見出し画像

すべての「おかしくね?」を改善することはできない


2024年12月12日(木)朝の6:00になりました。

10冊だけの古本屋さん、今週分はのこり3冊になりました。

どうも、高倉大希です。




自分の知らないところで、たくさんのルールが決まります。

基本的には、誰かが決めたルールの中で生きていくしかありません。


でもまわりを見渡せば、「おかしくね?」と思うルールも数多あります。

そんなルールには、改善を加えていかなければなりません。


当然ですが、あらゆる「おかしくね?」に着手することはできません。

限られた時間の中で、どれに着手するのかを選ばなければならないわけです。


世の中にある「問題かもしれない」と言われていることのほとんどは、実はビジネス・研究上で本当に取り組む必要のある問題ではない。

安宅和人(2018)「イシューよりはじめよ」英治出版


複数ある「おかしくね?」から、クリティカルな「おかしくね?」を選ぶ。

仕事をするって、きっとこういうことなんだろうなと思います。


案外、真面目な人ほどこの判断が下手くそです。

近くにある問題が気になって、手当たり次第に着手してしまうからです。


ある意味、目の前の小さな「おかしくね?」を無視する勇気が必要です。

時には、小さな「おかしくね?」を甘んじて受け入れることも大切です。


重要なのは最初に問題を絞り込むことである。問題を絞り込むと、幅広いテーマでもかなりコンパクトに扱うことができる。仮説を使うということは、問題を考えついたり、答えを探したりするプロセスというよりむしろ、効率的に不要な問題や役に立たない解決策を消去するプロセスなのである。

内田和成(2006)「仮説思考」東洋経済新報社


いちど無視した小さな「おかしくね?」も、結果的には解消された。

クリティカルな「おかしくね?」に注力した先には、そんな未来が待っています。


コアを攻撃しなければ、ダメージを受けない敵みたいなものです。

周辺部をどれだけ頑張って攻撃しても、ただただ虚しいばかりです。


1歩引いた視点をもって、時間軸の上でものごとを考えなければなりません。

クリティカルな「おかしくね?」を、つねに探し続けるのです。


「リラックスする」「脱力する」ということの本当の意味は「姿勢維持に必要な部分のみに力を入れ、それ以外の力を抜く」ことである。

為末大(2023)「熟達論」新潮社


クリティカルな「おかしくね?」をみつけるには、一定の経験が必要です。

「これじゃない」が複数あるからこそ、的の輪郭が明確になっていきます。


量が大切だと言われるのも、きっとこういうことです。

的を外せば外すほど、的の位置がわかるようになるのです。


どの「おかしくね?」を改善するか。

それすなわち、どの「おかしくね?」を無視するかです。






いいなと思ったら応援しよう!

高倉大希
サポートしたあなたには幸せが訪れます。

この記事が参加している募集