熱帯夜
秋に手術をしたはずなのにまだまだ暑い日が続いてて、退院してからもしばらくは半袖で全然平気だった。
3キロ以上の重いものを持ってはいけない、というのがかなり曲者で洗濯物が出来ない。それでなくても歩き続ける、立ち続けることがしんどくて台所にたって料理をするのも出来ない。
そもそも傷口にはまだ保護テープが貼られてて、お風呂もみぞおちまでしかダメ、傷口を泡で優しくさすってシャワーで流すしかダメ。
家にいる間は、たまりにたまった録画したドラマを一気見する日々。仕事はひとまず10日間は休むつもりだった。
退院したその日から2階に上がれなくてベッドで眠れず、ソファにもたれて夜を過ごすだけ。
体を横にすると心臓がバクバクするのが怖くて横になれない。眠りたいのに体を倒せないので仕方なくソファの斜めの背もたれに寄りかかる。
しかも夕方になるとだんだんしんどくなってきてはかると微熱、36,7℃くらい。食欲もなく、にゅうめんや小さいうどんやそば、雑炊など、病人食ばかり。
冷えピタはって寝ようとしても横にならないから寝れないし、そのうちどんどん38℃くらいまで熱が上がる日々。
少しうとうとしたかと思うと咳き込むので結局2-3時間しか目を閉じていられなくて夜中に何度も目が覚める。
朝になると平熱まで下がるので何とかだましだまし過ごした1週間。(本当は高熱が出た時点で病院には言わないといけなかったみたい。感染症かもしれないから)
熱にうかされて眠れず、寝不足のまま次の日を過ごすことを続けるのは結構キツい。
しんどくても週3回リハビリに通って、とにかく痛くても動く癖だけつけてきたけど、仕事ができる体力ではなくて。
声もあまりでないのでやむなく上司に長文メールして、復帰を1週間延ばして貰った。
熟睡出来ないので体力もなかなか戻ってこなくて、痛みも熱も全然引かなくて。胸の真ん中を切るより左胸の下を切る方が痛くないとおもっていたのは大間違いだった。
ミッドキャブは大手術には違いなくて、痛みも最低3ヶ月は続くって言われてしょんぼり。正中切開より傷跡は小さいし目立たないけど、若いから神経がしっかりしてて痛みはより強く感じるらしい。
聞いてないよ、再び。