【エッセイ】ぬか漬け〜あさかぜ胡瓜〜[家庭料理](962文字)
四葉胡瓜(すうようきゅうり)と一緒に、あさかぜ胡瓜を育てている生産者さんから、
「四葉胡瓜は漬物、あさかぜ胡瓜は酢の物にすると美味しいよ」
と教えていただきました。
最盛期なのかな、美味しそうな、あさかぜ胡瓜を買って、
「まずは、いつもぬか漬けにしている四葉胡瓜と食べ比べ」
と思い、ぬか漬けにしてみました。
あさかせ胡瓜は、古くから京都で栽培されている、伝統的な京野菜です。
三尺系に属し、普通の胡瓜と比べて、色が薄く、淡緑色で、ところどころ白っぽく、約27cmと大きく、綺麗な形をしています。
皮が薄く、歯応えがあります。
購入した、あさかぜ胡瓜は、一番大きいものだと、35cmくらいありました。
愛用している漬物がめの直径を越えてしまっているので、ただ横向きに漬けるのではなく、ぐっと押し込んで、縦方向に斜めに漬けます。
一晩漬けました。
ぬか床から取り出し、ぬかを落とし、斜め切りにしました。
とても美味しそうだったので、切りながら、食べてみました。
さて、お味は。
とても美味しかったです!
驚く美味しさです。
まず、香り。
豊かな化粧品のような香りに瑞々しさ、細やかで複雑な美味しい瓜の味。
僅かに時間が経ってから、もう一切れ食べたら、まず、甘味が来て、次に香り高さが来て、まろやかな、果物のような、美味しい瓜の味がして、最後に甘味が残りました。
この甘味は、酢の物にすると美味しいというのがわかる味でした。
砂糖と相性の良さそうな甘味です。
盛り付けて、朝食時に食べたら、平面的な、メロンのような味になっていました。
切ってからさらに時間を置いたものは、苦味が出てきてしまっていました。
これはですね、鮮度が命の野菜だと思いました。
あさかぜ胡瓜は、日持ちするとのことですが、最上級に美味しく食べたかったら、一刻も早く食べるべきでしょう。
その後、ぬか漬けにしたものを3回食べましたが、切ってから時間が経つごとに、どんどん単純な胡瓜の味になっていってしまったのは、どれも同じ。
もし、あさかぜ胡瓜が手に入ったら、切りながら食べるのが良いでしょう。
いえ、場合によっては、丸かじりしたほうが良いかもしれません。
これは本当に美味しい胡瓜です。
鮮度が良いと、酢の物にするのがもったいないです。
あさかぜ胡瓜のぬか漬け、とても美味しかったです。
ありがとう、ごちそうさまでした!
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