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依存からちょっとだけ距離を置く

 人間何かしら依存しているモノってあると思います。

 私の場合はスマホとタバコです。

 日々デジタルデトックスについてnote記事にしている私ですが、実際には未だに隙あらばスマホを触ってしまう依存状態です。プライベートでも、仕事中でも何か時間を空けばスマホでInstagramやX(旧Twitter)でニュースや週末イベント情報を、或いはAmazonやメルカリで欲しい物の情報を調べたりしてしまいます。

 タバコもかれこれ10年喫煙者です。休日や帰宅後は1本も吸わないのですが、勤務時間はコミュニケーションツールの一つとしてタバコを取り入れています。仕事が行き詰った時も、気分転換になるのですが、スキマ時間についつい喫煙してしまうので、2日でタバコ1箱を吸っています。これもスマホと同様に依存状態と言えるでしょう。

 これが悪化するとスマホ依存症にニコチン依存症の域に入ってしまいますが、どちらも百害あって一利なしと言えます。



依存しているモノ
身近に置きがち

 スマホもタバコも仕事中はジャケットのポケットに入れています。

 万が一、仕事用の携帯電話では無くて、自分のスマホに連絡が来たときもすぐに対応出来るのがメリットです。
 タバコも常に持ち歩くことで、仕事中に同僚や上司に『タバコ行かない?』と誘われた時にすぐに対応してコミュニケーションを図れるのがメリットです。

 何より、二つとも常に持ち歩けば私自身が仕事中のちょっとした空き時間にスマホでSNSなどを見ながら喫煙所でタバコを吸ってリラックスタイムへと突入できるのが最大のメリットと言えるでしょう。

 逆に言ってしまえば“常に持ち歩いている”これがスマホとタバコへの依存の最大の要因だと気付く事が出来ました。


夏物のビジネスウェアは
ポケットが少ない

 梅雨時期に入り、気温は7月上旬だというのに毎日30℃を平気で超えてきます。

 業務中に着る服装もジャケットから変わりました。すごい今更感があるのですが、勤め先にもようやくクールビズの機運が訪れ、遂に短い袖の服装での業務が可能になったのです。(正確に言えば以前からクールビズは導入していたが昔気質な人が多かったので誰も着用していなかった)

 さて、実際に夏用のビジネスウェアを購入し業務に臨むと、ポケットの無さに気が付きます。

 確かに当然です。今まではジャケットを羽織ってポケットにスマホやらタバコやら、或いはブレスケア製品を入れていましたが、夏用のビジネスウェアには精々胸ポケット位しか付いていません。

 胸ポケットにスマホやタバコを入れると、前かがみになった時に落としてしまいますし、ボトムスのポケットでは型が付いてしまったり、シルエットが膨らんでしまうので、あまり私は好きではありません。

 これは困りました。依存しているアイテムが2つとも持ち歩けません。

 やむなくスマホは会社のデスクに、タバコは別室にあるロッカーに置いて業務に向き合うことにしたのです。

 気分転換に喫煙所に行こうとしても、一旦喫煙所の前を通過してロッカーにタバコを取りに行かなくてはならないので手間です。
 スマホも同様です。『そういえば〇〇って何だっけ』って職場の廊下を歩いている時に思い出してもスマホはデスクに置いてあるので私用の調べ物が出来ません。SNSチェックをしようにもデスク前では、周囲が忙しそうだと少し遠慮してしまいます。

 依存しているアイテムに物理的な距離が生まれて、ストレスになったのです。


何事も少しずつ慣れて
意外な気づきがあった

 職場内で上司や同僚とすれ違った際に『タバコ行かない?』と誘われても最初はロッカーに置いているので直ぐに行けない旨を伝えていました。それで誘われなくなったり、なんて事はありませんでした。それどころか、私がタバコを吸いたいタイミングでロッカーまで取りに行き、喫煙所までの道中で上司や同僚と会ったら逆に『タバコ行きませんか?』と誘う側になったのです。
 思い返せば今まで私からお誘いする事はありませんでした。一人で吸っているか誘われてついていくかの二択だったのです。

 そういった些細な事でも、自分から他人にアクションを起こすようになると業務中も自分から仕事上の疑問点や提案を相談しに行きやすくなりました。今まではどこか遠慮してしまい、聞きに行くかどうかのシンキングタイムがありましたがアレは時間の無駄でしか無かったんだなと改めて気付かされました。

 スマホに関しても、常時持ち歩かない事によってスキマ時間に必要でもない情報を調べたり、SNSチェックする頻度が減りました。スマホ依存症という言葉がありますが、全くその通りで自分にとって必要だと思っていた情報は後でも全然困らないような事ばかりだと気付かされたのです。なんとなくではありますが、仕事終わりの頭の中も今までのように立ち込める霧の中のようでは無く、スッキリとしているような気がします。

 余談ではありますが、私物のスマホに連絡が来た時に直ぐに対応出来るのが常に持ち歩くメリットと書きましたが、実際に連絡が来る事は週に2回あるかないかで、それも別に後でも良いような話ばかりだとも気付かされました。


依存からは適正な距離感で

 スマホ、タバコ、アルコール、ギャンブル、ゲーム、食べ物、或いは特定の人物など、依存しているモノは人により様々だと思います。

 私もスマホとタバコに依存している身です。

 いきなり私がスマホとタバコの利用を断ち切れと言われると、やはりメンタル的に不調をきたしてしまう気がします。何より、私自身が全くコレらの利用を断ち切りたい訳ではなくありません。ついついスマホの画面を見てしまう、暇があったら喫煙してしまう、コレを減らしたいだけなのです。感覚としては依存症と呼ばれる域から離れて、目を休ませたい、デジタルデトックスがしたい、タバコへの出費を少し減らしたいという気持ちが強いです。丸っきり止めたいという訳ではありません。

 従って、いきなり0か100で依存しているモノを断ち切るよりも、“ある程度”距離を置いた方が、“ついつい”を実行するハードルが上がってしまうので、依存度の減少にも繋がります。

 私のように、依存しているモノに対して物理的に距離を置いたり、スマホの場合はアプリケーションなどで利用を制限するという方法もあります。また、依存しているモノが複数ある場合は、こういった方法を組み合わせる事で効率的に依存から距離を置く事も可能です。

 依存というのは心の安定に繋がる反面、度を過ぎてしまうと健康や金銭的な悪影響、他人をトラブルに巻き込んだりと社会生活に影響を及ぼしてしまう事もあります。

 そして、依存というのはなかなか本人の自覚が無いままに気がつけばドップリとハマってしまっていたりします。

“何か最近スマホを見過ぎているな”
“タバコの減るペースが早いな”
“お菓子がすぐ無くなっちゃうな”
“この人から連絡が来ないと不安だな”

 自分で気が付いた時は、ほんのちょっとだけ物理的に距離を置いてみてはいかがでしょうか。

 依存しているモノから離れてみると、案外と無くても平気で過ごせたり、メリットを感じたり、距離を置いた事により新しい発見があるかもしれませんよ。 

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