映画『初めての女』短期集中連載 “映人仲間”

6月22日(土) ユーロスペース にて公開! 何も分かっていなかった ただ、純粋で窮屈だったあの頃を振り返る 出演:髙橋雄祐、芋生悠、三輪晴香 監督:小平哲兵 脚本:桑江良佳、羽石龍平 音楽:杉野清隆 原作:瀧井孝作『俳人仲間』(新潮社)

映画『初めての女』短期集中連載 “映人仲間”

6月22日(土) ユーロスペース にて公開! 何も分かっていなかった ただ、純粋で窮屈だったあの頃を振り返る 出演:髙橋雄祐、芋生悠、三輪晴香 監督:小平哲兵 脚本:桑江良佳、羽石龍平 音楽:杉野清隆 原作:瀧井孝作『俳人仲間』(新潮社)

最近の記事

“映人仲間” 番外編『ココを観て!』第四回

映画『初めての女』の主だったスタッフ・キャストが、作品の観て欲しいポイントを紹介! 映画の観方で新たな可能性が広がるかもしれません。 衣裳・和仁智美さんのココを観て!この映画に関わることになり、最初は単に着付けの手伝いをするだけだと思っていました。 しかし、実際に取り組んでみると、全てゼロからのスタートであることがわかりました。 映画の時代背景や役柄に合った衣装を揃えるのはとても大変でしたが、何よりも高山市民の温かい支援と協力があったからこそ成し遂げられたのです。 タ

    • “映人仲間”第十七回『録音の横田彰文さんと照明の柳田慎太郎くん』

      映画『初めての女』の原作『俳人仲間』(新潮社)になぞらえて、本作の監督・小平哲兵が撮影当時のキャスト陣とスタッフ陣を振り返ります。 三流ポエムのような抽象的な説明にも17回目は、録音の横田さんと照明の柳田くんについて振り返っていこうと思います。 二人とは今回の「初めての女」の撮影で初めて一緒に組んだスタッフだった。 横田さんは僕より幾つも歳上で、柳田くんは少し歳下だ。 しかし、この二人は現場でいつも一緒に行動していた仲良しだったように思う。 僕は少し人見知りなので、始

      • “映人仲間”第十六回『撮影の永仮彩香さん』

        映画『初めての女』の原作『俳人仲間』(新潮社)になぞらえて、本作の監督・小平哲兵が撮影当時のキャスト陣とスタッフ陣を振り返ります。 数人分位に気が利いている16回目は、撮影の永仮さんについて振り返っていこうと思います。 永仮さんとは前の映画からの付き合いのあるスタッフです。 永仮さんは僕の友人でもあり、大変お世話になっている(迷惑をかけ散らかしている)撮影監督の仁宮さんのお嫁さんでもある女性で、周りがよく見えていて、気が利くチームには欠かすことの出来ない男前な人だ。 撮

        • “映人仲間”第十五回『美術・編集の増本竜馬さんと河東碧梧桐役の西興一朗さん』

          映画『初めての女』の原作『俳人仲間』(新潮社)になぞらえて、本作の監督・小平哲兵が撮影当時のキャスト陣とスタッフ陣を振り返ります。 キャラ濃い目の兄貴肌的な人15回目は、二人の先輩の美術・編集の増本さんと河東碧梧桐役の西さんについて振り返っていきたいと思います。 西さんとは他の俳優陣と比べると過ごした時間は少なめですが、濃い時間だったようにも思います。 西さんは僕にとっては、キャラ濃い目の兄貴肌的な人。 今でも主演の高橋君と会うとなんだかんだで西さんの話しになったりも

          “映人仲間”第十四回『小鳥良々 役 藤江琢磨さん』

          映画『初めての女』の原作『俳人仲間』(新潮社)になぞらえて、本作の監督・小平哲兵が撮影当時のキャスト陣とスタッフ陣を振り返ります。 居心地の良い人12回目は、小鳥良々役(オドリヨシヨシ)の藤江さんについて振り返っていきたいと思います。 藤江さんは、今回が初めてでしたが、何だか前に何度も会ったことあるような人間としての居心地の良い人。 とりあえず藤江さんといると、現場でも心癒された人は僕一人ではないはずです。 なかなか思うように進まない時でも、僕らに東京から持ってきたハ

