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遠藤良二の短編小説集

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短編小説「森の中にいた異能者との出逢い」「初恋」「抱擁」「嘘」「未来」「俺と彼女の行く末」「生と死」「嫉妬」「欲望と病魔」「憎悪、そして……」「劣等感と生きるためのヒント」「夢」…
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記事一覧

【短編小説】親友と紹介された女の子

【短編小説】親友と紹介された女の子

#幸福 #一次創作 #短編小説 #親友 #頑張っている彼

 今日は一年の始まりの元旦。友人と二人で初詣に行った。俺はくじを引いたら大吉だった。
「やったー!」
 と喜んだ。嬉しい。
 俺の名前は大坂順二という。年齢は二十歳で短期大学を卒業したばかり。今は四月で仕事はコンクリートを製造する工場で働いている。仕事はきついけれど、人間関係が楽しい。気の合うやつらばかりで。肉体労働なので細マッチョ。もう

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【短編小説】優しい僕と老けた僕

【短編小説】優しい僕と老けた僕

#優しい #老けた #短編小説 #一次創作 #同級生

 僕には実の父と、実の母がいない。いるのは義理の母だけだ。兄妹もいない。天涯孤独。僕の名前は石根輝彦という。今年で三十歳になる。体型はひょろりと細く背が高い。僕は自分の性格は人に優しく自分に厳しいと思っている。

 本音は血の繋がった両親に会いたいと思っている。義理の母は僕を育ててくれた。義理の母の名前は石根雅子という。五十九歳。
 もうすぐ

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【短編小説】幸せになりたい

【短編小説】幸せになりたい

#短編小説 #一次創作 #好みの若い女性 #病気

 僕はいま、近所の公園のベンチに一人で座っている。まだ、午前九時だけど、ランニングをしている若者や犬を連れて散歩をしている老人がいる。僕は毎日ここにやって来て気分転換をしている。

 いまは、三月でまだ肌寒い。枯れ葉もちらほらと散っているまま。僕の名前は竹田真一、二十八歳。持病の療養中で仕事も休職している。

 ここの公園には好みの若い女性が毎日

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【短編小説】様々な病を抱えた友人達

【短編小説】様々な病を抱えた友人達

#病 #仲間 #短編小説 #一次創作

 僕は病気こそ違うけれど、同じ病院に通っている仲間が男女共に数人いる。男性の名前は権藤啓介、五十五歳。双極性障害を患っている。古い一軒家に一人で住んでおり、生活保護を受けていて、精神科にかかっている。両親は交通事故で既に他界している。婚姻歴はあるものの、離婚をしてしまい子どもはいない。仕事もしていない。二十代から四十代くらいまでは、トラックの運転手をしていた

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【ショートショート】私達の関係

【ショートショート】私達の関係

 私にはフィアンセがいる。でも、最近、彼の様子がおかしい。もしかして他の誰かと会ってるんじゃ……。無いことを祈るけれど、もしいたら婚約破棄する。それはやむを得ない。

 LINEを送っても前だったらすぐに既読がついたけれど、最近ではかなり時間がかかる。最悪、翌日に既読がつく場合もある。

 会う頻度も前より減っている気がするし。私はフィアンセの亮を愛している。けど、亮はどうなのだろう。悪い方に想像

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【短編小説】霊か病か、病なら病名を知りたい

【短編小説】霊か病か、病なら病名を知りたい

#霊 #病気 #病名

 最近、僕は誰もいないところで人の声が聞こえる。何だろう? 霊の仕業か? というか、本当に霊はいるのかな。霊にも種類があるみたいで、地縛霊・生霊・言霊・守護霊など、たくさんあるらしい。インターネットで調べてみたら出てきた。

 このことを友人の山岸玲奈に話してみた。(怖がるだろうか)と思った。「盛文、怖い話ししないで」(案の定だ)。

 今、僕らはファーストフード店にいる。

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【短編小説】家族や友達との活動

【短編小説】家族や友達との活動

#家族 #友達 #一次創作 #短編小説

「お前! 俺らがどれだけ苦労して育てたかわかっているのか!」
「僕は育ててくれって頼んでないよ」
「お前ってやつは! 何てこと言うんだ!」
 僕は馬鹿馬鹿しくなったので家から出た。すると母が後から追ってきた。   
「義男! お義父さんに謝りなさい!」
(何で血の繋がらない義理の父に謝らなくちゃいけないんだ! 知るか!)
 そう思ったがそれは言わなかった。

