文はマガジンでまとめております。ぜひ読んでみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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