          “映人仲間”第十四回『小鳥良々 役 藤江琢磨さん』

          “映人仲間”第十三回『撮影監督』

          映画『初めての女』の原作『俳人仲間』(新潮社)になぞらえて、本作の監督・小平哲兵が撮影当時のキャスト陣とスタッフ陣を振り返ります。 僕のお兄ちゃん16回目は、撮影監督の仁宮さんについて振り返っていきたいと思います。 僕と仁宮さんの付き合いは8年前くらいになります。 プライベートの悩みの時も親身になって相談にのってくれたり、他愛のない長電話もする気心知れた仲で、仁宮さんは僕のお兄ちゃんだ。 そして今作でも、大変お世話になりました。 具体例は……幾つも思い浮かびますが……

          “映人仲間”第十二回『音楽 杉野清隆さん 題字 道田里羽さん』

          映画『初めての女』の原作『俳人仲間』(新潮社)になぞらえて、本作の監督・小平哲兵が撮影当時のキャスト陣とスタッフ陣を振り返ります。 題字の道田さん12回目は、音楽を作ってくれた杉野さんと題字を書いてくれた道田さんについて振り返っていきたいと思います。 道田さんとは、つい最近3ヶ月程前に題字の件で知り合ったばかりだが、僕は勝手に気が合う昔からの仲間のような親近感を抱いている。 それは、題字のイメージを伝えていく中で作品の経緯や作品に懸けた想いを話伝えている時、彼女はとても

          “映人仲間”第十二回『音楽 杉野清隆さん 題字 道田里羽さん』

          “映人仲間”第十一回『瀧井孝作役 髙橋雄祐さん』

          映画『初めての女』の原作『俳人仲間』(新潮社)になぞらえて、本作の監督・小平哲兵が撮影当時のキャスト陣とスタッフ陣を振り返ります。 "ムカつく人"17回目は主演の髙橋くんの事を振り返っていきたいと思います。 この作品を振り返れば私は一番印象に残っている時間は、やはり原作の瀧井孝作、老年期孝作の石原さん、そして何よりも青年期孝作の髙橋くん、三人の孝作との濃密なままに今も心に残る時間たちです。 髙橋くんと今作での初めての印象は"ムカつく人"です。 オーディション時に私が質問

          “映人仲間”第十一回『瀧井孝作役 髙橋雄祐さん』

          “映人仲間”第十回『原作者 瀧井孝作』

          映画『初めての女』の原作『俳人仲間』(新潮社)になぞらえて、本作の監督・小平哲兵が撮影当時のキャスト陣とスタッフ陣を振り返ります。 「なぜ書こうと思いたったのか?」10回目は、原作者の瀧井孝作が、なぜ晩年になってから初めての女が収録されている、俳人仲間を「書こうと思い立ったのか?」について、私の考えを書こうと思います。 「なぜ書こうと思いたったのか?」 この問いはオーディションの時にも俳優の方々に必ずお聞きしました。 それは、同じような答えに期待したワケでも、想像の上を

          “映人仲間”第十回『原作者 瀧井孝作』

          “映人仲間” 特別回 映画『初めての女』感想俳句会 ~句会編~

          映画『初めての女』の感想を「俳句で考えよう」 “慶応義塾大学俳句研究会”の皆さまのご協力のもと、公開前イベントを開催しました。 田端周辺を散策し『初めての女』についての感想を俳句で詠んでいきます。 ※慶応義塾大学俳句研究会の皆さまは、事前に映画を鑑賞しております。 俳句を書いていこう選手交代 ここからは、進行をプロデューサーの羽石さんから、 バトンタッチをして『慶應義塾大学俳句研究会』代表の清水瞳美さんが 句会の進行をしていきます。 やはり、俳句は書く上でもルールがある

          “映人仲間” 特別回 映画『初めての女』感想俳句会 ~句会編~

          “映人仲間”第九回『稲田役 保坂直希さん 子太役 大地泰仁さん』

          映画『初めての女』の原作『俳人仲間』(新潮社)になぞらえて、本作の監督・小平哲兵が撮影当時のキャスト陣とスタッフ陣を振り返ります。 時間こそ少なかったが11回目は、稲田役の保坂さんと子太役の大地さんについて振り返っていきたいと思います。 保坂さん、大地さんとは正直、余り現場で話す機会は少なかったというのが本音だ。 しかし、時間こそ少なかったが其々の登場シーンではちゃんと作品と向き合い、僕の意図も汲んで演じてくれたと思う。 だが、保坂さんは違う保坂さんとの現場にて、印象