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【短編小説】俺は彼女を諦めない

【短編小説】俺は彼女を諦めない

#諦めない #短編小説 #一次創作  #

(俺は絶対諦めない! あの子は俺のものだ!)
 俺の名前は、大城雄太、二十歳。身長は百九十センチくらいある。高校生の頃はバスケ部だった。背の高さを生かして、ダンクシュートをバコバコ決めていた。自覚はしていることだけど、負けず嫌い。
 今、職業は携帯電話のショップの店員。

 俺には好きな子がいる。同じ高校で相手も背が割と高く、バスケ部だった。百七十センチく

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【短編小説】私のことを大切にしてくれる人

【短編小説】私のことを大切にしてくれる人

#短編小説 #一次創作 #付き合う #大切にしてくれる #セクハラ

(僕はあの子を抱きたい……。そして、あの子との間に出来た子どもを育てたい)

 でも、そのためには経済力が必要。

 だが、僕はあの子に嫌われていると思う。あの子の名前は、
大嶋智子で、年齢は十九歳。大学一年生。
 
 私には好きな人がいる。
(私はあの人に抱かれたい……。そしてあの人の子どもを産みたい)

 僕の名前は神崎学、

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【短編小説】様々な友人との交流

【短編小説】様々な友人との交流

#面接 #友達 #交流 #短編小説 #一次創作

 今日、僕はスーパーマーケットの面接を受けて来た。筆記試験もあった。僕は親と住んでいるので衣食住には困らない。ただ、貯金もしたいし、小遣いももっと欲しい。結婚もしたいから、ここで正社員を目指す。詳しくは訊いてないけれど、もしかしたら転勤もあるかもしれない。もし、結婚して子どもが出来たら、転勤するとしたら僕ひとりで行くことになるのかもしれない。それは

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【短編小説】みんなが笑顔になる存在

【短編小説】みんなが笑顔になる存在

#短編小説 #一次創作 #赤ちゃん #笑顔

 僕に妹が出来た。僕は小学五年生で十一歳。僕の名前は坂井大平、十一歳離れた妹の名前は坂井心。凄く可愛い。

 心は三千百二十グラムとママが言っていて、とても元気。でも、産まれつき右手の親指がない。とても可愛そう。おじいちゃんは奇形児が産まれた、と家族みんなの前で言った。すると、お父さんは怒った。
「父さん! そういう言い方やめてくれ! 今時そんな言い方

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【短編小説】やっぱり彼女が好き

【短編小説】やっぱり彼女が好き

#短編小説 #一次創作 #やっぱり #彼女が好き

 僕はある人物に久しぶりに再会した。僕は舞い上がり、嬉しい気分になった。彼女の名前は田上愛。三十五歳だと思う。僕より二つ下だということは覚えているから僕は三十七歳。僕の名前は、
佐賀泰司という。

 前に友人の相田啓介に聞いた話しだと、愛ちゃんは病に伏しているらしい。どんな病気かは知らないが、今、目の前にいる愛ちゃんを見る限り、元気そうだ。

 

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【短編小説】病気への理解と考え方

【短編小説】病気への理解と考え方

#短編小説 #一次創作 #病気 #理解 #考え方  

 今は四月で季節は春。友人たちは「外の空気が涼しくて気持ちいい」と言っている。でも、僕はそう思わない。逆に具合いが悪い。何でだろう。やる気も起きないし。でも、友人の中で僕と似たような仲間がいる。そいつの名前は、前田利光、二十五歳。車のセールスマンをしている。お客さんからのクレームが多いとこの前会ったとき愚痴っていた。ストレスが溜まっているのかも

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【短編小説】彼女の失恋と僕の未来

【短編小説】彼女の失恋と僕の未来

#失恋 #季節の変わり目 #短編小説 #一次創作 #未来

 僕は心の病を患っている。病名は、『統合失調症』。今朝、僕は凄く寂しかった。なぜ? わからない。考えられるのは、秋だから? 去年までは、寂しいという感情は湧かなかった。

 発病したのは21歳の秋。精神科に母と一緒にかかった。すると、医者が言うには、『幻聴だね』と言っていた。病名は、『統合失調症』と言っていた。希死念慮もある。

 とりあ

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