現実は容赦なくても気持ちで変えられる
僕がうつになったきっかけは「仕事のしすぎ」で、原因は「生活習慣が無茶苦茶だった」ことです。
基本的には前向きで楽天的な自分でしたが、動悸や足の痺れ感があったり、不眠になったりして、ネガティブな気持ちになって行きました。
仕事が続けられなくなり自営業を廃業、さらに思い込みや妄想のようなものがあって拒食になり、痩せて筋肉が衰えて家から外に出られなくなり、入院するところまで行きました。自分が何をやっているのか、夢なのか現実なのか、分からない時期がありました。
自分自身の現実が気持ちを変えてしまう
よく「うつの人はもともと神経質で気持ちが弱い」と言われたりしますが、そういう人もいるとは思いますが、うつになる原因は様々です。
僕のように生活習慣が悪くて体のリズムが完全に狂ってしまい、そこにストレスが重なって発生することもあります。
実際、そうなる前には、風邪をひいても長引いたり、風邪薬で薬疹が出たりしていました。免疫力も落ちていたんですね。
しかし、体が悪いと気持ちまで悪化するもので、悪化した気持ちがどんどんネガティブな方向に自分を引っ張って行くのです。
幾つかの仕事を経験した後、中年を間近にしてから脱サラして自営業になったので、自営業は「最後の仕事」だと思っていたのですね。もう会社員には戻れないと思っていました。
その自営業ができなくなったことで、絶望感に襲われました。どちらに向いても出口が見えない八方塞がりのような状態です。
もし、あと少しだけ悪い方に振れていれば、僕はこの世にいなかったかもしれません。そのボーダーラインは今でも覚えています。
状況を好転させるためにはまず休むこと
原因がそもそも自分の中にあって、生活そっちのけで仕事をしていたことだから、仕事のことを考えて状況が好転するわけはありません。
もし、他人が原因でそうなったとしたら、その人のことを考えて状況が好転するわけはないのですよね。
だからとにかく休むことは大事なのでしょう。
僕の暴走した頭は、休息でしか治らないものでしたが、そのきっかけを自分で与えられずにいました。
最終的には、叔父が家にやってきて無理やり救急車を呼んで入院させられたことで、療養するきっかけを得たのです。
回復から社会復帰までの道のり
以前にどこかの記事で書きましたが、半年の入院生活の後半で不思議に体重が戻ってきて活動ができるようになり、退院できました。
その過程というのは、ほとんど自分の意思とは関係がありません。自然の力か、神様の導きぐらいでしか説明ができないものでした。
たしかに入院して治療を受けているわけだから、治療の効果が出たといえばそうかもしれませんね。薬によって回復はするものなのでしょうね。
退院してから、自分の中で少し心境に変化が出ました。
ずっと八方塞がりで全く希望がないと思っていたのが、仕事を探そうとか、仕事に就きたいとか、真剣に思うようになりました。
自分が置かれている現状(現実)は以前と何も変わっていないし、相変わらず良い仕事は見つからないのに、希望が持てたり、出来そうな気がしていました。
最後はやっぱり気持ちなのだろうと
自宅での療養を約1年ほど行って、昨年末から本格的に就職活動を開始しました。相変わらず、歳の数が多い人間に対する世の中のニーズは少なくて、しかも自分のキャリアを活かした就職をしようと思うと余計に厳しい状況でした。
それでも、諦めたら一生、八方塞がりからは逃れられないし、また元の悪い状態に戻るでしょう。だから否が応でも自分を奮い立たせて、良いイメージだけを持って、前に進むしかなかったんですね。
でも、今度の自分は、もっと根幹からポジティブな人間に生まれ変わっているような気がしました。無理に前向きにしているわけでもなく、自然に前を向けるし、希望を追い求められるようになっていました。
結果論かもしれないけれど
半年、仕事を探しまくってようやく二つの仕事にたどり着きました。
その二つは、妥協でもなんでもなく「これは自分の希望にぴったりだ!」と思える仕事でした。
一般論で考えると、どちらかというとあり得ない系の仕事です。めったに出ないレア求人だったのかもしれません。半年の間は、一度も出会えませんでした。
諦めなくて良かったなと思いました。
今、収入的には決して足りていませんが、就職できたことで全てが復活したような気がしています。
もしこの求人が無かったら、今でも家で悶々としていたかもしれませんが「気持ちを明るく持って前向きに探していたから出会えた」と思って必然のような気もしています。
諦めないことはとても大事だなと思います。
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