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人と自分を比べてしまう、頑張り屋さんなあなたへ。
「私、どうしても人と
自分を比べちゃうんだよね。
自分より”上”の人とじゃないと
仲良くしたくない。
そんな価値観だから
私はモラハラされるし
自分もモラハラになる」
先日友人とご飯に行ったときに
言われた言葉だ。
分からなくない。
かくいう私も、
以前は人と自分を比べて
悩むことが多かったからだ。
私は小学生の時に
大所帯の合唱団に所属していたのだが、
「誰がソロを歌うか」「誰がTV番組に出るか」
…幼いながらに
そんなことで第三者から
優劣を付けられる日々を送っていた。
選ばれることをひたすら祈り努力する毎日。
この時の私は”人よりも”歌を褒められたり、
順位が高かったりすると安心して
やっと自分を肯定できていたような気がする。
だから、この考え方をしてきた
あなたもきっと頑張り屋さんなのだと思う。
小さな時からスポーツで順位をつけられたり、
家族から良い学校に行くよう
常に言われていたり…
私自身も「上下」の価値観が
自分にこびりついていたので
それが健全ではないとも気付かなかったし、
大人になり本を通して
この価値観が「自己肯定感」に
大きく関係していることを知ったとき
「どうしたらこの呪縛から解放されるのか」
と考えた。
考えを変えるのは到底無理だと感じた。
でも、ささいなきっかけで私は変われたのだ。
きっかけは2ヶ月間の休職。
1ヶ月目の私は「何者でもない自分」や
「何も頑張っていない自分」の
愛し方が分らず苛まれていたのだが、
2ヶ月目には
何もしない自分に慣れていたのである。
その時私は初めて
何もしない、
何も頑張らない自分を許せたのだ。
ずっとずっとレースに参加していると、
ゲームから抜け出すことが難しいかもしれない。
でも、疲れちゃったら
強制的にゲームから退場して
一旦「何もしない」のも良いかもしれない。
(というか、そのゲームは
あなたが主催してあなたが参加しているだけの
辞めても何ともならないゲームだ)
そして、人間の価値には上も下もない。
あなたより仕事ができたって、
一般的ウケするような容姿を持つ人だって、
話がべらぼうに面白くたって、
"人としての価値"は平等だ。
会社や組織における
「役職」だって役割でしかない。
何も頑張らなくても
あなたは生きているし、
生きる価値があるし、
あなたならではの良さが
絶対に、あります。