          “映人仲間”第九回『稲田役 保坂直希さん 子太役 大地泰仁さん』

          “映人仲間”第八回『瀧井新三郎役 ジャン・裕一さん』

          映画『初めての女』の原作『俳人仲間』(新潮社)になぞらえて、本作の監督・小平哲兵が撮影当時のキャスト陣とスタッフ陣を振り返ります。 父と言っても過言ではない8回目の今回は、中田さん(ジャン・裕一さんのこと)について振り返っていきたいと思います。 私と中田さんの関係は俳優の中では、一番長く濃い、私の初作品からの付き合いだ。 企画を考えてる時も脚本の執筆中も、日常のふとした瞬間でも演技に関連する事を考えてる時に、頭に浮かぶ俳優の一人が中田裕一で、私の作品づくりの基礎の一つだ

          “映人仲間”第八回『瀧井新三郎役 ジャン・裕一さん』

          “映人仲間” 番外編『ココを観て!』第三回

          映画『初めての女』の主だったスタッフ・キャストが、作品の観て欲しいポイントを紹介! 映画の観方で新たな可能性が広がるかもしれません。 脚本・羽石龍平の『ココを観て!』作品のポイントとして、ぜひ見て欲しい所は、 ズバリッ “人物造形”です! 映画『初めての女』は、そのタイトルから、玉と菊。 この、二人の女性に焦点がいきがちです。 実は“回顧録”しかし、この作品の物語は年老いた孝作が、 十代の在りし日を振り返る回顧録。 「昨日のように思い出す人がいる」 劇中、老年・孝

          “映人仲間” 番外編『ココを観て!』第三回

          “映人仲間”第七回『助監督』

          映画『初めての女』の原作『俳人仲間』(新潮社)になぞらえて、本作の監督・小平哲兵が撮影当時のキャスト陣とスタッフ陣を振り返ります。 80年代のラグビードラマの人7回目は、助監督の白田さんについて振り返っていこうと思います。 白田さんとは今回の作品が初めてのスタッフだった。 白田さんは僕よりも少し歳上の身体の大きい男性で、ロマンチストな熱血漢。 例えるなら、80年代のラグビードラマの人だ。 しかし、四日目の早朝……白田さんとは、撮影が始まる2ヶ月前位から、東京で脚本の

          “映人仲間” 特別回 映画『初めての女』感想俳句会 ~吟行編~

          映画『初めての女』の感想を「俳句で考えよう」 “慶応義塾大学俳句研究会”の皆さまのご協力のもと、公開前イベントを開催しました。 田端周辺を散策し『初めての女』についての感想を俳句で詠んでいきます。 ※慶応義塾大学俳句研究会の皆さまは、事前に映画を鑑賞しております。 はじめに吟行とは? 吟行とは、俳句や和歌などの詩歌を詠むために、景色のよい所や名所旧跡などに出かけることを言います。 俳句の場合は、五七五の十七音で季語を含めた俳句を作るのが一般的です。景色やその時感じたこと

          “映人仲間” 特別回 映画『初めての女』感想俳句会 ~吟行編~

          “映人仲間”第六回『加藤菊役 三輪晴香さん』

          映画『初めての女』の原作『俳人仲間』(新潮社)になぞらえて、本作の監督・小平哲兵が撮影当時のキャスト陣とスタッフ陣を振り返ります。 ド根性のある役者さん9回目は、鶴昇・菊役の三輪さんについて振り返っていこうと思います。 三輪さんは「都会的な端正な顔立ちだが、性格は牧歌的で、何よりど根性のある役者さん」だ。 三輪さんとも、芋生さんや高橋くんと同じで役が決まってからの東京での稽古、そして高山での一週間の前のりでしっかりと役作りをして頂いた。 前のりでは、朝から夕方までお芝居

          “映人仲間”第六回『加藤菊役 三輪晴香さん』