note×standfm あるsuri cafe☕にて/コラボ収録振り返るの巻/言葉/沈黙/真空/重力について
皆さま、如何お過ごしでしょうか?
気づけば2023年も半分が過ぎ去り、7月に入りました。今日は皆さまはどんな書籍をお手に取っておりますでしょうか?
この時期は蒸し暑く、体力を奪われる天候が続きますね(汗)
少々、疲れ気味ですが、読書の夏本番に備えて、 早速、noteを更新していこうと思います。
ここ数日も気の赴くままに選書をして読み耽りました。
特にポール・ヴァレリーやマラルメの「迷宮」入り込むと・・・
自分がどこに居るのか分からなくなって参ります。
写真はヴァレリーの「ユーパリノス ある建築家」と
マラルメ「マラルメ 詩と散文」。
7月もどんな書籍との邂逅を果たすのか楽しみです✨
* * *
──── 心理カウンセラーsuriさんとのコラボレーションについて
さて、音声配信をはじめて40ヶ月目に入ろうかというタイミングですが、私の少ないコラボレーションの経験の中で、最もコラボレーションの回数が多いのが・・・心理カウンセラーsuriさんです。
・suriさんの番組はこちら👇
・今回のコラボラーション収録👇
suriさんとは半年に1回のペースで定期的にその時に読んでいる書籍や今、考えていることを気の赴くままに語るコラボレーションを続けております。音声だけの出会いでこれまで、一度もお会いしたことはございませんが、既に会った気分でもあり、その思考も日々、音声を聴いている影響でしょうか・・・なんとなく彼女の語ろうとする「ことば」が理解できてしまうのが
不思議です💡
──── 詩集或いは詩人について
今回のコラボラーションも「今」手に取っている書籍について対談させて頂きました。
話は自然と詩集や詩人について及びます。
私はここ1年、詩集を開くことが多くなりました。
リルケやランボー、マラルメ、ヴァレリーやパステルナーク・・・
高村光太郎、与謝野晶子、中原中也など、その日によって違いますが、毎朝、詩集を開き立って音読をする時間を設けております。
中でも毎日一度は開くのが長田弘詩集。
死者の書、深呼吸の必要、長田弘詩集・・・
どんなに忙しくても、どんなに忙しくても、ゆっくり自分の
内側の内的時間、カイロスを巡るようにしております。
詩人とは・・・声なき声、見えないものを「言葉」を使って試行錯誤して表現した人のことだろうと思う様になりました。
また、内的な火に「言葉」をあぶってみたり、くべらせてみたり・・・
香ばしい匂いを感じてみたり・・・詩の中で詩作出来る人が真に詩人なんだろうと思います。
──── 言葉のダシのとりかたとは?
長田弘詩集「食卓一期一会」の中に「言葉のダシのとりかた」という
素晴らしい詩がございます。
私は時々、料理をしますが、昆布から出汁を取ったり、
煮干しから出汁を取ることもございます。
「言葉」にもダシの取り方があるんだな~と思いながら何度も繰り返し
詩を読みます。
先ずは「言葉」選び。
その「言葉」というのは太くてよく乾いた「言葉」を選ぶ。
「言葉」にも太さ細さ、大小の様な違いがあり、繊細な「言葉」もあれば
敏感な「言葉」、やさしい「言葉」、力強い「言葉」・・・。
初めに「言葉」にある表面のカビをたわしでさっぱりで落とす。
血合いの黒い部分から、「言葉」を正しく削っていく。
「言葉」が透き通っていくまで削る。
次に「意味」を選ぶ・・・
厚みのある「意味」を選んで、鍋に水を入れて強火にかけて、
「意味」をじっくり沈める・・・
「意味」が浮き上がらないように、沸騰寸前でサッと掬い取る
ようやく、削った「言葉」のご登場な訳です・・・
「言葉」がなべの中でダンスを始める。
まるで色彩の魔術師、アンリ・マティスのダンスの様ですね・・
「言葉」のアクというアクは浮かび上がってくるわけですね・・・
その後は、火を止めて、黙って「言葉」の濾し取るわけです。
それが「言葉」の一番ダシだと・・・
「言葉」の真実の味。
ただひとつ注意点がある💡
他者の「言葉」ではダシに使うことができない。
いつでも自分の「言葉」を使う・・・
──── すれちがう言葉たち/透明な存在へ
私は、日々の読書体験でたくさんの「言葉」とすれちがいます。
あいさつを交わす時、アイコンタクトをする時、目を合わさずにすぎ去るの
ゴーゴリ氏の外套の中でやり過ごす時・・・
選んだ「言葉」に自己を吹き込む・・・
「みずから」と「おのずから」が同時に起こり・・・
あわく、ぼやけて交じり合い、透明なわたしでは無い他者では無いわたしへと飛翔する。
<自我>を自らで明け渡す気持ちと、おのずから明け渡してしまっていたという少しの後悔も無い香ばしい喪失感。
これからも「言葉」について向き合いたいと思います。
「言葉」に自己を吹き込むことで、わたしが透明になっていく・・・
透明になって、わたしには何もなかったということがようやく、わかる。
感官を抑制し、何も無いことを悟り大いなるものに回帰する様な
メタな感覚を取り戻すために、今月も読書に耽りたいと思います。
standfmでのご縁はいつも不思議ですが、日常出会うことがない方に「声」だけで繋がれるという独特な体験をこれまで何度も経験して参りました。
「声」にその人が降り立つ。
「声」がその人そのものであり、
「声」に導かれて弱くてゆるい
フラジャイルな関係を結ぶことができる。
今後も活動を通じて、関わる方とフラットな関係を築いたり、
或いは相互に編集的な活動を通じてビオトープの形成を
創り上げたいと思います。
ではまた👋
* * *
──── ここからは毎度の宣伝でございます。
読書術研究家の日々の活動👇
【stand.fm 子育て×読書体験ラジオ】
→ 2020年4月5日~配信をスタートしており本日(2023/7/2時点)で1,396本の音声コンテンツを配信しております。番組開始から丸3年を経過し、現在は39ヶ月目~5日で40カ月目に番組も入ろうとしております。
リアルの場ではお会い出来ない方とも、弱くてゆるいフラジャイルな繋がりが持てて、毎日刺激的な日々を過ごしております💡
【Spotify 子育て×読書体験ラジオ】
【Twitter】
読書全般にご興味ございましたら、是非、お立ち寄り下さい。
有難うございました~
またのご来店、心よりお待ちしております。有難うございました~